宝島のレビュー・感想・評価
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切ない、平行線
貯まったポイントで何を観ようかな…
そういえば朝ドラの妻夫木聡よかったな。
沖縄について語っていたのもすごく印象に残っていたので、この作品を観ることに。
何も知らなかったな、知ろうとしてなかったな、沖縄のこと。ごめんなさい。
フィクションだけど、フィクションじゃない映画。
沖縄に特別な想いがある妻夫木聡が、知らない人達に知ってほしかったこと。
終盤に、幼馴染み2人が言い合うシーン。
武装しないとスタートラインに立てない。
武装したからって、スタートラインに立たせてもらえない。人間なら、争い続けないから大丈夫。
残念ながら、2025年でも争い続けてる。
…「残念」なんて、他人事でいいのか。
いろんな角度から、考えさせられる作品。
重いけど、説教じみてはいない。
大和人みんなに観て欲しい映画。知って欲しい沖縄。
…興行収入の面でも。あの時代の車をあれだけ買うのに相当お金がかかったらしい。帰りの車のラジオで、ちょうど大友監督がゲストで言ってた。
自分もポイントじゃなくてお金を払って観るべきだった…そう思える作品。
ただ、「予想外の戦果」についてはちょっとハテナが残る。小説を読めばわかるのかな?
そういえば、妻夫木聡の映画は『ウォーターボーイズ』以来かも。
毎年お正月早々に箱根駅伝のCMで繰り返し見てるから、成長?も含めてよく見てる気になってたけど。
そして妻夫木聡の相棒が、塚本晋也監督だったのをエンドロールで知ってビックリ。
ピエールも見事に復活できて良かった。
とにもかくにも「重いかな?」と思ってたけど、観て良かった映画。
宝島
ヤマトンチュは絶対観たほうがいいです。
ウタの父親は沖縄占領の最重要人物だから、諜報機関が執拗にオンの行方を追っていたのであり、そこが原作が産み出した大胆不敵なフィクションであり、「宝の島」というタイトルにも繋がるポイントなのだか、映画はそこを(ウタの父親の詳細)を端折っている。ドラマの重要な背骨が1本抜けているので、原作を読まない観客にとっては不親切な流れになってしまう。又、悪石島への爆撃は無くても成立出来るのでは。それらを引いても素晴らしい映画だった。ゴザにあの時私がいたら、皆と同じ行動を取ったに違いない。
宝島の原作みてないと意味不明
国宝が芸術を描いているなら、宝島は沖縄の歴史から今の日本を描いている
アメリカは日本から出ていけ!!
広瀬すずは最近も長崎原爆に関わる映画に出ていて、ここは祖国復帰運動にかなり頑張る女性教師として「アメリカは出ていて!」と集会で声を上げています。私の好きなこの「排外主義」のスローガンもデモのプラカードの中では少な目でしたが、ちゃんと出ていて彼女も吹っ切ったかと思いました。特に窪田のふんする武装闘争派に「力で押し通そうとするのアメリカと一緒じゃないね」との言葉は刺さってきます。「力で何でも押し通そうとするのがアメリカ」ということを意味していると同時に暴力で闘ってはいけないとのメッセージも込められています。が、主人公の妻夫木はコザ暴動を止めようとはせず笑ってしまいます。ここまで抑圧されれば暴動に走る島民の気持ちに共感するのが先となりますから・・・。
この映画は今日が封切りで私はその冒頭で観たこととなりますが、こんな大作であるにも関わらず観客は非常に少なかったです。相当のお金もつぎ込まれている映画でもあり、これはいつもと違って皆さんには何が何でも観ていただかねばならない映画となっています。アメリカのひどさとともに日本本土の回し者たちのひどさもが描かれていますので、これを見るのは「抑圧民族としてのヤマトンチューの責任」というものです。永山は劇中で武装闘争をする窪田に向かって「こんなひどいことはずっと続くはずがない」と言っていますが、それを語ってから半世紀以上が過ぎ、「こんなひどいこと」が実際続いています。やはりヤマトンチューにはこれを観て自民族が何をし続けているかをまずは知らなければなりません。大物が出てくる映画ながら沖縄出身の俳優たちがひとりもいないというのも実は本土人の責任でしょう。彼ら彼女らか出演しにくい状況を本土人が作っているということです。その意味でもここで出演した役者たちの決意は買わなければならないと思いました。
宝島
この作品に出会えてよかった
タイトルなし(ネタバレ)
191分、良くも悪くもネックになってた感。
上映時間がポジティブに作用したのは、鑑賞後に「191分の映画」を観たという満足感、ただし満足感の中身はない、ただそれだけ、
ネガティブに作用したのは「ここ削ったら上映時間短くできたよね?」と、どうしても感じてしまったところ。
単純な風景インサート、ハイビスカスの花をパンとか数秒や十数秒のものがあったけど、そのへん整理してったら塵つもでかなり圧縮できたんじゃないかなと。
同時期公開のチェンそーマンは上映時間が100分、そのため宝島観るならチェンソーマン2回観れるという揶揄まで出てしまった始末。
映画としては悪くなかったけど、原作の良さをいまひとつ伝えきれてないのが残念なところ。原作者が脚本に関わっていたら違う作品になっていたのかも。
そうしたタラレバが非常に多くて感想が三者三様、十人十色という最近では稀有な作品だと思う。
映画「宝島」・・・原作に懐いたイメージを軽く超えてくる凄み!
2019年3月に記した小説「宝島」の感想で有る。
・・・
160回直木賞受賞作品。
物語の始まりは1952年、日本本土は占領を脱したが、沖縄は未だ米軍の占領状態が続き、朝鮮戦争からベトナム戦争にかけてアメリカのアジア戦略の拠点とな土地の収用が続いている時だ。この頃、沖縄では「戦果アギヤー」と呼ばれる、米軍倉庫を狙った窃盗団が暗躍し始める。主人公達は、コザ(現在の沖縄市)の「戦果アギアー」に身を置く3人の若者。リーダーの「オンチャン」以下強い絆で結ばれた若きアウトロー達である。話は、「戦果アギアー」の最後の「闘い」でリーダーを失い、一人(リーダーの弟レイ)はアウトローとして「闘い」続け、もう一人のリーダーの恋人(ヤマコ)は教師をしながら復帰闘争に身を投じる。そしてリーダーの片腕だったグスクは警察官となる。この3人の青春期を、1970年のコザ暴動を経て復帰までの戦後史と共に描く。
沖縄のねっとりとした空気感の中で押さえつけられる若者のエネルギーの暴走がまるで映画を見ているように広がる。そして、私たち本土の人間にとって沖縄の占領統治というものがどんなに過酷なものだったかが突きつけられる。瀬長亀次郎・屋良朝苗そしてキャラウェイ高等弁務官等実在の人物を配して、歴史との連関を際立たせる手法も巧みだ。
日米の思惑に翻弄されながらも力強く生きるウチナンチューの原点を見る思いがする秀作である。
・・・
さて映画化作品はどうであったか?描いていた想像を軽く超える秀作であった。
先ず、「ねっとりとした空気感」・・・、例えば北野監督の「ソナチネ」(北野映画の中では大好きな作品だが・・・)などは、かなりのハード・バイオレンスではあるが、現代に近いせいか?沖縄らしい、明るいリゾート感が漂っていた。だが、本作では全くそれが見られない。恐らく若い観客の中には・・・特に原作を読んでいないと・・・、それがかなりの違和感となるかも知れない。しかし、復帰前の沖縄の空気感はこんな感じなのだろう。そこには大和である事は勿論、琉球で有る事も失ってしまった人々の切なくも力強い営みが有った。物語の中に出てくる、コザの暴動も、小学校に米軍機が墜落した事故も、VXガスの放出事故も、米兵がおこした数々の事故や事件がうやむやに処理されて来た事も全て事実で有る。更に、これも若い人には信じられない事かも知れないが、米軍基地から物品を盗み出し人々にタダで与えたり安価で売ったりする「戦果アギヤー」と呼ばれるアウトロー集団や、琉球武術を駆使したストリートファイター系の愚連隊等の存在も事実であり、其が戦前には無かった沖縄の暴力団に「進化」して行くのも事実である。
確かにそういった歴史的事実と主人公達の歩んで行く物語の連関を描くのは難しいが、占領統治という不条理の中で人はそれとどう対峙し、或いは折り合いをつけるのかを思うと、それぞれが全く別々の道を選択してもなお、それぞれの選択に一定の説得力と共感を感じて仕舞う処がこの映画のキモである。
若い人が、戦後、沖縄が歩んできた道を辿る切っ掛けとなれば良いと思う。そして、最後に・・・本土復帰運動をしているヤマコが訪れた、彼女の友人が勤める特飲街のお店に「本土復帰反対」のビラが貼って有ったことも沖縄の気持ちの多様性を描いていて興味深いシーンであった。
根深い歴史。
沖縄の歴史において、
本当に素晴らしい映画でした。
皆さんがレビューしているように
一度映画館で沖縄歴史の背景を知るべき。
だと思ったし、浅い日本歴史を学ぶより
こう言った歴史を教えるべきです。
戦争に負けたあの日から
日本が背をっている者、、、
日本のようで日本じゃない現実
どれだけ、今が幸せか
突きつけられました。。。
海が綺麗で沖縄に遊び行けなくなりそう。
いや、沖縄に着いたら、
心の中でもいいから日本先祖に
手を合わせてから踏み入れたい。
私は、3時間長いと感じませんでした。
ただいつも思うのは、
この監督の作品は
夜や戦いのシーンが多いからか
映像がいつも暗く感じます。
るろうに剣心の時もそう。
夜逃げるシーンだから
仕方ないけど
暗くなくてもいいシーンも
撮影技術なのか知らないけど
暗くてそれだけがストレス。
一昨日観た、風のマジムが
あまりにも良かったので
風のマジムを観て欲しいです.
沖縄の歴史を知るだけじゃなくエンタメとしても面白い
皆の圧倒的リーダーであるオンちゃんが行方不明になって、それを探していくという柱があって、それを取り巻く人間模様が面白くて、沖縄の味わった悔しさを知れて、本当にあっという間の三時間でした。
個人的に国宝は内容薄くて、途中で飽きてお尻痛かったので宝島も三時間超える映画で不安でしたが、全然全く椅子の座り心地なんて忘れるほど映画に集中して楽しめました。
特に泣いたのが、レイとグスクの対立するシーン
人を信じようとうするグスク
我慢してても何も変わらなかったから武器を持てと叫ぶレイ
どちらの気持ちもわかるから辛かった。
グスクの、10年、20年後戦争なんてなくなってる、こんな事が続くはずがないって。人は馬鹿じゃないって、言ってるところ…2025年も戦争はあるし、外国人の犯罪者が不起訴になる事件は続いてる、そんな事を考えたらまた泣けました
いつか日本本土も、、、
堂々たる大作
題材、20年に及ぶ年代記、エキストラの規模、と邦画に珍しいスケール感の大作で、3時間の上映時間も、長く感じるどころか寧ろよくここまで詰め込んだもの、と感嘆する。消えた男を探し求めるミステリであり、刑事もの、任侠もの、三角関係に政治劇、空手アクションまで!それでいて混乱なく見続けられるのは、主人公3人の物語としてまとまっているからでもある。広瀬すずと窪田正孝の目力の凄まじさに比べると、妻夫木聡は一段落ちるが、語り手も兼ねる物語中の役割にはハマっている。これだけ苛烈な物語を描きながら、自然や民衆の生活はまるで天国のようにまばゆく撮られていて、安易な理想化やノスタルジアを避けつつ、語らずしてこの闘争で「護られるべきもの」を示している。
余計なお世話かもだけど映画館で見れる間に見て!
元々観たいと思っていたのだが、社会派メッセージ強めの作品のため客足が伸びていないという事前情報を受け、(沖縄の方々の苦労をなんとなく見聞きしていたのだが、今まで自分ごととして捉えることが出来ずにいる自覚と罪悪感のあった)本州在住の自分は、観ると決めていたので重たそうな作品を自らお説教でも受けに行くような気持ちで見に行った。
そんな気持ちだったので、実際に見た後はエンタメ性が高い作品だった事にとても驚いた。アクションや自然など映像に見どころが多いし、テンポもよい。小説の映画化作品なので端折られた箇所もあるだろうけれど小説未読の自分にも物語やキャラクター描画も充分見応えがあった。この作品を映画館で観れてよかったと感じた。
そんなに予習はしなかったのだが、他の方のレビューで「なぜ主人公達がオンを英雄視し、いつまでもその行方を探すのか全く感情移入出来なかった」というものが目に止まった。そうなったら楽しめないから勿体無いなと記憶に残っていた。結果的にその方のリビューを事前に読んでいたおかげで私は主人公たちにより共感することができた。
オンが物語最初に繰り返していた活動は到底褒められるものではない。現代教育を受けた者としては命を賭す活動するならもっと効果的で合法的なやり方があるだろう!と突っ込みたくなった。嫌悪感さえ抱きそうになった。その時にあのリビューってこのことかな?、そう感じる人もいて当然だなと思った。でも少し寄り添ってみた。
今まで知ろうとしていなかった事にも同時に気がつけた。1959年当時の沖縄と日本の都市部に大きな格差があった事に。1956年に「もはや戦後ではない」と日本経済白書の序文に記され、日本がすごいスピードで豊かになっていたと授業で習った。でも沖縄では戦後20年以上経つのに洞窟の中の死体が放置されたままだったりと全然違う環境だった事を今回の鑑賞で初めて知った。はっとした。
圧倒的に社会インフラが足りていない沖縄。その中で無い知恵を絞り、今日を良くするためにできると思った事を続け、地域の英雄になったオンのすごさに気がついた。誰かが正直に発信してくれたリビューのおかげで、作品に寄り添い、なぜオンが慕われたか、その英雄性に共感する事ができた。あとはそれぞれが懸命に生きた主人公たちの物語が進み映画はあっという間に終わった。
思った事を発信してくれた投稿者さんに感謝したい。この鑑賞体験を通じて、新しい戦前とも呼ばれ始めた今のご時世、自分と違う者に違和感を感じても思いを馳せる努力を諦めないようにしようと思った。もし信じる事ができたら最高だ。沖縄に対して感じていた罪悪感は和らいだ。
私と同じような理由で劇場に足を運ぶのに二の足を踏んでいる人が多いのかもしれない。予習した方がより楽しめるだろうけど、小難しい事抜きにして楽しめた良い映画だった。コザの暴動知らなかった私にも。
余計なお世話だろうけれど、あまり難しい事を考えず、まだ映画館で上映しているうちに是非多くの人に体験してほしいと思った。
9/30自宅そばのシネコンで見たのだが、何ヶ月前からヒットしてる国宝は1日4回上映しているのに、まだ3週目の宝島は1日3回のみの上映スケジュールだった。
ちなみに長い映画なのでトイレに中座する人は一定数いた。でも私は大丈夫だった。
オンちゃんの存在があまりによく分からない
3時間以上という、国宝を凌ぐ大ボリュームという作品です。
自分は映画好きで、だいぶ前から広告でよく耳にする作品だったのでとても期待していました。
その実、オンちゃんという村の英雄が最初の30分程度に姿を現し姿を消し、残りの2時間半をオンちゃんを探すような作品です。
しかもその顛末も、"えー、、"って個人的には思う作品です。風呂敷広げといてそれなん?って感じです。
ぶっちゃけ私の理解不足もありますが、作品見終わったあともよくわかってないオンちゃんの話は以下です。
・"予想外の、、戦果、、"とか言ってた病人の点。
いやいや、オンちゃん以外この戦果そんな気にしてなさそうだったじゃないすかw
・ガスマスクが唐突に送られてきた点。
※これは自分が理解不足だったら申し訳ないのですが、正直見終わった後もよく解ってないです。〜意味ありげな手紙も添えて〜
・ウタが途中で酒場でみたオンちゃんみたいな人は何だった点。
気のせいだったってパターンですかね?
・「オンちゃんはいきてるっ!(キリッ)」って言ってた人の点。
→車ひっくり返されて災難でしたね、、
オンちゃんという人物が正直腑に落ちない点が多くて、登場人物みんなの人生を揺るがすほどの人物だったかと、あまりに伝わってこない感じです。(それが全てですかね)
最初の30分くらいのエピソード、もっと尺とったほうがよかったんじゃないですかね?
オンちゃん以外の、コザの暴動の件なんかは歴史的にこんな事があったんだと映画で知れるいい機会だったと思います。
その点では見るに値する作品だったんですが、長時間の尺と、かけた金額の割に、、と思って⭐︎1でお願いシャス(。>人<。)
オンちゃんに話を広げないで、コザ話だけで2時間くらいにコンパクトに収めてくれればよかったかなぁって感じです。
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