「沖縄の怒りと悲しみ」宝島 ぷぷぷさんの映画レビュー(感想・評価)
沖縄の怒りと悲しみ
妻夫木聡、窪田正孝、永山瑛太、広瀬すず…役者さんの素晴らしさは分かっていたけれど、まさにそれに尽きます。
広瀬すずは、実は前は少しクセのある喋り方(広瀬すずでしかない感じ)が好きではなかったのですが、遠い山なみの光もそう感じたのですが、この喋り方がすごく作品に合っている気がして…いや彼女が様々な作品を通して、良い役者さんになられたのでしょうね。
妻夫木の泣き笑いの表情が、たまらなく好きです。何とも言えない感情を、とても上手に表現できる役者と思います。
窪田正孝の演技が、また素晴らしい。怒りを目でみせるというのかな。
3時間越えの映画で並べられる国宝も素晴らしい映画でしたが、より私に響いたのは宝島です。
終戦後の日本は、東京オリンピック、新幹線、万博…高度成長の素晴らしい復興を遂げてきました。
しかし、沖縄の人々はその時もアメリカの支配下にあり、現在でも理不尽な状況にあります。
そんな怒りや悲しみや理不尽を、ここまで見せてくれたことにこの映画の意味を感じます。
ゴザ暴動の前後の映像は、一瞬リアル?と思えるくらいに真に迫っています。
終盤のシーンでグスクとレイが、言い争うシーン。どちらの意見も、あるよなぁと思って見ました。
だけど、武力vs武力で更に争いが起きる。
オンが「撃ち返したら戦争になる」みたいな言葉を発してました。
まさに、それが真理だと思う。
この国は、今こんな僅か数十年の記憶を忘れたかのように戦争に向かおうとしてるとしか思えない状況に進んでいます。
戦争が起きて悲しい思いをし死んでいくのは、いつも弱い立場の人たちです。
絶対に2度と戦争をしてはならないと。
もう一度、見たい映画です。
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