「期待していただけに、、」宝島 きなりさんの映画レビュー(感想・評価)
期待していただけに、、
原作を先に読んでしまったのがよくなかった。
期待していた分、どの人物も掘り下げが浅く感じてしまい、感情が動くことはなかった。
沖縄が孕んでいる悲哀や神聖、風土の熱や湿度などが全く画面から伝わってこなかった。
センシティブなテーマなだけに、過度な演出や劇伴に頼らず、役者たちの演技で沖縄が抱える痛みに向き合ってほしかった。
セットやエキストラの数などを売り文句にしていたが、セット感が強すぎて世界が広がっていかなかった。閉じられたセットの中でたくさんのエキストラが騒いでいるだけ。アクションシーンもあそこまで必要なのだろうか。
事前の評判が良いのを見るに、おそらく監督の演出が自分の肌に合わないのだろう。
国宝の際にも感じたが、素晴らしい原作を先に読んでいると、映画がどうしても物足りなく感じてしまう。
先に映画を観ていたらまた違ったのだろうか。
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mr.buonoさんのコメント
2025年9月21日
きなりさん、共感です。
私は原作を読まずに映画を観ましたが期待していた程の高揚感は湧きませんでした。と言うのもスクリーン上の派手さを狙った暴動風景・衣装・化粧・セットに加えて、暴動に繋がる背景としての一人ひとりの感情の創り込みが浅いので、俳優陣の熱量のある表情もうわべだけ取り繕ったように見えてしまい感情移入出来ませんでした。特に、空軍機が小学校に墜落して多数の子供達が死亡した場面では、悲しみや やるせなさを深く掘り下げて住民が怒りを積もらせていく過程を丁寧に展開していくのかと思いきや、ニュースレベルの呆気なさでした。幾つものエピソードを盛り込んで長時間の力作でしたが残念です。
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