「エンドロールまで見てほしい」あの人が消えた Rさんの映画レビュー(感想・評価)
エンドロールまで見てほしい
予想外に面白かった。こういうどんでん返しもの大好き。
しかもただのどんでん返しではなく、笑えるシーンもドキドキ怖いシーンもあり、最後には悲しくも胸が温かい。話が二転三転していい意味で最後まで落ち着かせない映画だった。
丸子はちょっと思い込みが激しすぎるんじゃないかと思って見ていたけれど、本当に事件が起きていて、結果命を救ったから良かった。現実に配達員さんがあんなぐいぐい関わってきたらちょっと怖くてひいてしまうけど。
頭文字のトリックはユージュアル・サスペクツを彷彿とさせる。主人公が実は死んでいて、居なくても会話が成立していたのはシックス・センスだろうか。オリジナル感はないけれど、作中でスパイ転生の小説について「トリックはどこかで見たものだけど組み合わせるのが上手い」というようなことを言っていたのでこの映画自体で伏線回収をしていたとも言える。
エンドロールで田中圭さんがゾンビになっていて笑ってしまった。ゾンビ転生の小説をかいていた伏線もしっかり回収されていた。
こういうどんでん返しものは、見終わったあとに伏線について思い返すのが面白い。
しかも公安の極秘任務のウソ話があったので、事実と作り話を分けながら整理するのがまた面白い。
小説を書いている彼女だからこそ、あそこまでの作り話が出来たんだろうなあ。
終わり方も本当によかった。死んでしまったのはショックだし悲しいけれど、初め誰にも必要とされないと言っていた丸子が、憧れの女性、それも生きる楽しみをくれていた大切な人から、あなたが居てくれてよかったと言ってもらえた。そしてなんと転生したいと言っていた格好いいスパイにもなった。良かった。
ひとつ謎が残ったのがインターホン。302号室(犯人)のインターホンだけ白い機械が上から取り付けられていた。♪マークが付いている機械でそれを押してピンポンを鳴らしていたけど、あれは何の意味があったのか?あれが付いていたのはあの部屋だけだった。
何の機械なのかもわからないし、作中でどんな意味があったのかもわからない。特に意味がないにしてはあの部屋だけ付いていて目立ち過ぎる。
調べてもわからないので誰か教えてください。
また映画の内容とは関係ないけれど、配達員さんは時間通りに届けて当たり前、感謝もされない。でも遅れると怒られる。というセリフが印象に残った。普段から配達員さんに感謝の気持ちで接しようと思った。