劇場公開日 2024年9月20日

「私には”理解不可能”」あの人が消えた 鶏さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5私には”理解不可能”

2024年9月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

どんな内容の映画なのか殆ど情報を持たずに観に行きました。ただイケメン(高橋文哉)が主人公で美人(北香那)がヒロインっぽい感じなのと、「あの人が消えた」という題名から、何となく京本大我が主人公で古川琴音がヒロインだった「言えない秘密」みたいな恋愛ものなのかなと思いこんでいた訳ですが、全く違っていました(笑)

実際映画が始まると、導入でコロナ禍の影響でバイト先の飲食店をクビになってしまった主人公の丸子(高橋文哉)が、やりがいを感じて運送業に転身。ところがコロナ禍も終わって客からはクレームを受けまくるは、上司からパワハラまがいの仕打ちを受けるわで、この辺は「ラストマイル」的なリアルな社会問題を取り込んだお話なのかと思ったらこれまた違って、ホラー要素のあるミステリーでした(笑)確かに鑑賞後チラシを見ると、「”先読み不可能”ミステリー・エンターテインメント」と書いてあり、その通りの内容だった訳です。

ただ、残念ながら話の筋というか、主人公・丸子の行動に全くリアリティが感じられず、”先読み不可能”というより”理解不可能”な作品でした。丸子が愛読する小説投稿サイトの小説家である小宮(北香那)が、自分が配達を担当するマンションに住んでいるのを見つけた丸子が、彼女に執着することから物語は動き出しました。彼女がストーカーに付け回されてるんじゃないかと感じた丸子が、仕事をほっぽり出して”捜査”しだす訳ですが、この丸子の行動の方が完全にストーキングであり、痛すぎて観てられませんでした。家族でもなければ恋人でもなく、友人ですらない丸子が、再度クビになるリスクを負ってまで小宮を”守る”ために奔走し、警察まで引っ張り出し、その上警官までこれと言った証拠もないのに聞き込みまでしたりと、あり得な過ぎて白けてしまいました。もうちょっと丸子の行動にリアリティを与えてくれれば良かったと思うのですが・・・

部分部分で出て来るコメディタッチなシーンなどは中々面白かったし、何よりも高橋文哉をはじめ、染谷将太、中村倫也、田中圭、坂井真紀、菊地凛子などなど芸達者を揃え、笑いを取るためだけに梅沢富美男まで実名で出演させるなど、建付けは申し分なかったのですが、如何せんストーリーが・・・

しかも中盤からコメディ要素を散りばめて行きながら、エンディングは完全に明後日の方向に振り切って行くなんて、一体監督は何がしたかったんだろうと首を傾げざるを得ませんでした。

そんな訳で、本作の評価は★1.5とします。

鶏
トミーさんのコメント
2024年9月26日

コメントありがとうございます。
製作者側の狙いが、作品のガラリ変身だったのか? なんなのか。シックスセンス衝撃はそんなでもなかったですね・・。

トミー
トミーさんのコメント
2024年9月26日

割と面白かったんですが、何か後出し感と言うか、そこまでホントに考えてたの? と脱力しました。

トミー