アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師のレビュー・感想・評価
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地面師たちを食べた後の極上デザート!
地面師たちも面白かったけど、NetflixなのでR指定もなくやたら残虐シーンや塗れ場が多くしんどい部分もあった。家族で観るには気まずいし。
その点こちらは映画なので、R指定すると観る人が減るので、妄想の残虐シーンでさえあの程度。
そこがまた観ていて調度良い塩梅だ。
何より内野聖陽がうまい!
平凡な公務員の奥底に秘めた男気はこうも見事に表現出来る俳優は少ないだろう。
韓国の原作タイトルのイケメン詐欺師地で行くのはさすがの岡田将生。腕時計のエピソードがいいね。
後半もうこれでおしまいか!と思わせてからの皆川猿時のシーンで胸に熱いものが込み上げてきた。まさか皆川猿時でうるっと来るとは。
原作はよく知らないものの、想像するにだいぶ上田監督ワールドになっているのではと推測しながら観ていた。
コンフィデンスマンJPよりも生身の人間の心理がよく描けてるし、地面師たちよりも毒がなく後味が良い。
まさに地面師たちを観た後にデザートによろしい仕上がりだ。
ですよね~
韓国っぽいなー、と思ったら…
名も無い市民の怒れる復讐劇
カメラを止めるな!の上田慎一郎監督による久しぶりの劇場長編ということで、初日一回目から観てきました。物語の概要は、とある税務署の名も無き気弱な一職員が権力と癒着した脱税王から屈辱を受け、丁度その時自分を騙した詐欺師と知り合ってその仲間達と共に脱税王から大金を巻き上げるというお話です。雑な言い方をすれば、映画スティングやドラマのシロサギ、地面師などをごっちゃにしたお話といったところでしょうか。
全体に流れるのは、真面目に生きている小市民が損をして、権力に癒着している特権階級ばかりが得をしているのはおかしいだろ?という怒りの感情です。アングリースクワッドとは、「怒れる部隊」てめえら許せねえ!って怒っている奴等って事。税務署長と結託して脱税をして、好き勝手している奴に仕置きするという現代の必殺仕置人が彼らなのです。
もちろんやっていることは詐欺=犯罪です。だから褒められたことではないのだけれど、警察や検察が動かない以上、これしか方法が無いと税務署員の熊沢(内野聖陽)は覚悟を決めます。そこには過去に自ら命を絶った同僚の無念もありました。そして天才詐欺師氷室(岡田将生)にも同様な過去が…。
ここから先はあまり詳しくは語れません。上田慎一郎作品の困ったところは、どの作品も全て大どんでん返しがあるので詳しく語るとネタバレになってしまうこと。なのでどうかその内容は劇場にてお確かめください。とにかくシナリオが非常に巧緻で、これでもか!と伏線が張ってあって、後からあれはそういう意味だったのかと驚くことが何度も。これは僕もまた見に行かなくてはいけないなと思いました。
役者では内野聖陽が素晴らしい演技でした。いつもはちょい悪なイケオジが定番の内野さんですが、今回は気弱な一公務員という役柄を見事に演じきっていました。その気弱さが凄く良い!そして最後もしっかり税務署員として仕事を全うしますが、そこが最高に気持ちいいのです。この映画のカタルシスは、騙すこと以上に真面目な人間が職務を全うすることなんだと感じました。
ここ数年、日本は某政党の裏金問題で、それを取り締まらない検察&国税局に国民の怒りが爆発しています。どうかこの映画を観て、そのストレスを少しでも発散してくれれば良いな、と思いました。
面白かった。
⭐︎4.6 / 5.0
協力:中野税務署
詐欺師は、観客をも騙す
コン・ムービーにハズレ無し!
THE・エンターテイメント
痛快!岡田くんが天才詐欺師を軽やかに演じ、要の内野さんの安定感。
カメ止めを超える傑作と言って間違いなし
完成試写会のチケットが当たり視聴しました。
地面師というホットなテーマのもと進行していく物語。主人公は冴えない税理士で、天才詐欺師とタッグを組んで、脱税王から税金を騙し取るというストーリー。
カメ止めの衝撃は超えられないだろうな、とタカを括って観てみたら・・・まんまとやられました。
キャスト陣の演技が本当に素晴らしい。天才の監督に天才のキャスト陣が揃っているわけですから、面白くないわけがないです。
詐欺というダークなテーマのクライム映画なのにも関わらず、見終わった後に暖かい、安堵の気持ちが残るのはなぜなのでしょうか。騙し取る大金が私利私欲のために使われるものではなく、税金として納付されるためだからなのかもしれませんが、それ以上に、監督である上田慎一郎氏の優しさが滲み出ているからなのではないかと感じました。
ただ、最後の最後には・・・いや、書かないでおきます。気持ちよく騙されたい方は必見です。
息つく暇もない展開!
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