劇場公開日 2024年11月22日

「爽快なコンフィデンスメン+公務員物語」アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5爽快なコンフィデンスメン+公務員物語

2024年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

評価も高く話題の作品。公開から遅ればせながら、ようやく鑑賞。早く観たかったのに、近くの映画館では上映していないので、ちょっと遠出をして本日鑑賞。

最近は、詐欺や強盗被害のニュースを聞かない日は無いが、映画の中ならこれもOK❣ 古くは、ニューマンとレッドフォードの名作『スティング』から、最近では長澤まさみの『コンフィデンスマンJP』シリーズと、詐欺師を扱った作品は数多い。観る者まで騙し騙されるどんでん返しの面白さと、だいたいが悪玉から、大金を奪いとるという正義の味方的な展開で、爽快感が味わえるもの。本作も、その王道を行く詐欺師ムービー。

堅物な税務署職員・熊澤二郎の管轄内には、大物の脱税容疑者として橘コーポレーションの橘社長が居た。しかし、大金を餌に警察や税務署上層部とも癒着し、熊澤は、橘に脱税の直談判したばかりに、後輩の望月共々、窮地に陥ってしまう。実はこの橘、熊澤にとって亡くなった同僚であり親友の仇でもあったのだ。そんな折、熊澤は、刑務所から出所したばかり天才詐欺師・氷室マコトによる詐欺に引っかかり、大金を騙し取られてしまう。

踏んだり蹴ったりの熊澤だったが、刑事の親友の助けで、何とか氷室を見つけ出した所、氷室から、「橘の金を奪い取り、ヤツの悪事を曝そう」という詐欺の提案をされる。親友の仇でもある橘にひと泡吹かせようと、熊澤は詐欺の仲間となって、そのイロハを学んでいく。最初は、詐欺のセンスの欠片も無い熊澤だったが、次第に腕を上げて、7人の仲間と共に先の先、二転三転する騙しテクニックと共に、橘を吊るし上げる罠に挑んでいく。ラストは、言うに及ばず、スカッとするエンディングが待っているが、ラストのラストに、もう一つ騙しが仕掛けられ、更にヤラレター❣

監督は、『カメラを止めるな』で、大ブームを巻き起こした上田慎一郎監督。『カメ止め』は、低予算で無名の俳優陣の作品ながら、よくできていて面白かったが、2作目は大コケし、『2匹目のドジョウは居なかった』とレビューした記憶がある。しかし、本作は韓国ドラマを原作に、内野聖陽と岡田将生のW主演で、悪玉役の橘には小澤征悦、その他にも真矢みきや川栄李奈、森川葵等、実力のある俳優陣によって、入れ込み具合も半端なく、爽快感の残る面白い作品に仕上がっていた。

bunmei21