「狂った家族に深い風刺」我来たり、我見たり、我勝利せり りあのさんの映画レビュー(感想・評価)
狂った家族に深い風刺
起業家として成功し、莫大な財産を築き、何不自由の無い生活を送ってた上級国民のマイナート家。家族を愛する父アマンは趣味の狩りに情熱を注いでいたが、狩りの対象は動物ではなく人間だった。上級国民である一家は誰を狩っても許されていて、アマンは何カ月にもわたって無差別に人間を射殺し続けていた。時にはその様子を目撃される事もあったが、警察や政治家に顔がきく彼を誰も止めることはできなかった。娘のポーラはそんな父の姿を目の当たりにしながら、万引きしても金で解決したりと、上級国民としてのふるまいを着実に身につけていった。そしてある日、ついにポーラは誘惑に負け使用人に対し狩りをしてしまったが、13歳のためにお咎めなし。そして、湖で泳ぐ夫婦と子どもを・・・そんな話。
オーストリア映画ってあまり観た記憶無い。ドイツ映画では無い作品でのドイツ語(たぶん)が新鮮に感じた。
これ、狂った家族の話であり、何の迷惑もかけてないのに突然狙われ殺されるなんて理不尽すぎる。ミッドサマーのような不気味さを感じた。
題はドイツ語?と調べたら、ラテン語みたい。
13歳の娘、末恐ろしい。
追記
後で考えてみたんだけど、例えばロシアのプーチンとか北の金正恩が自分の意に沿わない人をすぐに殺すのもこれと同じような事なんだろう。
また、大企業が政治家への賄賂で法律を曲げる事例は資本主義社会ではある意味常識ともなっている。
そう考えると、狂った家族、は現代の風刺で有り、笑えない現実なんだと思った。
評価を➕0.5の4へ修正します。
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