「主役2人は良かったのですが‥」お嬢と番犬くん　komagire23さんの映画レビュー（感想・評価）

（完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい！）

（レビューが溜まっていたので短く）

基本的には今作を面白くは観ました。
主人公・瀬名垣一咲（福本莉子さん）と宇藤啓弥（ジェシーさん）の空気感と関係性は自然で感情移入も出来る良さある人物造形描写だったと思われます。
特に宇藤啓弥を演じたジェシーさんは、たたずまいや存在感で映画に背骨を通していたと感じました。

ただ、主人公・瀬名垣一咲と宇藤啓弥の以外の、ヤクザの世界や、学校でのクラスメイトに、ステレオタイプ以上の存在感は希薄だったとは一方で思われました。

傑作と言って良い、映画『ハケンアニメ！』の脚本家の政池洋佑さん脚本で、これまた傑作の映画『恋は光』の小林啓一 監督作品で、個人的には、ちょっとこれでは映画作品としては頂けないと、僭越鑑賞後に思われました。

両者は改めて現在のヤクザの世界を調べ直したり、クラスメイトのそれぞれの細かい履歴を考えた上で、脚本演出構成をされたのでしょうか？と疑念を感じる作品になっていると、僭越ながら思わされました。

ただ、主人公・瀬名垣一咲と宇藤啓弥の描き方と空気感と関係性は、良さがあり、その点を成り立たせる小林啓一 監督の手腕はあったのだろうとは一方で思われています。

しかしこのようなレベルで終わる監督では決してないと、僭越ながら今回の点数となりました。