劇場公開日 2025年3月14日

「まぁ、いつもの枠だと思えば何とか。」お嬢と番犬くん yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5まぁ、いつもの枠だと思えば何とか。

2025年3月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年90本目(合計1,632本目/今月(2025年3月度)24本目)。

 まぁ、この辺のいわゆる胸キュン系はちぎら君にせよ何にせよ毎年どこかにあるし、その一種とも言えますね。ストーリーも大体似ているといえばその通りですが、こちらはちょっとひねっているのが特徴といったところでしょうか。

 原作を知っていればある程度理解に有利なのでしょうが、知らなくても理解はできるし、ストーリーに関して知らないと分からないということはないので(自己紹介パートも存在します)、そこは気にしなくても良いかな、といったところです。

 ただ、個人的には別の問題が山積しており、こちらが気になったところではあります。ただ、そのことを厳密に突っ込んでも仕方がないし(この手の映画で気になる点を全部あげていたら文字数が尽きる)、仕方がないかなぁといったところも多々あります。

 総じていえば、今週は「教皇選挙」一択論点になっており(どこも席が取れないっていったい…)、ほかが対抗以下に来ているのがどうかなといったところですが、この作品も悪くはないといったところです。なお、特殊な設定を持つ作品ではありますが、一般指定ですので(PG12でさえない)配慮はあります。

 採点に関してはちょっと気になった点まであげておきます。

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 (減点0.3/裏口入学の設定が雑に過ぎる)

 入学許可も一種の行政処分にあたるので(処分は法律用語で、「国民に義務を課したり権利を付与したりするような、国民の権利や義務に直接具体的に影響を及ぼすことが法律的に認められているもの」です)、そこに詐欺などの行為が絡むと職権取消し等の論点になるところその話が一切出てこないのは、展開を優先したものと思いますが、それもそれでどうかとは思うものの原作がそうらしいので…。まぁこの点、「真似しちゃダメよ」はある程度真似するような恐れのある描写にはエンディングにおいて書かれますが、およそ真似する人がいないので出てこない扱いです。まぁそりゃそうですが…。

 ※ もっとも、その取消しを(合格者の)第三者が求められるかというと微妙(行政訴訟は原則として本人に関連のない取消訴訟等を起こせない(原告適格がない)ため。ただ、裏口入学によって不合格となったものがいるのであればその人は原告適格を満たすと思われます)。ただこれらの話題は「訴えの利益」「原告適格」といった行政法ワードに飛びまくるので完全にスルーされたものと思います。

 (減点0.3/勝手に他人を(学級委員として)推薦したりする行為)

 心裡留保(93条)や、状況によっては通謀虚偽(94条)や錯誤(95条)にあたるような状況ですが(疑似的に単なる(通常の)無権代理のようにも見える)、その話もマニアックなところがあり、完全にすっ飛ばされている模様です。このあたり、資格持ちは解釈をごまかすことはできないので…。
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 (減点なし/参考/映画館で流されるCMが謎すぎる…)

 まぁ、大阪市民は誰も気にしていないのではなかろうかと思える大阪万博はともかく、航空会社のCMを入れて「じゃ、飛行機に乗ろうか」ということにもなりませんでしょうし、チョイスされるCMが結構謎っぽいのがある意味気になりました(ある程度のCMはありだと思うのですが、私がみたときはCMタイムも含めて15分前後のうち半数「を超える」ものが映画の予告などと関係のないCMばかりで(航空会社はまぁ万博ネタとは言えるが、大阪市でやる以上、その飛行機で「来る方は」いても、(日本から)「行く人は」普通想定できない)、CMがつきたのか何なのか…といったところです。

yukispica