「愉快な世界の勘違いと恋愛」チャチャ Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)
愉快な世界の勘違いと恋愛
個性的な登場人物たちで、笑わせてもらいました。
中盤までのチャチャがラクの家に転がり込んで二人で過ごすシーンは、油彩作「シャガールの誕生日」のような、オシャレ感がある映像でした。予算の都合なのか解像度があまり高くはなかったのですが、終始色遣いが好みでした。
リンの勘違いも愉快でした。
終盤の全身白い服で森に行くシーンは、いかにも鮮やかな血が付く準備万端、といったB級ホラー映画のようなエンターテインメント性を感じて楽しかったです。
油彩作「シャガールの誕生日」のような雰囲氣も、ナレーション入りの流れ方も『アメリ』(2001年)を彷彿させるような、ユニークな酒井麻衣監督作品でした。
チャチャとリンが「正義の味方は一人を犠牲にして世界を救い、悪役は世界を犠牲にして一人を救う」、「悪役に愛されているのは、たった一人の選ばれし者」、「きっと全てを犠牲にして愛せば、愛してもらえるかもしれない」旨の会話が、知的でロマンチックで面白かったです。
花の擬人化も唐突で笑えました。さらに電柱まで話すのは衝撃的で驚きました。
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