「好きな人の血をなめてみたい。」チャチャ 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
好きな人の血をなめてみたい。
前半に展開される、可愛いと思われたい欲求を隠しきれない女と、スカしているのがイケてると勘違いしてるとしか見えない男の、どうでもいい恋愛ストーリーを我慢できれば、とりあえず後半は楽しめる。伊藤万理華と中山大志が好きな役者でもなければおそらく途中で脱落してた。ふたりにこんなベタな演技させて、何を見せられているんだろうという気持ちだった。自宅の小道具が凝りすぎて非日常感すぎるし、冷蔵庫からレモンスライスを仕込んだ水を出してきた時点で急激に冷めた。マモル、こいつ一条天皇じゃん!ってちょっとテンションがあがったくらいだった。
でも、そのマモルが出てきたあたりから、状況一変。おや?これは恋愛ものではないのか?と不思議がっているうちにあれよあれよの展開。そして軽トラの架空ナンバー「御戸木」を見つけた時、あれ、まさかいままで恋愛ものだと思って観てたの?とちょっとからかわれた気分だった。たぶんこれは御戸木=おとぎ話、のメッセージだ。ちょいグロ系の絵本の実写版だとおもうとなんだか許せる気分になっていた。ただ、その気分にさせてくれるのが遅すぎるな。
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