「YouTubeの伏字の◯も円相の一種だろうか」まる 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
YouTubeの伏字の◯も円相の一種だろうか
2024年映画館鑑賞100作品目
10月20日(日)イオンシネマ新利府
ACチケット1000円
監督と脚本は『バーバー吉野』『恋は五・七・五!』『かもめ食堂』『川っぺりムコリッタ』『波紋』の荻上直子
自転車の運転操作を誤り転倒し利き腕を骨折し美術家のアシスタントをクビになった沢田
大きな紙に左手で◯をいくつか描き古道具屋に売ったが大きいと言われ鋏で◯を一つずつに切って渡した
しばらくするとその作品は円相と呼ばれ大変高く評価された
やがて沢田は有名人になる
『金田一少年の事件簿』でともさかりえに「はじめちゃん」と呼ばれていた頃に比べるとずいぶん丸々と太ったような気がしてならない
いや『33分探偵』ときだってシュッとしていた
なんだ役作りか
渡辺徹だって役者バカだから役によって太ったり太ったり太ったりだもんな
綾野剛演じる売れない漫画家横山だが画力は良い
ならば原作をつければ良いのではないかと思うがこんな人格だから編集者のアドバイスは一切聞かないんだろう
うだつが上がらないのは自業自得である
いちいち沢田の隣の自分の部屋で奇声をあげるのは笑える
吉岡里帆演じる芸術家アシスタント矢島は格差社会反対などと活動家に成り果てた
アーティストが戦争反対を訴えるのはまだわかるが格差社会反対とか笑わせてくれる
そんな人は芸術家なんかやめて堅実な仕事に転職しろ
若い人がこんなステレオタイプの左翼思想にハマるなんて正気とは思えない
搾取がいやならさっさと独立しろよ
こんな悪い意味でバカな役を吉岡里帆にやってほしくない
高橋洋一氏によると芸術家も文系だという
文系は感性に訴え理論がない
理論がないのに主義主張し議論をしたがる
議論をしても結論は出ない
議論なんか無駄だ
無職の暇つぶしか知識人のプロレスだ
アーティストと左翼は相性が良い
理論がない理想主義者だ
共産主義は崩壊しLGBTとか環境問題とかに食い下がる
理論がなく感性だけで主張するので極論になりがちだ
それゆえに多くの人から支持を得られることはない
それでもいいと思っている
自分らは特別な人間だと思い込んでいるから
現代美術の良さなんて自分にはわからない
ポップアートのウォーホルとかリキテンスタインとかさっぱりだ
吉田鋼太郎演じる秋元洋治がアシスタントに指示し制作する現代美術作品はまるでドイツの現代美術の巨匠ゲルハルト・リヒターを彷彿させた
こんなものでも億単位の価値があるのだろう
国立とか県立とかそういう公的な美術館がそういう絵を高額な値段で買えば一部バカが税金の無駄遣いだとくってかかるが自分はそういう連中に共感はできない
専門家のみんながみんな高く評価しているならなんの問題もない
税金をたいして払ってない奴ほど税金の無駄遣いだといちゃもんをつける
俺だって裕福じゃないがこんな奴らと行動を共にするなんてまっぴらだ
作品全体を通して言えるのは荻上直子なりの皮肉なんだろう
浅いようで深い
深いようで浅い
配役
人気現代美術家のアシスタントだったが自転車事故で利き腕を骨折したことで仕事ができなくなりクビになる沢田に堂本剛
沢田が住むアパートの隣人で売れない漫画家だがそれでは食えないのでウーバーイーツの配達員で生計を立てている横山に綾野剛
人気現代美術家のアシスタントだが格差反対の活動家になってしまう矢島に吉岡里帆
沢田のバイト先の先輩でミャンマー出身のコンビニ店員のモーに森崎ウィン
現代美術家の新人アシスタントで大学院卒の田中に戸塚純貴
沢田の高校時代の同級生で現代美術に投資をしている吉村においでやす小田
沢田と横山が暮らすアパートの大家で夫が大病を患っている濱田マリ
スーツ姿の若い女性に「先生」と呼ばれている謎の男に柄本明
沢田の描いた円相で出来が良ければ100万円で買うというアートディーラーの土屋に早乙女太一
「ここは質屋じゃない」が口癖の古道具屋の店主に片桐はいり
アシスタントを務めていた沢田を怪我によりクビにした人気現代美術家で態度は大きく嘘つきで性格が悪い秋元洋治に吉田鋼太郎
ギャラリーオーナーの若草萌子に小林聡美