「コミカルなボーイミーツガール。そして人道的な」ヒューマニスト・ヴァンパイア・シーキング・コンセンティング・スーサイダル・パーソン つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
コミカルなボーイミーツガール。そして人道的な
ヴァンパイアにとって人間は食料だ。それでも殺したくないと考えるサシャ。生き物に対する慈しみが強いといえる。
一方で、常に死にたいと願うポール。コウモリに対する態度から命に対する薄情さがうかがえる。
この二人、全く反対なのに、反対だからかもしれないが、惹かれ合う。
二人とも自分が生きている世界に馴染めず、孤独を感じている。だから互いに互いが必要だったのかもしれない。
サシャとポールが意気投合してしまうことに不自然さを感じないあたり、ある種のボーイミーツガールとして優秀だといえるのではないか。
設定が奇抜で、どことなく「ぼくのエリ200歳の少女」を想起させるが、内容は全く違うと言っていい。
もっとコミカルで、本当の着地点はヴァンパイアとは関係ないところにあるように思える。
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