「タカの物語です。」ライオン・キング ムファサ カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
タカの物語です。
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ライオンキング実写版は前作で賀来賢人、佐藤二朗、ミキ亜生の吹き替え(歌も)が上手過ぎて感動したので次作があれば吹き替え版を観ると決めており、尾上右近、松田元太にも期待していたが・・・まあまあな感じだった。
特に歌唱パートがちょっとがっかりだったが、翻訳した歌詞がうまく曲に乗っかってない感じもあったので少し気の毒に思えた。
シンバの父ムファサは正義感が強く、真っ直ぐで天性のリーダーシップ持つザ・主人公(赤レンジャー?)的なキャラだが、欠点がなさ過ぎて大人目線ではあまり魅力を感じられなかった。
一方、出会った時はムファサを助け、駆けっこにワザと負けるなど本当に純粋で優しい子だったタカだったが、その生まれからも強くないといけないというプレッシャーやサラビへの失恋などから少しずつ心がねじれてしまい、まさにダークサイドへ落ちていくアナキン・スカイウォーカーのようで見ていて本当に辛かった。
特に振り切って完全に悪者に徹することができず、中途半端にムファサを助けに行き傷付き、一人だけ群れから離れて行く姿は可哀想でならなかった。
白いライオンを悪役にするのは日本人としてはどうしても認めたくなく、ディズニーの「我々がオリジナル!」と言わんばかりの強引な主張による印象操作が鼻につき、素直な気持ちで観ることができなかったのも事実だが、水中や雪上など半端ない超CG技術で作りあげた精巧な映像だけでも観る価値がある映画だと思う。
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