劇場公開日 2024年6月28日

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「ワイン飲みたくなる」WALK UP Kumiko21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ワイン飲みたくなる

2024年7月23日
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 一つの建物、登場人物5〜6人、ルームツアー映画という新ジャンルかとも思った。そして特に何も起こらないのだが、同じ空間なのに謎に擬似的オムニバス。時空と人間関係がループ構造になって終わる。白い壁の涼しい部屋で白昼夢を見たような気持ちよさ。ところで韓国人て、あんなにワイン好きなのか、自分も混ざりたくなってしまう。
 結局ひとりが気楽でいいんだよね、という低体温の人間には納得しやすいトーン。皆んな言葉では言いたいこと言ってるけど、人物のアップは全くなく表情すら希薄。表現のキモは人と人との「距離」なのかな。
 肩透かし隔靴掻痒的脱力系映画で、モノクロ映像の中には凝った設えが施されていてときめく、紛れもないアート作品なのであった。

Kumiko21