「【”貴方達も気の毒にね、と誘拐された少女は言った。”今作は、面白チョー怖いグロテスク極まりない、血塗れ”白鳥の湖”映画である!】」アビゲイル NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”貴方達も気の毒にね、と誘拐された少女は言った。”今作は、面白チョー怖いグロテスク極まりない、血塗れ”白鳥の湖”映画である!】
ー この作品では、一体何リッターの血ノリが使われたのだろーか。序盤のサスペンス要素満載の展開から、バレリーナ少女の真の姿が露わになって行く二転三転する過程が、物凄くグロテスクで、血塗れで、イヤー、参りましたである。-
■闇の世界に君臨する大富豪クリストフ・ラザール(ナント、マシュー・グード)の娘で12歳のバレリーナ・アビゲイル(アリーシャ・ウィアー:小っちゃくて可愛い姿からの変身モードが凄い子役さん)は、お互いの名も知らぬランバート(ジャンカルロ・エスポジート)と言う男に誘われた曰く付きの男女六人により誘拐される。
計画は順調に進み、犯人グループは一晩彼女をおどろおどろしい屋敷に監禁すれば五千万ドルの身代金が手に入るはずだった。
だが、実はアビゲイルの正体はバンパイア(吸血鬼)で、徐々に彼女の反撃が始まる。
◆感想<Caution!内容に触れています。!!>
・手元に今作品のフライヤーがあるのだが、そこには【誘拐犯の大誤算。】という惹句がデカデカと書いてる。
そして、この映画は正にその通りに進むのである。
・序盤は、サスペンス要素漂う中、物語は始まるのだが、アビゲイルがおどろおどろしい屋敷に監禁されたところから、惨劇は始まるのであーる。
ジョーイ(メリッサ・バレラ)が、彼女の見張り役となるが、息子がいるジョーイはアビゲイルに優しく接するのである。
・運転手ディーン(アンガス・クラウド:映画の最後に彼に捧げるというコメントが出るが、合掌である。)から始まり、海兵隊のリックルズ(ウィル・キャトレット)と引き裂かれた死体で発見される。あー、怖い。
・アビゲイルを幽閉したと思っていたら、逆に自分達が幽閉されている事に気付き、徐々にお互いに疑心暗鬼になって行く生き残った誘拐犯たち。この辺りの彼らの駆け引きが面白いが、じゃじゃーんと現れたアビゲイルが、彼らの本性を語って行くシーンと、彼らを雇ったランバートの真意が明らかになるシーン。
・アビゲイルに噛まれた、ホントはお金持ちの金髪サミー(キャスリン・ニュートン)が、筋肉男ピーター(ケヴィン・デュランド)を吸血鬼になって殺しちゃったり、元刑事のフランク(ダン・スティーヴンス)も”自棄だ!”などと言いつつ、吸血鬼になる様もナカナカである。
とにかく、この辺りから血がドバドバで、キューで作った杭で身体を突かれると、身体が粉砕するシーンの数々は、もうグロテスクなのだが、何だか可笑しくもある。今作は、ホラー・コメディ要素も微妙に塗している所もナカナカである。
<そして、最後に登場したアビゲイルの父、大富豪クリストフ・ラザール。だが、そこで父に愛されていないアビゲイルは唯一自分に優しく、息子も居るジョーイだけ逃がすのである。
今作は、面白チョー怖いグロテスク極まりない、血塗れ”白鳥の湖”映画なのである!>