「ワガママを掴め」劇場版 トリリオンゲーム 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
ワガママを掴め
人気TVドラマの劇場版。いつもながらTVドラマは…。
映画ファンやキャストファンには『わたしの幸せな結婚』以来の目黒蓮&今田美桜共演作。
TVドラマの続編だが、TVドラマを見てないと分からない地続きの話ではなく、主人公たちが新たな“トリリオンゲーム”に挑む…!
世界No.1企業と同等の資産=1兆ドルを稼いで全てを手に入れる。
そんな途方もない夢を“トリリオンゲーム社”を企業して様々な事業を成功させてきた天性の人たらし・天王寺陽(ハル)と気弱だがITの天才・平学(ガク)。
二人が次に挑むのは、日本初のカジノ事業。
日本参入を計画するマカオのカジノ王ウルフに話を持ち込み、そのお目付け役で女ディーラーのラモーナや日本最大IT企業の社長令嬢で取締役のキリカも加わり、競合会社との島民説明会に挑むのだが…。
建設予定地は過疎化進む離島。
島の活性化になり得るカジノ事業に賛成派と自然やこれまでの暮らしが失われると反対派で、島民の意見は真っ二つ。
競合会社のオーナー・宇喜多は島民を転居やマンションに住まわせるなどして島の居住地を取り壊して建設を考える強引な案。
これに妥協するしかないのかと思った時、遅れてきたハルが大胆な案。
島民のリーダー格で反対派の急先鋒だった頑固オヤジを説得し、採掘場に建設。島民は今の暮らしを続け、島の自然も壊さない。
ハルたちの勝利。カジノ建設は急ピッチで進む。
敗北した宇喜多の前に現れたのは…。
大胆案で勝利! こんな感じでカジノ建設の話が進むのかと思ったら、あくまでここは話の入りで、あっという間にカジノ完成。
そんなに早く完成するんか~い!
あっという間に完成したカジノは大盛況。
カジノ事業も成功させ、順風満帆のハルとガクに危機が…!
カジノ乗っ取りを目論むウルフ。宇喜多と組む。
武装した手下どもがカジノを襲撃。
ガクを庇おうとして、ハルは銃弾を受けてしまう…。
コン・ゲームと思っていたら、突然の陰謀アクション展開。元々こういう作風なの…? ちょっとトーンダウン…。
病院のベットで昏睡状態のハル。そこに現れたキリカは…。
まるで『白雪姫』の逆シチュエーションだが、目黒ファンに考慮しておでこにかい!
勝利を高らかに笑うウルフ。
回復したハルが現れ、リベンジ! カジノを賭け、かつて敗北したポーカーで勝負。
危うい勝負。再び負けを喫するのかと思った時、見事勝利!
…でないと話にならないとは言え、『007/カジノ・ロワイヤル』までとは言わないが、もうちょっとハラハラドキドキスリリングが欲しかった。
ポーカーに勝ち、カジノも取り返し、しかしまだハルにはウルフの悪事を暴く目的があった。
ウルフが隠し持つ金塊。その証拠を取り押さえる。
ばっちり映像に。その映像を押さえたのは、宇喜多。
あの時宇喜多前に現れたのは、ハルだった。ウルフの悪事を暴く為、実は裏で組んでいた。
『コンフィデンスマンJP』とまではいかないが、この騙しはなかなか。これぞコン・ゲーム!
漫画原作だから漫画っぽいと言うか、そもそもが荒唐無稽。でも、それに見合った痛快さや面白さはあり。映画にドラマにアニメにと、羽原大介の職人脚本。
目黒蓮の目黒蓮による目黒蓮の為の魅力大爆発作。ここまで来れば天晴れなファンムービーか目黒蓮PVか。嫌味が無いのがまた眩しい。まさに“トリリオン・スマイル”!
勝ち気な令嬢・今田美桜もやっぱりキュートだが、ちと出番が少ないか。
彼女とのラブ展開より佐野勇斗との友情と共に目指す夢追いストーリーがメインなのが良かった。
ラブ展開は目黒&今田より佐野と福本莉子の方が見守りたくなる。
それから石橋凌のさすがの存在感。シシド・カフカがクールビューティー。
世界長者番付1位にはまだまだ遠いが、大躍進中。
目指す1位まで続くのかな…?
次はまた映画…? ドラマ第2期…? 本当に大気圏突破…?
それまで目指せ! 突き進め!
潔いくらいにワガママであれ!
