「過去背景を知ってからいきましょう。」劇場版 トリリオンゲーム hiroishiさんの映画レビュー(感想・評価)
過去背景を知ってからいきましょう。
海外のどこかのカジノに日本人の若者が乗り込んで、ピンチ切り抜けて、悪玉やっつけて、最後はハッピーエンド系映画と思って行きました。後でテレビドラマがあったと知りました。
テレビ版や原作を見ていないのでハルとガクの関係性や能力、あそこまで大きなビルが建てられる成り立ちもわからず、まあ観てればわかるかと継続。でも、わからなかったですね。よって冒頭からハルのやっていることがイキっているだけにしか映らず、その悪印象で中盤まで行ってしまい、もったいなかったなと。初めての人間のためにもう少し過去カットください。でした。また、田辺 誠一(宇喜多 隼人役)と今田 美桜(キリカ役)が出てくるまでは、映画クオリティの演技は無く、テレビ観ているかと思いました。(中盤くらいから落ち着いて観られましたが)
ウルフはあれだけ大物カジノ王に成り上がった人物なら、カジノ建てる時にガクに「こちらのセキュリティはこちらでやっておく」と言っておけば良かったですね。それができたと思います。金貨をあんな大量に現場に保管してたり、ハルの挑発に乗って負けちゃうしと、「こういう人間がこんな墓穴掘るわけないでしょ」が連続し、「賢くない人」と目に映ってしまえば、この一応、ビジネス闘争ショーの最後を締めるカタルシスは感じられませんでした。
目黒 蓮さんのアクションシーンは動きも切れキレでカッコ良かったです。それとキリカがハルのおでこにキスしたシーンは印象的でした、ただ、おでこの後、少し時間を置いて口づけをしようとして止める演出だったら、二人の関係性がもっと表現できたのにと思います。
知らなくても楽しめる。ではなく、過去経緯を知って行った方がいい映画です。