「古いしきたりの功罪」呪葬 新米エヴァンゲリストさんの映画レビュー(感想・評価)
古いしきたりの功罪
ホラー映画だけれど、
家族関係が問題の根幹なわけで、
ただ怖い、というより
色々考えてしまった。
古い家族のありかた
家父長制度は戦前は日本にもあったし、
地方によっては今も、薄く残っているかもしれない。
それには光と影があって、
物語はその影を軸として最後へ向かっていく。
家族関係の中で
その関係から抜けたり、離れたりできず
それがすべてになった時、
不利益を被ってしまうと
逃げ場のない袋小路になってしまう。
やり場のない怒りや憤りのはけ口もなくなる。
家族だけならまだしも、
その地域全体がその雰囲気なら・・・
と考えると、起こったことは正しくはないけれど、
どうしようもないよな、
と少し悲しく、胸が苦しくなる。
父と娘、
娘とその子の愛情がゆるぎない様が描かれていたのは
絶望の中の救いか。
ホラーという舞台を借りた、
家族の愛憎劇だった。
最後の方では、
こんなものじゃない、未来はなかったのか
考えてしまった。
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