「わかりやすいストーリーと迫力のある映像で、非常に良かったです。」ツイスターズ 福島健太さんの映画レビュー(感想・評価)
わかりやすいストーリーと迫力のある映像で、非常に良かったです。
お話自体は何か奇抜な内容だとか、特別な印象はないです。
大学生かなにかの研究で竜巻を追いかけていた女性が、竜巻に研究仲間を巻き込まれて失い、一度は竜巻を追いかけるのをやめたけど、きっかけがあってまた竜巻に関わるようになるっていう、主人公の挫折とそこからの復活です。
敵だと思ったら良い奴だった、良い奴だと思ったら悪党だったっていうのは、物語でよくあるパターンです。
再び竜巻を追いかけるきっかけになる、かつて一緒に竜巻の研究をしていた仲間からの誘いは、実はプロジェクトの出資者が不動産の仕事をしていて、竜巻の被害で困窮している人の足元を見て、竜巻で被災して家が壊れてしまった人たちから土地を買い叩いていたし、竜巻を追いかけるライバルチームはYouTuberで、動画配信して、竜巻の中で花火を上げたり、エンタメにしている、多くの人が命を落とし、家財を失う、恐ろしい竜巻なのに、不謹慎な連中だと思っていたら、Tシャツなどのグッズの売り上げで竜巻被災地へ無償で水と食料を配るボランティアをしていました。
再び竜巻を追いかけ始めたけど、それも悪党の手先みたいな仕事で、傷ついて実家のお母さんのところへ帰ったところで、僕は感動して涙が出てしまいました。
お母さんは竜巻の多い地域に住んでいて、物の値段も上がってどんどん住みにくくなるのに、ずっとそこに住んでる。
主人公が引っ越せば良いのにっていうと、お母さんはボソッと、あなたが世界を救ってくれるのを待ってるんだって言うのです。
主人公の方はとっくに竜巻を追いかけるのなんかやめて、普通に就職しているのに。
何かを要求するでもなく、ただじっと、信じて待っているっていう。
あれは、泣きます。
映像も迫力があって、非常に良かったです。