劇場公開日 2024年8月1日

「IMAXがオススメ」ツイスターズ Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5IMAXがオススメ

2024年8月10日
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地鳴りの様な重低音、飛んだ草木が車体に当たる音…
音が"怖い"と感じたのは初めてである。これは、IMAXで観ないと損ではないだろうか。最近ディザスタームービーの活躍が少なくなり、出たかと思いきや劇場で公開しなかった「ムーンフォール」等、SF色強めであり、純粋なディザスターパニック作品ではない物が多かっただけ、本作の登場は非常に嬉しく思っていたが、わざわざ夜遅くにIMAXで観た甲斐があった。
迫力のある映像はハリウッドクオリティならではのスケールで申し分ないが、ドラマパートもしっかり作り込んであり、登場人物にも感情移入出来る。「ミナリ」で脚光を浴びたリー・アイザック・チョン監督、「レヴェナント:蘇りし者」の脚本家コンビであればより良いものが生まれるのだろう。
「ミナリ」でも感じたが自身も酪農を経験した監督ならではの田舎街の風景だったり、草木の映像、それこそ暴風雨や竜巻も自然の中で起こるものの映像表現が何とも言えないリアルさがあり、一気に画面に引き込まれる思いである。

何故30年近く前の作品の続編をワーナーブラザーズ、ユニバーサルピクチャーズという二大看板を背負わせて蘇らせる事にしたのかは不明だが、実際に異常気象が日本でも観測される現代にこそそれに立ち向かう勇気や次に進む力を再認識する為のものなのかも知れない。確かに迫力は凄いが、自然災害の怖さが頭の片隅にある事で、普通のパニック映画とは違う映画体験になっているのだろう。
こう言うとお硬いイメージになってしまうかもしれないが、8月のエンターテインメント作品としての心も忘れておらず、所々笑い要素も入っている為、ゆっくりと122分間のド迫力竜巻と向き合えば良いだろう。

Mina