「竜巻カウボーイと、竜巻シティガール。」ツイスターズ ガッキーさんの映画レビュー(感想・評価)
竜巻カウボーイと、竜巻シティガール。
竜巻ディザスター映画と怪獣映画は、どこか通ずるものを感じないだろうか。
突如として脅威が現れ、人々を恐怖に陥れ、街を無惨に破壊し、尊い命をいとも簡単に奪い去っていく。
その脅威に、どうにか立ち向かおうとする人々の勇姿を、ドラマチックに描く。
かく言う本作も、まさにそういう内容だった。
人気YouTuberという時代性の新要素を加味しつつも、陽気さと悲しさを兼ね備えたノリは前作と同じだし、
竜巻と宿命の関係で結ばれた人々が、目的一致のもと共闘していくところなども同じだ。
ふたご竜巻、火柱竜巻、暴れ竜巻、MEGA竜巻という様々な種類の竜巻が出てきたのも楽しかったし、
グレン・パウエルの、ニカッと余裕そうに笑う良い意味でのふてぶてしさも良かった。
ただまあ、総評すると、こんなもんかな、というやや平凡な感想になる。
正直なところ、見せ方が悪いのか演出が悪いのか、竜巻自体の迫力がイマイチだった。10年も前の映画の「イン・トゥ・ザ・ストーム」の方がインパクトがあった。
あと、三角関係っぽい展開が中途半端だった。
前作みたいにしっかり意味があるような展開には思えなかったし、
せっかくなら、ケイトが恋人を喪ったという設定を止めて、仲間を喪ったという設定だけにして、ハビの片想いも無しにして、
で、結局ライバルだったタイラーと結ばれて…というベタなオチの方がまだマシだった気がする。
そもそも、せっかく約30年ぶりの続編という割には、ニヤリとさせるサービス精神が全然無い。ヘレン・ハントがカメオ出演くらいのサプライズは欲しかった。
ちなみに4DXだと、鑑賞に支障が出るレベルで揺れまくるので、ご注意をば。