「Runner」ボストン1947 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Runner
実話ベースの韓国映画ということでフラッと鑑賞しましたがこれが最高で最高で、思わず泣いちゃうところもあるドラマ性とスポ根ならではの熱もあって素晴らしい1本に仕上がっていました。
韓国は今でも反日思想が根強いというのは様々な媒体で知ってはいますが、今作を見るとその理由も分からんでもない卑劣な行動があったのも考えさせられましたし、だからこそ自分たちの名前と自分たちの国のためにタイトルを取りたいというその行動力は尊敬しちゃいます。
マラソン選手としての心掛けで喝を入れて、それをもってもっと成長するという王道ながら沁みるシナリオもスポ根好きにはたまらなかったです。
資金面でボストン行きが難航するという難しさもしっかりと描かれており、上の人間は動こうとしないからギジョンが動き回るけれど歯が立たず、それでも諦めなければなんとかなるの精神でめげずに動き続けた姿は本当にカッコよかったです。
自国の旗を胸につけるために尽力する姿も胸熱ですし、そこにいくまでの盛り上がりにも参加したくなるくらい盛り上がっていました。
マラソンを描くという点でも良さが際立っており、ペース配分はもちろん、ナムがラビットになってユンボクを誘導したり、普段の特訓で鍛えられたことによって上り坂も下り坂にも対応できてどちらでもスパートをかけれるという利点を活かして進んでいくところが見応え抜群でした。
フォームもマラソン選手そのものの躍動感で、息を入れるタイミングだったり前進気勢だったりと本物のレースをよりドラマチックに思える演出になっていました。
ラストは王者との一騎打ちで両者共にヘロヘロのはずなのに最後の力を振り絞って駆け抜けていく様子には思わず感動して涙が出ちゃいました。
現地にいた人たちも自国問わず、全身全霊かけて走ってくるユンボクをめちゃくちゃ応援したんだと思いますし、それをすぐに出迎えてくれるギジョンの暖かさ、そして無事に完走したナムも思いっきり抱きしめて泣き笑いというもう盛り上がりまくりで観ているこちらもその場にいるかのような感覚でした。
その後の3人はマラソンのみならずスポーツという面で大きく貢献していて、皆さん90歳を超える大往生までなされているもんですから、本当に健康に元気に生きていたんだなぁと嬉しくなりました。
俳優陣の熱演が本当に最高で、イム・シワンの肉体改造、ハ・ジョンウとペ・ソンウの体全部使った演技とどのシーンを切り取っても見応えのあるものになっていていました。
スポ根ものとして、人間ドラマとして素晴らしい作品でした。
自分の国を誇りに思う、なんて素晴らしいんだろうと目がキラッキラに輝いていました。
鑑賞日 9/2
鑑賞時間 18:15〜20:10
座席 A-5