ナミビアの砂漠のレビュー・感想・評価
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若者たちは、ポジティブな希望を見出せずに、《働かなくなる》世界的現状を映し出した映画
非常に言いたいことが、分かりにくい映画でしたが、
若者は敏感だから、成人した大人たちより、
もっと切実に不安を感じて希望を失っている。
コロナ(パンデミック)
ウクライナ戦争、
環境問題(地球温暖化)
日本なら《地震=南海トラフに、スコールのような大雨)
カナは大声で叫ぶ。
「日本なんか、少子化と貧困で、絶滅するんだよ!!」
世界的に若者は働かなくなっているそうだ。
事実2人目の同棲相手のハヤシ(金子大地)も仕事を辞めてるし、
カナ(河合優実)も、美容脱毛エステサロンを首になる。
美容脱毛なんて、一生続けたって脱毛は終わらない・・・そう
客に本当の事を言ったせいだ。
決して楽しい映画では無い。
カナは恋人と暮らしていたって、心は満たされていない。
今の時代、自分以外を愛する事は可能だろうか?
自分さえ愛せない若者も多い。
そんな自分に子供が育てられる訳がない。
自分に絶望してるのかもしれない。
ハヤシがパソコンの手を止めず、
「お腹が空いた!!」というカナに、
「映画でも観てて!!」とハヤシが言う。
「えーっ、映画なんか観ても意味ないし・・」
これが山中監督の本音だとしたら、
本音というか「映画なんかで空腹は満たされない」
これは現実で真理だから、
笑ってしまった。
満たされず苛立ちを募らせたカナは攻撃的になり、
ハヤシの言葉尻を捉えて難癖をつけ、暴力を振るった。
(女性からのDV・・多いらしい)
山中瑤子監督の脚本は、刺激的で性的な会話が多い。
ホンダ(筧一郎)が札幌に出張。
「ススキノの風俗に誘われたら行く?」
カナがカマをかける。
「絶対に行かない」と誓ったのに、
「ごめんなさい、上司の誘いを断れなくて風俗に行きました」
「気持ち悪くて出来なかった。勃たなかった」
「気持ち悪いって失礼でしょ!!」
確かに、カナはすぐ切れる。
ホンダ(筧一郎)が、なぜに泣いてカナに謝るほど低姿勢なのか?
家事全般を受け持ち、飲んで帰り吐いたら甲斐甲斐しく世話を焼き、
労いの言葉をかける。
(これが今の若者?)
河合優実はとても頑張って良い演技を見せていた。
美しく魅力的だった。
しかし河合が演じた《カナ》という人物に、共感するのは困難だった。
人物の背景が判然としない。
カナの母親は中国から日本の大学に留学して、そこで日本人と結婚して、
カナを産み、今は親族一同と賑やかに中国で暮らしているらしい。
ビデオトークが中国からカナに掛かってくる。
すごく楽しそうに画面の向こうは盛り上がっている。
「ママを出して‼️」と頼んでも、カナはニーハオとあと一つくらいしか
中国語が話せない。
これもカナのイライラの原因ではないのか?
愛に飢えている。
ハヤシにも、ホンダにも満たされない渇望。
カナが動画サイトで見ている「ナミビアの砂漠の水飲み場」
カナは乾いているの?
カナは早く言えば、両親に捨てられた娘なのかな?
ラストのナミビアの水飲み場で水を飲む動物たち方が
幸せそうに見えるんだろう、カナには。
しかしカナは分岐点に立っている。
そうやって無自覚に若さを消費してたら、ヤバいよ。
(いつまでも若くも美しくも、居られない・・・)
見始めたら最後、河合優実から目が離せなくなる。
冒頭の友達との会話が不謹慎ながら個人的にはうなずける内容で、「この映画絶対面白い!」と思った。
その後はずっと河合優実の身体とその動き、着てる服から目が離せなくなってしまった。
いろいろ心に残るシーン、セリフがあるけど、車椅子で都庁に行き、声が出ないのに頑張って喋ろうとして、金子大地と同じように耳をそばだてたらあの内容て!
河合優実はもちろん金子大地も良いけど、二人は素のチャーミングさが全面に出ている気がする。
一方、寛一郎は素でやってるようには見えない。完全に役に入った上で細かい段取りをこなしながら気持ちの乗ったセリフをしゃべっていた。
あれは相当な技術だと思う。
最後の「ティンプトン 」はカナ自身が「わからない」のかと思ってたら「わからない」という単語だったとは。
人によっては冗長に見える場面もありそうだけど、徹頭徹尾計算されてる映画だと思います。
あの素敵なキャンプ場に行ってみたい。
わかったような、わからなかったような……
最後まで集中力を切らさずに拝見しました。
起承転結のハッキリした作品ではなく、中途半端な描写も多いですが、全体として伝えたいことは理解できます。
その一方で同時に「いや、もっと他に表現したいことがあるのかも?」という感情も拭いきれない作品です。まあ、終盤は「まだ別れてないんだ、この二人」に終始しますがw
ただ、ピンクのトレッドミルだけは完全に理解不能で、笑うしかないです……。
作品を支えてるのは間違いなく主演の河合優実さんの演技力であり、そこは本当に見応えがあります。ある種の得体の知れなさとそれでいて抱える苦悩ややるせなさがキチンと伝わってくるため、わかりにくい作品に見るものを飽きさせない緊張感を与えています。
あと、唐田エリカさんはお久しぶりですが、やはり存在感はすごいものがありますね。
カナコの正体
カナの表情がダークな感じに変化したのは、ハヤシ家のキャンプのあとでした。
キャンプでカナコっていうハヤシの知り合いが登場するじゃないですか。その後ろのキャンプの参加者たちが、何故かこの再会を、固唾を飲んで見守っているように見えますよね。いや、表情とかは分からないんだけど、なんか雰囲気が。
つまり、カナコはハヤシの元カノ。あの写真の胎児を身ごもったのもカナコ。キャンプの参加者にはそれが周知の事実なので、カナコと2人の出会いを心配そうに見ていたというわけ。そのことに気付いてしまったカナは、キャンプから帰って以降、ハヤシへのモヤモヤがつのり、ハヤシがふざけてカナのお腹の音を聴いた時にキレたんですね。
ということが、三回観てやっと分かりました。
この映画はカナの生態観察日記でもあるわけですが、“カナって今なんでこんな表情してるんだろう”というのを解き明かすのも、この映画の楽しみ方のひとつですよね。
なので、この映画に無駄なシーンなどいっさい無いと私は思います。
終盤の、カウンセリングから隣人との焚き火の妄想シーンへの流れ。そして戦いのあとハンバーグをモグモグしながらの、ハヤシとカナの微妙な表情の移り変わり。ここで、何故か涙腺が緩んでしまうのでした。
?
ごめんなさい。結局のところ何が言いたいのかわからないまま終わった映画でした。というよりも、そもそも見る人に何か伝えたいのかどうかさえわかりませんけど。
もともとどこか身勝手な主人公ですが、後半壊れていきます。何が原因なのかもよくわかりません。壊れ方の表現も独特でよくわかりません。新しい彼氏の職業もクリエイターらしいのはわかりますが、どうやって稼いでるのかわかりません。ナミビアの砂漠というタイトルの意味もわかりませんが、他の方のレビューを読むにパンフレットを読めばわかるとのこと。ということは、作品の中でみんなに分からせる気はなかったということなんでしょう。極め付けは中国がわからなかった。中国人の血が入ってるの?入っててもそれはいいんだけどあんなにちょっとだけ見せる意味は?
ということでいろいろ分からなかったのですが、難解なわけではないです。理解するのが難しいわけではなく、詳細と共感がないから分からない、という独特な映画です。
よく理解できないものに出会うと天才と評しますが、天才か独特かは分けて評価して欲しいかな、と思います。
映画はほぼ河井優実の一人称で描かれるので、彼女の女優としてのポテンシャルは恐ろしいほど理解できます。彼女、彼女自身がどんな人なのか分からないんですよね。なんか空虚というか、彼女自身が虚像というか。役の入れ物みたいな、本当の根っからの俳優さんなんだと思います。きれいでとても好きなタイプの女性なんですけどわかりやすい美形でもなく、なんとなく上戸彩さんにも似てなくもないみたいな、個性はあるのに掴みにくいビジュアルも魅力的で今後も目が離せません。
監督はナミビアに行ったことがあるんだろうか?
主人公の女の子みたいな人と暮らしたいとは思わないが、予告とかで見て想像していた人より、ずっと普通でまともな人でした。
金子くんの部屋の棚の「太陽の塔」の模型がツボだった。
一番好きだったのは「キャンプだホイ!」のシーン。
あと、監督は、行ったことがないのはもとより、ナミビアのこと何も知らないのかもと思った。(さらに言えば「ナミビア」という国に対して興味すらないのかも)
青い渇望
30年前にみた20代で過ごした日々。1990年にみていた景色を思い出して、驚きました。
金子さんが魅せるドロップアウトしている卑屈さをスタイリッシュと勘違いしていた男の子やダルイといいながら構えている女子もいた。退屈を纏いながら安定を渇望していた感じは、時代が変わっても変わらないんだなぁと。
あの頃(わたしの中で)流行ったベアトリス・ダルと河合優美さんが重なり、でもベテイブルーほどぶっ飛んでない現実は、病名をつけようとしたところにあったのかなぁと思いました。
ちょっと不思議な映画でした。
少しズレますが、
パンフレットで金子大地さんのわからないというコメントが、面白かったです。そういうところが好きです。
広大で、何も無い、隠れ家の砂漠
粗筋が出る前から、河合優実主演で鑑賞決定。
結果として、鑑賞の価値もそれだけだった。
基本的に登場人物の使い捨て感が強く、イチカは外泊の言い訳に使った後は出てこない。
キャンプも2人のズレやカナの孤立を描いていただけで、会話もキャラもそのためだけのもの。
そのくせ、割いた尺ぶんの効果も感じなかった。
抑えた中で変なとこで入るBGMや、多用される長回しも狙いがよく分からない。
シーンの繋ぎも唐突で上手くない。
カナの情緒は“躁鬱”と言われてしまえば納得は出来る。
ただ、ハヤシと幾度も喧嘩しては毎度仲直りを挟まず元に戻っているのは納得いかない。
描かれてないだけ、ではダメだと思う。
各キャラの背景もあまり明かさないし、みんな独りよがりで共感出来ず。
長々とプロレス見せられてからのワイプからのランニングマシン、そして『キャンプだホイ!』…
意味不明過ぎて笑ってました。
プロレスしてて最後に駅弁スタイルになるとこも。
『愛に乱暴』に続いて、出す意味を感じない乳も。
いや、自分も男だし見たくないとは言わないが、映画の中で出すからには“意味”が発生してしまうし。
河合優実はじめ、演技はみな良かった。
冒頭の、隣の会話が気になって友人の話が入ってこないという音の演出は上手いし面白い。
映画の中で「映画なんて観てなんになる」と言うのも。笑
黙って出ていくのはまだしも、冷蔵庫を持っていくのは鬼畜の所業です。
役者陣の奮闘が素晴らしい!
「あんのこと」で印象的な演技を魅せてくれた河合優実が、また熱演を魅せてくれました。ただはっきりとしたメッセージ性が感じられた「あんのこと」と異なり、本作のストーリーはかなり難解で、その点好みは分かれるかなという感もありました。
まず序盤は、河合優実扮する主人公・カナと寛一郎扮するホンダの同棲生活が描かれます。手の込んだ食事を作ったり、何かとカナの面倒を見る優しいホンダだったのに、カナは何が不満なのか金子大地扮するハヤシと二股を掛けている。その後ホンダの前から突如姿を消したカナは、ハヤシと同棲を始める訳ですが、今度はハヤシに暴力を振るったりと無茶苦茶なカナ。
この辺りを総合的に観ると、一体何を見せられているんだという気がしましたが、落ち着いて考えてみると一般的な男女関係の逆転現象が描かれているような気がしてきて、そういう見方をすると何となく合点が行きました。浮気にDVと言えば、何となく男性の専売特許という気がしていましたが、別に女性だってそういうことをやる可能性はあるんだと、変に納得した訳です。
ただそうしたカナの一見奇異にも思える行動の原因が、最終的には双極性障害であることが分かり、その点はちょっとしっくり来ませんでした。病気が原因となれば何でもアリになってしまうので、個人的にはもう少し捻りがあっても良かったように感じたところでした。
そう言うはあったものの、河合優実の演技は全編に渡って力強く、しなやかで、かつ美しかったし、寛一郎の弱々しい男の演技や、カナの暴力を受け止める度量がありつつも、何となく薄っぺらい感じのハヤシを演じた金子大地も素晴らしく、役者陣の活躍ぶりは満点でした。
そんな訳で、本作の評価は★4とします。
でっ?!
わかる、わかるぅー
って、なるかいっ!
河合実優さん、寛一郎さん、
金子大地さんたちが良かったなー。
トイレ一緒にするとか、
背骨数えるとか、
二人が溶け合うというセリフとか
ルームランナーのとことか、
監督のドヤ顔が浮かぶシーンが苦手です。
それが、まったく自然に感じなくて、
使いたかっただけにしか感じなくて、
あー、そういうのが好みの監督かぁ…って冷めちゃいました。
若さゆえの何か、を見せたいのかも知れませんが、
自分が若いときに観たとしても、
共感しないかな、こういう人たちには。
面倒くさって、30回ぐらい心の中でつぶやいてた 笑
また、タイトルの「ナミビアの砂漠」って、
カナが観てた動画ってことだけ???
とりあえず、この監督の作品は初めてだったので、
もう一本ぐらいは観てみようかとは思っております。
河合優実の独壇場
マッドマックス怒りのデスロードのロケ地でもあるナミブ砂漠。
ナミブは現地語で、なにもないという意味らしい。21歳のこじらせ女の空虚感と存在感を弱冠23歳の河合優実がまるで実在の人物に憑依したかのように全身で表現。
魅力的でリアルなクソ女をやらせたら、まるで水を得た魚のように演じる河合優実の右に出る女優は過去にも未来にもいないと断言できる気がした。
寛一郎、金子大地といった高身長俳優に166cmのスレンダーボディの河合優実の組み合わせはバツグンの絵になる。
長い綺麗な足。肉感的な大腿。綺麗なおっぱい。うすいベージュのパンティーを履いていたようだが、ほぼほぼノーパンチラ見せカメラワーク。
狭いユニットバスでの便座上対面座位同時放尿シーンには度肝を抜かれた。ヤラシイ監督だねぇ。監督のオリジナル脚本。この監督、刺激的な女性向けポルノを作らせたら売れるね。日活が白羽の矢をたてるかも。
130分の長尺はガマンギリギリだった。テレビドラマの間ではないから、確かに映画だったけど、話のスジはつかみにくい。茫漠とした砂漠にいるような日常を表現したかったんだろう。寛一郎演じる料理が得意なロン毛の優しいイケメンサラリーマンの彼氏がいる脱毛エステサロンに勤めるカナ(21歳)はホストに入れ込むアホ糞女だと思った序盤。金子大地だったとあとになってわかった。ヒゲで違う人に変装してた?映像編集や脚本を書く繊細な男がカナを独占したくなる心理も謎。鼻輪もやべえ。カナは寛一郎から簡単に乗り換える。誠実で正直すぎる寛一郎がものすごく痛々しくて、笑えない。
脱毛エステサロンに入ってきたわがままな新人(18歳)の教育係になるが、逆に見下されてキレたせいなのかクビになってしまう。上には上がいるのも恐ろしい。
唐田えりかがちょうどいいサイドメニュー。
寛一郎が丁寧に冷凍保存したハンバーグを向かい合って黙って食べる長回しのラスト。
女性監督自身の実話だったら怖すぎる。
都内新宿の単館のみの上映かと思っていたら、浦和と新都心のシネコンが急に参戦上映してきた感じ。河合優実人気に便乗だね。
埼玉の中学生には刺激が強すぎて、鼻血が出ちゃっても知らないよ😎
最後、部屋が反転しているのはなぜ?
みなさん、気づきましたか?
最後のシーンの部屋、左右が反対になってましたね。
でも、フィルムを裏返しにしたわけではなく、字とかはちゃんと正しく表示されているので、わざわざ間取りが逆の部屋を用意して、全部の備品を反転した位置に置き直して撮りなおしているのがわかります。
ここ、どういう意図なんでしょう? 山中監督! おせーて!
人付き合いの砂漠
最初の喫茶店から、人の話を聞いてるようで
聞いてないカナ。
人付き合いの砂漠に降り立った動物のよう。
対人関係は面倒くさいが、自分の感性のまま
生きたいだけ。
あの世の中を蔑んだ目。
だが、常識的に声色を変えて働いたり、彼氏も二人。
要領良く生き延びてる。タクシーから窓を開けて
嘔吐するし、好きな人と会う時は華やかだ。
自由奔放で自分好きだが、本人も分かっている
ようで分かってない。
『日本は少子化とか貧窮で終わっていくので
今後の目標は生存で』のセリフが印象的。
今の若者にも共通する感覚があるのでは。
問いかけのような本能。
自分自身の苛立ちと性格がぐらんぐらんと
大人と少女の間で葛藤している。
言葉にもするけど、出来ない表現を
全身全霊で成し遂げてる感じ。
本質が見れないし、分からない
若しくは本質を見透かされたくない
のか土壇場で悲劇のヒロインに成ってしまう
男性との対比も絶妙。
社会に出て格好良く生きてる割りには逃げたり謝ったり
で目の前を視てない方々も多いのでは。
社会という砂漠で泉を求めて、本能で生きてる
動物のようだった。
若者の生態観察映画だけど、無防備すぎて、危うさを感じてしまいますね
2024.9.9 京都シネマ
2024年の日本映画(137分、PG12)
二股をかけていた女子が精神的に崩れていく様子を描いたヒューマンドラマ
監督&脚本は山中瑤子
物語の舞台は、都内某所
脱毛エステサロンに勤めているカナ(河合優実)は、不動産屋で働いている彼氏・ホンダ(寛一郎)と同棲しながら、クリエイターのハヤシ(金子大地)と密会を繰り返していた
彼女には特別な友人はおらず、そう言った関係を煩わしく思っていて、近寄ってくる友人たちをホストクラブに誘導しては沈めていた
その日もうざったい友人イチカ(新谷ゆづみ)と会うことになったが、彼女の話は無駄に長く面白くもなく、他の客席の話題に耳を傾けるほどだった
ある日、ホンダが北海道に出張にいくことになり、カナは「ススキノに行くんでしょう?」と意地悪を言ってしまう
ホンダは「誓っても行かない。無理やり連れていかれそうになったら会社を辞める」とまで言い切った
だが、帰ってきて早々に「拒めなかった」と謝罪し、カナはその日のうちに彼の家を出ていくことになった
その後、カナはハヤシと同棲を始めるものの、クリエイターのハヤシは在宅にて勤務をすることが多かった
構ってアピールをしても無視され、それが原因で喧嘩になることが増えてしまう
そうこうしているうちに職場でも余計なことを言ったために解雇されてしまい、ますます精神的に落ち着かなくなってしまうのである
映画は、カナがライブ動画をぼおーと見ている様子が映し出され、部屋にいる時のズボラな格好であるとか、ぐだぐだな日常を眺めるような感じに仕上がっている
まるで、こちら側が「砂漠にいるカナのライブ中継を見ている」ようなテイストになっていて、それはカナがスマホを覗き込んでいるのと同じような構造になっていた
印象的だったのは、「水」にまつわるエピソードで、ホンダは事あるごとに「水を飲んで」と言って渡し、ハヤシは「水を取って」と言っても「それぐらい自分でできるでしょ」と返してしまう
自由度が「水」によって表現されていて、ナミブ砂漠のオリックスは自分が飲みたい時に飲んでいたりする
カナはある意味でオリックスの自由さに憧れているのだが、それを自分で変えようともしないし、ただ惰性でどうなるかに身を委ねているようにも思える
怪我を機に全く働かなくなるのだが、それでもハヤシは彼女を追い出したりはしない
その理由については明かされないが、まあ察してくださいまし、と言ったところなのかなと感じた
ハヤシ自身も家族はおそらくインテリで、望まぬ将来を迎えていると思われている
また、大学時代の友人・三重野(伊島空)が語る危ないエピソードも、実はハヤシの事なのかなと思った
そう言った事件を起こしたこともあり、有名な大学を出ても泣かず飛ばずで、実家の圧をずっと受けていて、それゆえに帰る場所がなく、自分を必要としてくれるカナのところにいるのかなとも思う
ある意味、ハヤシはカナにとっての砂漠の水飲み場のようなもので、それを許容できるから一緒にいるのかな、と感じた
いずれにせよ、かなり長回しのシーンが多く、本当に生態観察をしている作品になっている
今どきの若者という主語を使うのは心苦しいが、若者はいつの時代もあんな感じなのだと思う
それは、手段さえ問わなければ水場が近くにあるという環境で、それを手放さないために遠出や冒険はしないということなのだろう
それが良いのかはわからないが、そう言った価値観でも生きていける時代にあるというのは今の日本であり、それが危機感の欠如にもつながっているように思える
本作は、そう言ったことへの警鐘の意味はほとんどないのだが、同じに見られたくない若者は行動を変えて、せめて自分の飲み水ぐらいは自分で探し出すのかな、と思った
大熱演‼️
「ナミビアの砂漠」というタイトルは、ナミビアの砂漠の荒涼とした風景、たまにオアシスがある、でも安心してると天敵に襲われるよ、みたいな事象がヒロイン・カナの心情風景を表してるんじゃないでしょうか⁉️同棲している恋人ホンダとの関係に満足できず、クリエイターのハヤシと関係を深めるも、仕事をクビ、ハヤシの意外な過去を知り、うつ病を患う・・・‼️言いたいことをグサグサと言い、感情が爆発して暴力的になる‼️そんなカナのライフスタイルが一種のドキュメンタリー・タッチで描かれており、しかも主演の河合優実ちゃんが体当たりの熱演で、137分の上映時間を飽きることなく魅せてくれました‼️河合優実ちゃんは「あんのこと」や今作を観ていると将来が楽しみな女優さんですね‼️そしてヒロインのご近所さんで出演されてる唐田えりかさんも短い登場時間ながら印象的で、「3年後にはみんな忘れてる、どうせ100年後には死んでるんだから」というセリフがいろんな意味で意味深・・・‼️
よくも悪くも何じゃこりゃあ(ジーパン刑事風(笑))と法則見つけちゃったりして😋
最後までダラダラと続く作品なのに、1回も寝落ちしなかったという、摩訶不思議な作品でした🧐
いろんな感情も沸き起こりました😏
何故かずっと見続けたくなる河合優実の女優力は圧巻だなとか😌
町田のこの場所や、タバコ吸っているあそこは月に何回か通るので、上手くタイミング合えば、遭遇したんじゃね?とか😁
喧嘩するほど仲がいいっていうのはこういう事なのか?とか🤔
この人、今、ホットな東出君の本性を暴き出した元凶の人なんじゃね?って思ってエンドロール見たら、やっぱりそうじゃんとか🤣
ただでさえ、鼻ピアス付けた人は面倒くさいイメージがあるんだから、映画ではイメージよく見せなきゃダメでしょって思うのに、逆に今の十倍くらい面倒くせぇなって思えちゃったし😮💨
人に迷惑かけたくないって言うなら、鼻ピアスしている時点で、他人に嫌な思いさせて迷惑かけているんだからまずはそれ外せ、って突っ込みたくなるシチューエーションは今までに何回もあったぞとか😒
でも、言っている事とやっている事が違うって言うのは自分にも心当たりはあって、人の事をとやかく言う資格はないよなとか(^^ゞ
そうそう、間違ってもおっぱい目当てでこの作品観たわけではありません😅
むしろ、どうせ、ギリギリのところの下着姿が長々続くんだろうよって油断していたら、まさかのポロンで口あんぐり状態でした(✽ ゚д゚ ✽)
江口のりこと言い、今後は、主役が演技派の女優さんで、監督と脚本が同じ人の作品は、主演女優のポロリがあるって期待しちゃうじゃないですか(笑)
河合優実の存在感だけが心に残る
一人の女性の日常が延々と映し出される序盤の展開からは、一体何の話なのかがさっぱり分からない。
彼女は、同居している男性とは別の男性とも付き合っているのだが、花束を持って酔いつぶれて帰ってきた彼女にピルを飲ませているところを見ると、同居している男性は、彼女が浮気していることを容認しているのだろうか?
しかも、出張先で風俗に行ったことを、自ら彼女に告白して謝罪するなど、この男性、人が良すぎるのか、間が抜けているのかよく分からない。
と、映画が始まってしばらく経ったこの時点で、ようやくタイトルが表示されるのだが、後になって考えると、ここまでの長いプロローグは、別に必要なかったのではないかとも思えてしまった。
ここから、彼女は同居していた男性と別れて、浮気相手だった男性との同居を始めるのだが、別れた理由が彼の告白なら、まさに「正直者が馬鹿を見る」展開だし、浮気相手が「別れてほしい」と言っていたのはどういうことだったのだろうと、釈然としない気持ちになる。
やがて、仕事に打ち込みたい彼と、かまってもらいたい彼女という、いかにも有りがちな理由から喧嘩になって、階段から転がり落ちた彼女が車椅子生活になったり、彼の荷物の中から胎児のエコー画像を見つけた彼女が、彼に詰め寄って暴力を振るいだしたりと、2人の仲は険悪になっていくのだが、ここに至っても、なかなか何の話なのかが見えてこない。
そうこうしているうちに、彼女が「躁うつ」やら「双極性障害」やらを患っていることが分かり、カウンセリングを受けるようになるのだが、ようやく、ここで、この映画は、心を病まずにはいられない現代の若者の「生きづらさ」を描いているのかもしれないということに気付いてくる。
ただし、それからも、彼女が、ランニングマシンで走りながら、喧嘩している自分たちをモニターしていたり、森の中で焚き火をしながら、隣人の女性から、パンダアリやらウミネコやらの話を聞いたりと、夢なのか現実なのかが分からないようなエピソードが続いて、狐につままれたような気分になる。
タイトルになっている「ナミビアの砂漠」のライブ映像が何を意味しているのかも分からずじまいで、結局、最後まで、何の話なのかを理解することができなかった。
いかにも意味ありげなヒントだけを提示しておいて、答えの方は勝手に考えてくださいというスタンスの映画は、やはり、どうしても好きになれない。
河井優実の演技に引き込まれた
ナミビア砂漠との関係は、いつ出てくるのだろうとずっと考えさせさせる。
タイトルの付け方が上手いですね。
河合優実の演技は自由で、夢中になって見ちゃいます。注目の俳優さんです。
一番共感できたのが、女友達の話を上の空になっちゃうところ。
ノーパンしゃぶしゃぶの話されたら、そりゃ私も気になる。
女子が知らない男だけの世界。
そうなんだーと話合わせて聞きながら上の空‥
音声が急にクローズアップされて小憎い感じです。あーあの感じ、
女子トークつまらないな‥と感じること、最近多くて。あぁわかるなあ。
夜の世界は圧倒的に男性が楽しむものばかり。
最初の彼が風俗に行き謝って、そのあと浮気相手のところに走ってくシーンが
自由な感じがしました。まるで野生動物が草原を走ってるみたいに。
本当に自由なら、理由なしに行けちゃうのでしょう。
2人の男性宅、生活が垣間見えるのですが
暮らしが男性の仕事や趣味で変わっていきます。
違いが面白いなーと思いました。
身の回りの世話をしてくれる彼といたほうが、良かったのかもしれないですね。
2番目の彼は仕事ばかりで相手もしない。
これもリアルで、イマドキの仕事事情もよく描写してる。
彼女の言動がどんどんおかしくなっていくところ
まるでドキュメンタリーのような妙なリアルさがあります。
暴力的な理由は謎でした。
現実の私たちも考えてることなんて、天気のようにコロコロ変わっていきます。
野生動物を観察するかのように、観客を引き込もうとしてるのかもしれない。
不思議と印象深い映画でした。
河合優実さんの演技はやっぱりすごい!
予告でちょっと気になってて河合優実さんが出演されるので鑑賞!
世の中も、人生も全部つまらない
やり場のない感情を抱いたまま毎日を生きている、21歳のカナ
優しいけど退屈なホンダから自信家で刺激的なハヤシに乗り換えて、新しい生活を始めてみたが、次第にカナは自分自身に追い詰められていく
もがき、ぶつかり、彼女は自分の居場所を見つけることができるのだろうか・・・?
というのがあらすじ!
個人的にドキュメンタリーを見てる気分でした!
やっぱり河合優実さんの演技はすごいですね!
引き込まれるし見入ってしまいました…
ふてほどから名前を知ったのですが河合優実の演技はやっぱり好き!
男性2人はカナに振り回されてましたね笑
ちょっと2人の発する発言がいろいろ理解しがたい
2人でいたら高めあえるとかその他もろもろ
あと2人の乱闘シーンがすごい…
呆気に取られました笑
自分の居場所は見つけられたのかな?
最後の笑顔はこれからもこんな感じでやっていくってことなのかな🤔
そこが気になりました!
理解するには何回か観なきゃいけない映画だと個人的に思いました…
それに感想を書くには少し難しい…
でも映画を観れてよかったです!
ありがとうございました😊
河合優実を浴びる濃密な時間
通常スクリーンで鑑賞。
すごいもんを観た。紙ストローに不満を漏らす。気怠げに紫煙を吐く。ピアスを開けて不安定な鼻から血を流す。彼氏に掴み掛かり蹴りを見舞う。フッと笑う。スクリーンに映る河合優実の一挙一動から目が離せなかった。河合優実と云う俳優のすごさに魅せられる濃密な時間である。まさに河合優実劇場!
カナは、正直出会いたくないタイプの人だなと思った。何故そう思ったのかを突き詰めると、指摘して欲しくないと内心思っている自分の部分を、グサグサと容赦無く鋭い言葉のナイフで刺して来るからじゃないかな、と…。クレイジーな女だなと感じたが、結構正しいことを言っているのかもしれない。
何をしたいか分からないし、何を欲しているのかもはっきりしない。様様な社会問題のおかげで未来も希望もあったもんじゃない。そんな「今」を生きる若者代表のカナは、ただ生存することのみに重点を置いて動物のように日本砂漠を生きる。共感しきれない部分もあるが、示唆に富む内容が興味深かった。
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