「自国で再現」シビル・ウォー アメリカ最後の日 N.riverさんの映画レビュー(感想・評価)
自国で再現
サブタイトルがダサくないか。
だが本編はメチャクチャ面白かった。
シュミレーションというより、おそらくSFジャンル。
かつ米国自身が他国で行ってきたことを、自国内でもやってみたら、という皮肉が凄まじい。
大戦では一度も本土が脅かされることのなかった米国において、自分たちの国がヨソでやてきたことを実感することは難しいだろう。目の当たりにしたことで、作品がヒットしたこともうなずける。
赤勝て、白勝ての話にしないため、視点をプレスにおいたことと、写真という客観の究極であるモチーフの導入、そしてプレスが疑似家族構成であるところに、状況との絶妙な距離感を感じている。冷静、公平に観察しつつも、物語の中には感情移入しやすい自分のアバターが存在するというのは、かなり没入感を高めているはずだ。
国内が内戦になったら、というテーマももちろんあるが、様々他国の内戦にいっちょかみしてきた米国である。同じことが自国でも行われたらというシュミレーションで問題定義も兼ねているとしか思えない本作は、アッパレだ。ただの戦争映画に終わらない。
戦闘シーンのリアルさ、緊迫感が凄まじかった。
オレンジグラサンの兵士に捕まるくだりはもうどこかで見た気しかしなかったし、本当に怖かった。
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N.riverさんのコメント
2025年9月4日
トミーさん
コメントありがとうございます。
「ゼロダークサーティ」の印象が強すぎて、最後のシーンはビンラディンにしか見えなかったですね。
レビューでもふれている人は見かけずで、忘れ去られたのでしょう。

