劇場公開日 2024年10月4日

「求めていた"内戦というエンタメ"ではない。」シビル・ウォー アメリカ最後の日 アルさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5求めていた"内戦というエンタメ"ではない。

2025年1月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

難しい

非常に不謹慎なタイトルのレビューではあるが、個人的にはド派手なフィクションを求めていた。
"世界の警察"とも言われるアメリカが分断され、内戦が始まるという非常に興味深く、且つこれ以上無い題材。

ノンフィクションの様な路線で行くのか、
完全に振り切ってフィクションにするか。

フィクションだからこそ、現実にはあり得ないようなド派手な演出や脚本が欲しかった。リアルにこだわった展開に進行も遅く、状況も把握しにくい。もっとそれぞれの対立を深掘りしないと、何と戦っているのかもわからない。

PRESS(報道)の目線から内戦という『一つの民族が戦わなくてはならない』『殺し合わなくてはならない』『身近な人が死んでいく恐怖』『反戦を訴える』という意味ではとても良く出来ている。

だが、宣伝文句ではそうは捉え難いエンタメ的な表現だったので、期待してしまっただけに率直に言えば残念。
大統領の目線、クーデターの理由、双軍の内情などがほとんど見えず、結果的にラストも朧気。
新米報道カメラマンの成長に焦点を当て過ぎた弊害が大きい。

唯一、オンとオフ。
いわゆる一般国民と軍人の意識の乖離は新鮮で、日常と非日常の描写、それに巻き込まれた時の戸惑いはグイグイ引き込まれる。

脚本次第で【プラトーン】や【ダンケルク】の様な大作に肩を並べられたかもしれないだけに、ただただ勿体無いの一言。

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アル