「正しい"嫌悪感"を感じられる映画」シビル・ウォー アメリカ最後の日 スライムさんの映画レビュー(感想・評価)
正しい"嫌悪感"を感じられる映画
(随時加筆予定)
作り込まれた音や画角で、緊張感を途切れさせない銃撃戦の直後に流れるノリの良い音楽、というかそういったハリウッド映画的な演出に、最初はとても嫌悪感を覚えた。
しかしそれはむしろ、意図的に嫌悪感を抱かせるように目論んだ演出なのではと思った。それくらいクッキリと、音楽に合わせて軽快に編集されたシークエンスと、無BGMの銃撃戦シークエンスが分かれているように見えた。
戦争を題材にした映画にはすべからく、作る側も見る側にも「戦争・虐殺をエンタメとして消費してはいないか?」という課題が付きまとう。それに対して、ハリウッド映画にありがちな演出を、それもとても大味にして施すことで、戦争や暴力を扱ってきた映画界やこれまでの映画に対する凄まじいカウンターにしようと試みているように感じた。
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