劇場公開日 2024年10月4日

「地獄巡りロードムービー」シビル・ウォー アメリカ最後の日 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5地獄巡りロードムービー

2024年10月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

内戦地獄巡りロードムービーの趣き。
物語性も娯楽要素も、まったく無し!
政治的な主張表現は一切なし!
ひたすら怖い!
でも面白い。

保身のため任期延長可能に改憲しようとした妄言ばかりの大統領に愛想を尽かした19州がユナイテッドステイツから抜け、中でも大激怒な西の2州が決起して、大統領をぶっ殺しに向かっている内戦状態に陥った米国。
大統領の独占取材のためにワシントンDC を目指す中で、戦場を撮影している著名女性カメラマンのリー・相棒の記者ジョエル・ベテラン記者でリーの師匠サミー・カメラマン志望の女の子ジェシーの4人組の旅を描く。
この4人の目を通して見える、恐怖一色に淡々と戦争の風景が映される。

戦争をいいことに虐殺を行う無法者の存在など、狂気の世界が展開。
『地獄の黙示録』と『フルメタル・ジャケット』『西部戦線異状なし(リメイク版)』『プライベート・ライアン』から物語性を取り除き、戦場で眼鏡やヘッドライトの位置に固定したGo Proで撮影したドキュメント画像を編集でつないだような作品。

自分を律する主人公のリーが、サミーの死に動揺して写真が撮れなくなり、未熟なジェシーがかつての自分(若い頃のリー)のようにどんどん危険を顧みずに死地へ飛び込む逆転現象がリアル。
ジェシー役の子を観るだけでも価値がある作品。

初回IMAXで観てよかった。
戦闘シーンが腹に響いて気持ちよく、また夜間の戦闘シーンが最大の見せ場なのでもう一度Dolby Cinémaで観たいが、観る暇あるかな?

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コージィ日本犬