「タイトルなし(ネタバレ)」ガール・ウィズ・ニードル りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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第一次大戦末期のデンマーク、コペンハーゲン。
縫製工場に勤めるカロリーネ(ビク・カルメン・ソンネ)は極貧。
家賃を滞納した部屋を追い出され、凄まじい雨漏りがする屋根裏部屋へ引っ越すことになった。
しかし、悪い事ばかりではない。
工場主の男爵家子息の目に留まり、愛人関係となる。
妊娠。
工場主の男爵家子息はカロリーネを連れ、母親の男爵夫人に引き合わせるが、「家を出て女と暮らすか、家で暮らすか」と迫られ、当然にしてカロリーネは棄てられてしまう。
自身で中絶するしかないと決意したカロリーネは、公衆浴場で編針を手にして堕胎しようとする。
それを助けたのは、砂糖菓子屋を営むダウマ(トリーヌ・ディルホム)だった・・・
といったところからはじまる物語。
とにかく、今年いちばんの陰鬱映画。
謳い文句にある「ゴシック・ミステリー」的娯楽性は皆無。
社会派歴史ものである。
ただし、その社会性は現代にも通じるもの。
望まぬ妊娠・出産をめぐる社会ゆえの事件。
モノクロ画面が陰鬱さを増長。
事件の全貌は少しずつ明らかになりますが、下水道の開いた蓋(公衆便所かもしれない)のカットだけでも吐き気を催すでしょう。
連想した映画は『真夜中の向う側』『主婦マリーがしたこと』。
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