「虚無」パルテノペ ナポリの宝石 ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
虚無
パオロ・ソレンティーノが描きたいのは、やはり虚無なのか。
彼の作品は常にカメラが圧倒的に美しくて芸術的。登場人物はセレブやハイソな方々ばかりで、会話もインテリジェンスに富んでいます。その反面、私はいつも彼の作品から虚無を感じてしまいます。“グレート・ビューティー 追憶のローマ”くらいですか。主人公から新たな始まりを感じたのは。
本作も美しかったパルテノペが過去を回想する感じで、彼女の人生のフィナーレが静かに訪れたことを示唆していました。と同時に、パルテノペは美しかったソレンティーノの故郷ナポリの象徴のようにも感じました。ソレンティーノは一瞬訪れるナポリの美しさを永遠にカメラに残したいんだ、それが彼のアイデンティティなんだ、と感じました。
1970年生まれであるソレンティーノの人生のフィナーレは、まだまだ先なはずなのに、いつも人生のフィナーレを映画にしている気がする。一方でコッポラは、まだまだ攻めた映画を撮りたがっている。面白いですよね。
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