「夢想家?いや、天才?」リモノフ iccoさんの映画レビュー(感想・評価)
夢想家?いや、天才?
面白かった!
始終、彼の燃えるような欲望が続く。
過激、孤独、自己陶酔、自尊心、狂気のごった煮と、愛と名声への切望。いや渇望?
もう夢想家なのか天才なのかわからない。
めちゃくちゃなのに、なぜかすごくカッコいいのは映像と音楽がオシャレなせいかしら。
彼がずっと自分自身に、オレは常に正しい、アイツらより優れている、本当はもっと凄いんだと言い聞かせてるように見えたけど、あれは過酷な現実から自分を奮い立たせるための彼なりの自分へのエールだったんだろうなぁ。
安定しない国の情勢と日々の生活の中、それでもそこから幸せを見つけていく人もいるだろう。でも彼は自分を取り囲む現状に満足せずに、より理想を求めてもっともっとと這い回った。彼のその感性と情熱は素晴らしいと思う。過激な思想にはびっくりだけれども。。
目の前にある人が排除したがるものを、美しいと価値を見出して存在を認める姿は、きっと希望がなさそうな世界で若さとチカラを持て余した一部の若者たちには、崇拝レベルの輝きを放ったのだろうな。
とにかく映像も音楽も最高にカッコいいので、それだけでも観る価値はあったな。
アフタートークでゲストの方が、演劇と映画の折衷案のような作品と仰っていたけど、すごく納得。良いとこ取りだったと思う。
リモノフ自体はきっと見る人によって、評価が違う人かもしれない。
でもこの映画を観た人はきっと彼をカッコいいと思ってしまうかも。
だってカッコよかったもん。笑
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。