サブスタンスのレビュー・感想・評価
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スーとエリザベスは一卵性双生児
全身整形疑惑があるこの私にこんなキワモノボディホラーに出ろなんて、あのフランス女監督いい度胸してるわね。まあオバマやバイデン時代のハリウッドだったら、いくら“男性支配からの脱皮”がテーマなんてごまかしたところで通じなかったでしょうね。それがまさかオスカーにもノミネートされるなんて時代も変わったものね、私も歳をとるわけだわ。エイジハラスメントだとかルッキズムだとかフェミニストの連中が吠えてるけど、なんだかんだいったってこの業界金をもってる男の目に留まってなんぼの世界じゃない。それがLGBTQやらトランスジェンダーの連中が入り込んできたもんだから、マギー(クアリー)のようなピチピチのかわいこちゃん女優の出番が逆に少なくなってるわけ。おかしいでしょ、そんなの。多様性だか何だか知らないけど、美しいものは美しいと言えない世界って窮屈でしょうがないじゃない。そこで元美人女優のこの私が一肌脱いだってわけ。クエイドものりのりでワインスタインもどきのパワハラ・プロデューサー演じてたけど、あんなのまだまだ序の口ね。実際、首を吊ったエプスタインやディディとつるんで変態プレイに入れ揚げてた連中が五万といるんだから。早くトランプに大掃除してもらいたいもんだわ。でもねぇあの脱皮シーン、ちょっとグロすぎなかったかしら?しかも口から◯◯を吐き出させるなんて。あの『TITANE』撮ったデュクリュノーも相当の変態だったけど、同じフランス人のファルジャもそれに輪をかけたど変態ね。あれって多分アレックス・ガーランド監督『MEN』のパクリじゃないかしら、あっちは脱皮するのは男の方だったけどね。『スペースオデッセイ』を劇伴に使うなんて、私たち整形中毒のハリウッド女優を完全に小バカにしてるわ、それはそれで私的には受けたけど。それと🩸飛沫ドバーは『キャリー』からの引用で、そんでもってあの壁紙ぶち破りと風呂👵と廊下(スーとエリザベスは一卵性双生児)は多分『シャイニング』、ラストは『エイリアン』というより自ら溶けて石になった“メデューサ”って感じかな。シャーロット・ランプリングも言ってたけど、オファーを断れば他の女優に仕事をとられるだけ。だったら自分自身をネタにしたってその仕事を受けるべきだと思うの。いくら気取って誰も見ない芸術作品に出たってしょうがないじゃない。あたしら女優はなんてったって見られてなんぼの世界に生きているんだから、そうでしょ。ハリウッドのイザベル・ユペールって呼ばれるまで、これからはジャンジャン汚れ役に挑戦するつもり。えっ何、ヴァン・ホーベンとフォン・トリアーから早速出演オファーが来てるって?男って本当にしょうもないわね、ったく。
⭐︎4.5 / 5.0
内面とは
たしかに阿鼻叫喚でした
「かわいいが暴走して阿鼻叫喚」というキャッチコピーと予告の迫力に惹かれて観に行きました。
「年齢による容姿の衰えが出始めた女性の美への執念」という題材は時々見かけるものですが、デミ・ムーアのド迫力がものすごく、目が離せませんでした。薬物エスカレートのあたりは、伊藤潤二のホラー漫画みたいで、怖くておぞましいけどずっと見たくなってしまう魅力がありました。
「美しくありたい」にあまり手間もお金もかけて来なかったし、若き日の栄光も特になかった自分は、主人公に共感することは皆無でしたが、一視聴者としてテレビや映画を観る立場で、俳優・タレントの容姿年齢を知らず知らずのうちに評価選別しちゃってることはあるかもしれないと思いいたり、加害者側のような複雑な気分にもなりました。
真剣に考え始めるとしんどくなってしまうところですが、映画のラストがもうむちゃくちゃで、ホラーからコメディになった感があり、なんとなく笑ってお終いにできたので助かりました。
「素顔のままで」会える友人がひとりでもいたらエリザベスの運命は違っていたかも 「美」でしか評価されてこなかった孤独な魂の哀しい末路
エンドロールが終わって劇場の通路を家路へと急いでいたら、後ろから「こんなB級ホラーみたいなのを見せられるとは思わなかった」と女性の声。ちらっと見ると、どうやらカップルで来ていた女性のほうが男性をなじってるような感じでした。デートムービーは慎重によく検討してから選びましょう。映画の後に食事の予定を入れているなら、なおさらです。
さて、この物語の主人公は女優のエリザベス(演: デミ•ムーア)で若い頃はその美貌で大いに活躍したようですが、今はテレビでエアロビ•ダンスの番組のレギュラーをやってるのみ。そのレギュラーも50オーバーに用はない、若く美しい女に切り替えろ、ということで、あえなく剥奪されてしまいます。これで彼女の高いプライドはズタズタ。若い頃から、もっぱらその美貌で評価されてきた彼女のプライドは「美」や「若さ」と一体化しています。で、彼女は禁断の「サブスタンス」に手を出してしまうんです。
彼女の周囲には「美」とは別の価値、例えば、「聡明さ」とか「優しさ」とかで彼女を評価してくれる人はいなかったんでしょうね。本篇に示唆に富んだシーンがあります。エリザベスは道でひょっこり、冴えない中年のおじさん風情の昔のクラスメイトに出会います。クラスメイトが彼女に連絡先を書いた紙を渡してふたりは別れるのですが、この時点でふたりでコーヒーでも飲みながら、昔の思い出話でもしていたら、エリザベスの運命は変わっていたかも知れません。そこで旧友の何人かの連絡先も知り、プライドもエゴも今みたいではなかったころの友人たちとも再会して他愛のないおしゃべりを続ける…… そんなことから人は変わってゆけます。彼女はあの一線を踏み越えた後にその中年男のクラスメイトと会おうと彼女から電話するんですけど、結局、プライドが邪魔して会えずじまいなんです。
ビリー•ジョエルのヒット曲に “Just The Way You Are” (邦題『素顔のままで』)という名曲があります。語り手の男性が恋人と思われる相手に対して「ありのままの君を受け止める」「ありのままの君が必要だ」そして「ありのままの君を愛してる」と切々と歌いあげてゆきます。う〜ん、ありのままの自分で接することのできる相手がエリザベスにいたらなあと思わざるを得ません。恋人、夫、親、息子、娘、兄弟姉妹、友人……誰でもいいから側にいて、素顔のままの彼女を見てくれていたら、そして「美」とは別の物差しで彼女のことを測ってくれていたら、彼女の運命は違ったものになっていたことでしょう。みんな君を愛するようになる、というのはエリザベスの分身スー(演: マーガレット•クアリー)のキャッチフレーズですが、エリザベス本人の本質は、結局、愛されるどころか、誰にも関心を持たれない荒涼とした孤独の砂漠の中にありました。
ということで、なかなかよくできた「大人の寓話」なのですが、後半の怒涛の展開は私の好みではありませんでした。あと、最初にもちらっと記しましたが、食事の前に観るとなんらかの気分転換をしてから食事に臨まなければならないハメに陥りますのでご注意ください。
あなたのハートはこの衝撃に耐えられるのか!?
なんとなく騒がれ始めていたので、
何やら香ばしい匂いがして早めの鑑賞をしてみました。
主役デミ・ムーアという事で、
往年のファンなのか年配の方達の観客もちらほら。
しかしそのご年配の方は結果、何度も映画中のけぞったり、目を伏せたり、ため息を漏らしたり、おそらく本当は絶叫したかったのでは?という衝撃の本作。
私も後半の30分?くらいは顔をしかめて、
いや、顔をぐしゃぐしゃにして見てたと思います。
ポスターや予告からは想像もつかない程に、
後半に行くにつれスプラッターホラー要素満載で、
もはややり過ぎて爆笑しかけましたが、
見終わった後にとにかく謎の爽快感があり、
もう帰って来てこのレビューを書いてる今も既に、
もう一回観たい!いや、やはり恐ろしいか、、
という複雑な心中に至っております。
最後まで観るにあたってはそれなりの、
ジェットコースター、初めてフジヤマに乗るような覚悟が必要かも知れませんが、
一度観てしまったら、もう隣の席の他人だろうが誰だろうが、この衝撃を共有したくなる事間違い無し、です。
そして私が観た映画史上1番、エンドロールになった途端、会場がザワついていた映画でした。
一応ハートのお強い方に!と思いましたが、
絶対に誰かに話したくなるこの映画をオススメします!!
最高傑作!
ルールを破りましたね。ドーン‼︎
まず、画面がとてもスタイリッシュです。構図がキマってるし、クローズアップや俯瞰撮影の多様がダイナミックな効果を生んでいる。この映像観るだけで木戸銭回収できます。キューブリックとかクローネンバーグといった名前が浮かぶ。
メッセージとしては色々な批判(ルッキズムとかエイジズムとか)を言いたいかもだが、基本の話は「笑ゥせぇるすまん」です。「ルールをやぶりましたね。ドーン!!」以降の怒涛の崩壊劇は爆笑モノです。グロ描写は、多分わざと作りもの感をだしているのか、それほど怖くない。冒頭シーンにもどって終わるエンディングはきれいな幕引きで好き。
若返りではなく若い分身を作るんで、分離してからは記憶も共有されてないし、これってオリジナルの本人(エリザベス)にはそもそもなんのメリットもないんじゃない?
謎ばかりだけど好きかも
ホラー映画、R-15、理解した上で見るべし
モデルや俳優が老いて売れなくなり薬物に手だしましたっていう話しなの...
モデルや俳優が老いて売れなくなり薬物に手だしましたっていう話しなのだがその薬物が結構なSF設定になっていてかなり面白い
その中に美に対する執着、嫉妬、賞賛への渇望などのテーマが盛り込まれている
女性に対する視線、扱いに対するカウンターだと思うが、根本的な問題は自分を受け入れるかどうかとかそういうのはおいて、お前たちの求めているのはモンスターだといわんばかりの皮肉も混じった描写の数々がまあ下品
デミムーアがなかなか狂気じみてる怪演というか50代の頃よりBBAの方がパワフル過ぎ(エアロビやってたからか)。マーガレットクアリーも女性像を見事に演じているし、何よりデニスクエイドのステレオタイプで品無いクチャラーがキモくて最低すぎるw
キューブリック味を感じたり爽快だったり中々面白かった
老いを受け入れるって難しいよな
「いつまでも美しくありたい」という女性の願望を皮肉った作品。 本年度ベスト!
まるで「笑ゥせぇるすまん」を実写化したような雰囲気(笑)
予想以上にホラー要素が強く、良い意味で期待を裏切られた感じ。
デミ・ムーアさん演じるエリザベスが若返ると思っていたら、完全に騙された気分(笑)
若返りへの憧れが、やがて嫉妬心へと変わっていく様が見どころって感じだった。
若返りの薬の説明書があまりにも簡素だったり、医師免許もないエリザベスが手順通りにある事を行えたり、薬の宅配ボックスが少なすぎたりと、鑑賞中はツッコミどころ満載だけど結構楽しめた作品だった。
終盤のクライマックスのステージ上のシーンからは良い意味でB級映画に変貌(笑)
もう笑って観るしか無かった。
だけど外見が変わったエリザベスがイアリングをするシーンは女性が自分を美しく見せたい感じに悲しくも切なくなった。
スー役のマーガレット・クアリーさんの美しさと体を張った演技には脱帽。
そして、デミ・ムーアさんがこの作品に出演を決めたこと自体が素晴らしい。
さすがベテラン女優さんだと感じる。
鑑賞中、あの薬の値段が気になって仕方ありませんでした( ´∀`)
看板に偽りなし
映画のキャッチコピーには大抵不満があるんですが、このサブスタンスの「可愛いが暴走して、阿鼻叫喚」というコピーは正にその通りだったと、大満足のニコニコで劇場をあとに出来ました。
「今の時代に、なんちゅうもんを観せてくれたんや…なんちゅうもんを…」
「こんな面白いボディホラーは観たことがない………いや、そやない。何十年か前に観たことがある。面白い、ほんま面白い…」
と、まるで京極はんのごとき独り言を呟きながら、思い出していたのはクローネンバーグ作品や「悪魔の毒々モンスター」に「アキラ」や「ロボコップ」。
特にクライマックスのひどくてグロくて、でも物悲しい“アレ”は懐かしいB級ホラー映画のテイストで、観ているこちらは終始満面の笑みでしたよ。
この役を引き受けたデミ・ムーアとスーを見事に演じきったマーガレット・クアリーも天晴れ。
「可愛いが暴走して、阿鼻叫喚」が看板に偽りなしで、今年のベストに躍り出ましたわ。大満足!
やり切る面白さ、映画館では笑いが。
肉フェチ映画のフルコース
面白かった。長〜いエンドロールが終わって明るくなると、各所でケラケラ笑うカップルたち、という感じ。その多くはここまでやってるとは思わなかった、という感じか。僕もまったく同じでここまでやってるとは、だった。言ってみればピータージャクソンの「ブレインデッド」というか、遅れてきたジャンル映画好きが細部にあれやこれや好きなものをぶち込んで、作り手がめっちゃ楽しんでる感じ。映画祭では盛り上がっただろうな。ザ・フライ、遊星からの物体X、ソサエティ、ZOMBIO、諸星大二郎に大友克洋まで80年代変態SFホラーにアート味を加えて撒き散らす感じ。
加えてなんと言ってもデミ・ムーア。よく出たな。青春のアイコン、トム・クルーズも身体張って頑張ってるが身体の張り具合はこちらも、というかこちらの方が凄まじい。比較対象のマーガレット・クアリも含めてもう完全なる肉映画。もっと言うと尻映画。ここまで尻が映される映画はそうはない。顔ではなく、美も若さも尻なんだというのを監督がよくわかってる肉フェチ映画。一年前の『チタン』とはまた違うフェチ。しかし世界的にクロネンバーグの与えた影響は大きかったことを痛感する。ボロボロの肉から果物のように弾ける肉まで、そして肉を割き、肉を縫い、肉を破裂させるフルコース。
お話は誰もが思う「世にも奇妙な物語」「笑うせえるすまん」的と言うのはやはり「サブスタンス」が説明ないから丸ごと悪夢玉を飲み込んで観た悪夢でしかないのでドラマはかなり薄い。そのためMV映画にしかみえない残念さはある。実際残念だな、と思ってるところではじまるクライマックスの年末番組前夜からのしつこさが圧巻。ぶっちゃけあそこまでいる必要はどこにもない。ないけどステージにあの格好で登らせて、血飛沫を浴びせ、逃げ出させてあそこで終える(オチがきっちり決まるので笑ゥせぇるすまん風)のでやはりなぜか拍手したくなってしまう、そんな映画
I'm pumped up!劇場では理想の位置に収まってね!
大筋はヘルダースケルターだったが、A24超えトンデモムービーだった。自分の身体から出てくるのは、スピーシーズっぽいけど、背中からコンニチハは斬新!しかもセルフ裁縫!
ホラーというより、途中からブラックコメディっぽい。あそこまでいくと笑ってしまった。ラストモンスターがイヤリングつけるあたりでホロっとさせたり、前半のセリフが後半に伏線回収するのが良かった。
客層は、年齢層かなり高め!オッサンだらけ。と思ったら、ケツと毛のオンパレードだからなのね。
劇場内は、年齢層高めチーム→面白い。若めチーム→普通に具合悪くなる、引いてる感じでした。
劇場で前の方に座ったので、クラクラしてきたので、劇場では理想の位置に収まってください。祖母の愛用してるシンディクロフォードエクササイズを思い出した〜。監督の映画リベンジの悪者が両手でパタパタするシーンがあったり、隠れオマージュポイントも良き。しかし、ディズニーの映画館で見るもんじゃなかった〜。あ、エンドロール後無いですよー。セリフに英語のスラングが入っていて全てを理解できないのがつらかった!これ、外国人の意識高い系は、笑わない映画らしい。私は笑っちゃったけど。
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