「時間は残酷。」サブスタンス ピッポさんの映画レビュー(感想・評価)
時間は残酷。
若くありたい、美しくありたい。
認められたい。
人として当たり前の感情を時間は容赦なく奪っていく。
薄皮を一枚づつ貼り付けるように、少しづつ少しづつ。
そして確実に。残酷な事実。
しかし人は諦めとともに、過去の思い出や宗教・家族・友人・趣味などに包まれて心の折り合いをつけていいく。
サブスタンスがない世界では。
エリザベスとスーは同じ人。
同じ心を持つ二つの肉体なのに、エリザベスはスーに嫉妬する。
心の分離が始まるのだ。
追記:私の勘違いのようだ。心は二つある。かな?
もはやこのスキームが意味を成さないことの表れなのに当事者たちは気が付かない。
この曖昧さが、ストーリーの面白さを加速する。
サイエンス系の雑誌で読んだことがある。
心と身体は一体ものであると。
だからSF作品に出てくるような、脳だけを取り出して培養しても心は継続できないはずだとのこと。
女優デミ・ムーアさん、あっぱれ。
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