「すげえ映画!!」メガロポリス Gyozaさんの映画レビュー(感想・評価)
すげえ映画!!
批評コメントを見ると、フェイク動画に騙される大衆頭悪すぎる。というコメントがちらほらあるけど、この映画はローマ劇を大元に作られているのだからそこを指摘するのはナンセンスではないかと思う。
乏しい知識ではあるけど、古代の演劇はお話優先で、リアリティを追求するのは一部の人物。大衆はただ効果音などと同じ環境として扱われる。
で、この映画映像だけですごく面白い。動画の質が粗くなったり、3等分になったりするし、色がとても鮮やかに描かれている。パステルカラーの街並みがあり、ニューヨークが非現実のものと思える。時間がゆっくりになる。
世界観が確立されており、美しい。クリエイターの人達はこういう非現実世界からインスピレーションとして作品を生み出していくんじゃないかな?
私自身すごく面白いと思った。設定にしても、こんな設定この人でないと思いつかないという感じ。SFの世界だけど、現実と過去を両方使ってる。しかも、より現実を移す鏡として、設定が機能している。
時間軸がどこにあるのか、この映画の時代感はどうなっているのか。説明がない分、この映画の世界は映画が終わった後も考えられるものであった。それを人は難しいというのかもしれない。だけど、難しいってのは違う。こういう世界を体感するってのが主目的だから、全て監督の意図を読もうとか、そういう事しなくていいと思う。
何より考えるより感じて、感じた後に考える。この映画はそういったことを表現していた。
メッセージはニヒリズムに陥りそうな、この現実を見て、現実の辛さを十二分に知っているが、しかし人類というものは未来に希望を見てディストピアに歩みを進めるのではなく、みんなでユートピアを目指して一致団結して頑張ろう。という結局ライトサイドが大事という感じだと思う。
これはすごく感動的である。一度、深淵を覗いた人にしか見つからないメッセージで、ニヒリズムやデカダンとは全く違う、しかしロマンでもない、しかしリアリズムでもない。
私はそんなにジャンルを知らないけど、こういうジャンルを王道というのかな?
