「タイトルなし」ANORA アノーラ yukarinさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
ひとつの映画にふたつの物語があるみたいだった
アニーことアノーラの仕事、出会い、享楽にふけるだけの日々、結婚…
ここまででひとつの夢物語
そこに当然現れる現実
その現実を連れてくる人々
ここからもうひとつ
その日々の元資金はどこから?と考えるまでもなく、そこ抜きではその先はない、という現実がやってくる
とはいえ、予想よりコメディだった二幕目の役者が出揃い始めてのしばしドタバタ劇
予想を裏切ることのない御曹司の御曹司っぷり
分かってたけど、どうしようもないわ、こいつ(笑)
ただ、アニーがたくましいし、賢い
若さ故の現実見えてない部分はあっても、あの状況で、あのたくましさ、弁が立つ抵抗っぷり
そして、エンディングへ向かう心の動き
ダイヤモンドの嫉妬がうっとおしいくらいだけど、アニーも見えてなかったわけではないんだろうな
だから、余計に腹立ったんだろうな
そんなことも分からないバカな小娘ではない
でも、しばし、夢を見たんだろう
両親出て来てからのアニーの様子は見ていて切なくなるし、腹立たしいし、、
けれど、ちょいちょい啖呵切ってくれるとこがよい
しようもない親、しようもない息子
イゴールが、なにげにこの人、悪い人じゃないよな感があったけど、いいキャラだったな
ラストのラスト、そう終わったかー
ワイパーの音かー
オープニングとは真逆な静かで色のないエンディング
なんだ、これ?
めちゃくちゃ面白いじゃないか!!!
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