「笑えなかったが、たぶんコメディ。」ANORA アノーラ やまちょうさんの映画レビュー(感想・評価)
笑えなかったが、たぶんコメディ。
あるヌードダンサーが、店に来た若いロシアの金持ちのボンボンと恋人契約?することから始まるドタバタストーリー。
私は波長が合わなくてほとんど笑えなかったんですけど・・・・たぶんこの作品は欧米じゃコメディ作品なんだろうな、と思います。
激昂した綺麗なお姉さんが大口開けて日本でいう放送禁止用語に当たる下品極まりない言葉(笑)をひたすら連呼するのは、もしかしたら笑い所だったのかもしれませんが、ソフトに上品に日本語字幕化されちゃうからいまいちニュアンスが伝わりませんでした。
主人公のアニーは、ボンボンの恋人として狂喜乱舞、酒池肉林(笑)の豪遊の末、降って湧いた様な幸福?を掴むわけなんですけど、途中から嫌な空気になってまるで決まり事の様に転落していきます。おそらく笑うべきシーンは沢山挿入されてはいたんでしょうけど、彼女が足掻けば足掻くほどなんだか可哀想で切なくなってきちゃいました。
アニーを演じた女優さんはシーンごとにその表情を猫の目の様にクルクル変えて時に愛らしく、時に凶暴でもあり・・・良い脱ぎっぷりも含めてかなかなか素晴らしかったと思います。
では。
こんばんは。
やまちょうさんは笑えなかったと仰っていらっしゃるのに、私の稚レビューに共感下さって、何だか申し訳ない気持ちです('◉⌓◉’)
鑑賞中はクスクスしちゃったのですが、皆さんのレビューを拝読したり、コメント交換をしているうちに、アニーの現状置かれている立場や未来を考えると、確かに辛くて可哀想にも思えてきています。
ただ"可哀想"で終わらせたらそれこそ"可哀想"過ぎる。。
人は見る角度によってはみんな可哀想(イヴァンやあの父母でさえも)だし、人生は厳しい。
そんな中でも苦しい時に誰かの胸で泣ける事が出来た。
それだけで救われる、人生捨てたもんじゃないと思わされました。
人は見た目が9割とか言いますが、つくづく人間は顔じゃないなぁと、しみじみ思います。
日本のAV女優さんも、めちゃくちゃきれいだから、もうある意味憧れの職業でもありますね。幸せになれるのかな…。
前半はコメディで私もたくさん笑いました。この監督はコメディ入れながら格差社会、女性の性的搾取を描くので、貧困層や女性の強さと明るさにも光があてられる。だから、上から目線のやっぱり男が作った映画だよな~にならないんだと思います。