「ちっぱいおぱい♪主演はゾーイでは??」エミリア・ペレス ゆきさんの映画レビュー(感想・評価)
ちっぱいおぱい♪主演はゾーイでは??
いつもながらフライヤーはもらっていたのにしまったままで。。
鑑賞後、どんな事書いてあるのか見たくなりファイルから探していると。。
たしかピンクだったよ〜なコレかな?と手に取ったのが「ドールハウス」
まさみとお人形さんので驚いた('◉⌓◉’)
違う違う怖い怖い。
やっと見つけた「エミリア・ペレス」
よく見るとこちらのガスコンさんも中々イカつい。。
でもいるいるこんな女性。
私もおばさんなんでアレですが、おじさんおばさんみたいなおばさん、、いますよね。
(私の唯一の親友心友悪友で、リーアム兄さん好きな私を"枯れ専"呼ばわりしたオンナがいるんですけども。
彼女の名言
「ゆきは上半身はお父さん似で下半身はお母さん似だ」とディスられた事を思い出しました!
爆!
巧いこと言いよる〜!
だよね〜アタシちっぱいだもんね〜
。。。あれれ??涙が。。。
くっそぉ〜!
アタシもおぱい欲しいよぉ〜!w)
そして近年、たよーせーたよーせー叫ばれておりますが、、
私が子供の頃は平気でデブとかブスとかチビとか言って(言われて)おりましたし、親も、男のくせに・女のくせにとか、やられたらやり返せとか言ってましたけど。。
(これは多様性じゃない問題発言w)
たよーせー教育(?)で育っているうちの子なんかは、人や自分の外見をからかう様な発言はしませんし、ロングヘアの男の子も黒いランドセルの女の子も普通にいます。
私も親として、たよーせーるっきずむには敏感になっている今日この頃。。
とはいえ普通に人それぞれみんな違うの当たり前って思ってるし、2丁目とかでも遊んでいたので色々な"タイプ"のパイセンも見て来たし、自分もわりかし変な人間って自覚もあるので。。
だから、その辺は割と守備範囲広い方だと思います。
どんどん増えるアルファベット。
正直"理解"なんてしなくても良いと思っている。
(所詮出来ないとも思っている)
だけど、
私とは違うけど、この人はそ〜ゆう人なのね。って位にライトに考えて付き合えばいいんじゃないかって思ってるし、そうしてる。
だだ、私はたまたま身体が女で性自認も女だからそこに不便はなかっただけで、実際に違和感のある人の苦悩は計り知れないのだろう。
置かれている環境や立場、経済的な理由などで、本当の自分の姿に近づけない人も多いのだろうな。。
本作の主人公マニタス(カルラ・ソフィア・ガスコン)も、長い間自分を誤魔化し生きて来た人物。
自分の本来望む姿とは正反対の人生を歩んできたメキシコの麻薬王。
誰もが恐れる最恐のキング。
悪の限りを尽くしてきた彼が実は
"女性として新たな人生を歩みたい"と思っているなんて誰が想像出来ただろう。
初めて姿を現した"マニタス"には身がすくむ程の恐怖を感じましたし、威圧感がすごかった。
気分を害したら確実に殺される!
リタ同様緊張感がハンパなかったです。
一方、優秀な弁護士だが地味なリタ
(ゾーイ・サルダナ)は、明らかに罪を犯している人物の弁護を任されるが、上司の命令で、無罪を主張し、裁判に"勝つ"
彼女も自分を誤魔化して生きていたし、弁護士としての正義も揺れていた。
そんなリタをなぜ"マニタス"が選んだのかは分かりませんでしたが、ある日マニタスの手下に拉致られる。
自分を完璧な女として生き直す方法を探せ。
恐怖もあっただろうが、大金に目が絡み
(だと思う!)その命令に従う事にするリタ。
"マニタス"が女性になる為には家族とも離れなくてはならない。
敵対する組織から守る為だと嘘の説明をし、マニタスの妻ジェシー
(セレーナゴメス・可愛い♡)と子供達をメキシコから遠ざける。
そこでマニタスが殺されたというニュースが飛び込んでくる。
もうマニタスは死んだのだ。
誰もがそう思った。
そして4年後。。
優秀だが泣かず飛ばずのリタだったが、大金を得た事で交友関係も広がったのだろう。
セレブ御用達の弁護士になっていた。
身なりも生活も華やかになり、自信に溢れ、充実している様に見えた。
そんな彼女の前に"エミリア"が現れ再び妻と子供達とメキシコで暮らせる様にして欲しいと頼まれる。
そして皆さんご存知の通り、物語は大きく動き出す。
まず冒頭の音楽からしてカッコいい!!
そしてこれはミュージカル?!
フラッシュモブのような演出からスタートする作りが新しい!
リタの歌とダンスにも引き込まれる。
息継ぎしてた?!マニタスの抑揚のないラップ風のセリフ回しももっと見たかったし、リタとドクターのハモリセリフのシーンの見せ方も新鮮だった。
(ジェシーと彼氏のカラオケサービスも有りでそこは不思議シーンだったw
イチャコラはセックスシーンじゃないのね、カラオケかい!健全かっ!w)
で!
斬新なミュージカルシーンと同等に見所といえばガスコンの演じ分けでしょう。
マニタスとエミリアどっちもすごかった!
マニタスもエミリアも、別の人物として正に存在し、生きていた。
ガスコン自身もトランスジェンダーという事も重なって説得力があり、その姿はリアルそのものでした。
(奥さんもいて、結婚生活継続中に徐々にアップデートしたそうですょ!)
女性として生き満たされていたエミリアだが、姿かたちを変えたとて、彼女の考え方は変わっていなかった。
そう、人間の本質なんて簡単には変わらないんだな〜と複雑な思いになった。
行方不明者を捜索する慈善団体を立ち上げ
"汚い金"をそこに惜しげもなく使う姿とは反対に、自分から離れていくジェシーを引き止める為に、陰では恋人を暴力で脅し金で解決しようとしている。
自分本位でしかない。
自分の願望を満たす為に全てを捨てる覚悟でジェシーをも捨てたくせに、自分の欲が満たされると、やっぱり妻も子も欲しくなる。
近くに置きたくなる。
諦めたくない。
支配したい。
この辺はエミリアに同情する見方もあるだろうが、私にはエミリアの勝手さが目に付いた。
ジェシーだっていっぱい泣いて悲しい思いもしたのに勝手だと思った。
ジェシーからしたらあんな叔母さん面倒くさいしかないわ(°▽°)
恋人エピファニスも出来たのに随分と強欲ではないか。
所詮思考はマニタスのままじゃんと思った。
そしてリタとマニタス/エミリアの関係性の変化に注目すると面白い。
最初は恐怖からマニタスに従っていたリタ。
お金に目が眩んだのもあるが、気持ち的にマニタスに対しては何の感情も持っていなかった様に見えた。
しかしエミリアとの仕事で自分に自信が付いていくリタは、頼りにされる事への喜びを感じ、もっと応えようと尽くす。
変な成功体験だが、間違いなくリタを変えたのはエミリアの存在という皮肉よ。。
徐々に気持ちがエミリアに寄り添って行き、私的な感情が加わっていくのも自然な流れだった。
マニタスの方も、最初は自分の願望を叶える為の道具としか思っていなかったリタが、どんどん自分に魔法をかけてくれる大切な存在になって行き、弁護士と依頼人の立場を超えた信頼を寄せるパートナーへと昇格していく。
無意識に変化していくその心模様も面白い。
もうずっとリタ〜リタ〜言ってたw
それぞれが互いを思う関係になって行く所も見所です。
ジェシーの"マニタスを愛していたのは間違いない。ただ、恐怖心は感じていた事、やっぱり他に好きピがいた事"は、まぁそうでしょうねと思ったが、子供のクンクンシーンはねぇ〜
(T -- T)
結局子供が犠牲者で、エミリアも切なくて可哀想でした。
が、、ラスト。
個人的にはエミリアはジェシーに真実を伝えないで欲しかった。
あの告白は、結局最後まで自己中で自己満じゃねぇかと思った私は冷たいんでしょうね汗汗
とはいえ、簡単に泣けるだけのお話しに仕立てず、意外と皮肉多めだったのも好み♪
そしてこの様なテーマを斬新な演出のミュージカルという手法で、エンタメに昇華させた監督の手腕には脱帽!
で。。
冒頭に色々書きましたが、本作は多能性云々というよりも、アイデンティティの確立ってのがテーマだったのではないかと思いました。
その描かれ方も説教臭くなくて好きでした。
私生活では色々不安定な様子のガスコンさん。
セレーナゴメスとの共演シーンは違う意味でドキドキしちゃいました。
心と身体のバランスを取るのって、難しいですね( T_T)\(^-^ )ドンマイ♪
奇想天外な人物なんだけど、なぜかこういうヒトいる、と思ってしまいました。自分の欲求に忠実で、他人様への影響は全く考えない、思いやりゼロ。だからあんなことになるんだ~と妙に納得しました。
ちなみに私も、お胸は父似、と言われています。。。
息子たちに授乳中は別人のようなお胸になり、重たくてそれらの存在感すごくてその感覚を思い出すと、女性になった「エミリア」もこんな感覚だったろうか、とか思ってしまったです。お下劣ですんません。
こんばんは。ミュージカルがどちらかというと苦手な私が本作にはドはまりしました。まあ、歌って踊るシーンはそんなに多くないし、歌に入るのもすごく自然で違和感なくてほんとすごくセンスがいい作品だと思いました。内容もすごく濃くて作品賞取れてもいいと思いました。



