劇場公開日 2025年9月5日

バード ここから羽ばたくのレビュー・感想・評価

全55件中、1~20件目を表示

4.5アーノルド作品には珍しい魅力的な父親キャラ

2025年9月30日
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村山章

4.0羽ばたきの疾走感に満ちた秀作

2025年9月29日
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鑑賞方法:試写会

『レッドロード』『フィッシュタンク』などで英国におけるインディペンデント映画の可能性を押し広げてきたアーノルド監督。これまでの作品に比べると、『バード』のヒロインの年齢はやや低めで、その目線で見つめるホームタウンは多少荒れていて、家庭環境もはちゃめちゃではあるものの、決して絶望しているといった感じではない。むしろこの映画には過去のアーノルド作品よりもずっと心地よい光と風が差し込み、少女の人生や逞しさを優しく包み込んでいるかのよう。そこで出会う一人の無垢なる男。その存在を助けようと奔走する姿は、自分で考え、自分で行動し、ここではないどこかへ羽ばたこうとする彼女の、未来へ向けた助走のようにすら感じられてならない。彼女の息を飲むほど堂々とした演技と、バードが醸し出す浮遊感。そして何よりタトゥーだらけの父親役バリー・コーガンがもたらす、奔放で身勝手ながら憎めない人間味と無軌道なパワーに圧倒される。

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牛津厚信

2.5あまり響きませんでした。

2025年10月2日
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鑑賞方法:映画館

うーん、最初からのめりこんで観る映画ではなく、途中、ところどころ眠ってしまいました。すみません。

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hanataro2

4.0どんな環境でも愛さえあれば乗り切れる

2025年9月30日
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鑑賞方法:映画館

イギリスかアイルランドの田舎に住むシングルファーザーとぎくしゃくする12歳の黒人少女の話。

こないだ観たアイルランドのラップ映画も家庭の荒れっぷりが酷かったが、こちらはそれを上回るクズ家庭。ここまでとっ散らかって、もしかしてまとめる気がないのかと不安になるレベル。

大傑作「アメリカン・アニマルズ 」で好きになったオレのバリー・コーガンがタトゥーまみれのクソみたいなおとっつあん役でがんばるも、中盤、娘が鳥の妖精みたいなおじさんと出会って、まあ思春期の女の子の巣立ちを描いてるんだろうなとは思ったけど、ジェネレーションギャップを描く装置に、コールドプレイ、ブラーなど2000年代に流行ったUKロックという、ボクの苦手分野が出てきてついていけず。

これは、はずれ確定かなと、ボーッと眺めてたら、観た人しかわからない衝撃シーンが😛

もう、狂ってる!と思いましたが、そこからの畳み方がとても素晴らしく。ラストシーン、観た人ならわかるイメージのインサートで泣いてしまいました。

呉美保監督の「ふつうの子ども」は、危ういけどほっこりする映画でしたが、本作の子どもたちは、14歳の妊娠に悩むなど、ちょっと家庭環境ごとふつうの子どもになれない感じでしたが、バリーコーガンのクズだけどいいおとっつあんと娘の交流から、どんな環境でも愛さえあれば乗り切れることを力強く感じさせるのでした。

あー、2000年代のUKロックがドンピシャの方は絶対おもしろいと思うのでオススメします!知らんけど。

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minavo

3.0鳥人間は何かしら?

2025年9月25日
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驚く

斬新

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月光仮面

4.0やるせない日常だけど

2025年9月24日
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鑑賞方法:映画館

どうにもならない、やるせない日常。
そのなかにある、愛に気づくのは難しい。

でも、そこに愛があるんだ。
そこには愛があったんだ。

そのことにジワジワ近づいていく感じが、なんとも心地よい。

不機嫌が、ちょっと笑顔に変化するさまか、なんとも言えない。

う〜ん、時間とともに染みてくるね〜

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ミツバチば~や

3.5導き?

2025年9月23日
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127本目。
始まりの画、タイトルで何となく、そういう映画と予想。
刹那でしか生きられない様な環境。
でもってのバード。
この人は導きなのか?
でも彼女の何かを変えたのは間違いないけど、結局はこの場所で生きていくのだろうと思ったら、希望はあった。
いい映画だけども、もうひとつ何か足りない感じはする。
あと日本人でバードを演じるなら、草彅剛かなあ。

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ひで

3.5そこに愛があったとしても

2025年9月21日
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鑑賞方法:映画館

突然あらわれた不思議なおじさんと、思春期少女のひと夏の(よくある)ハートウォーミングストーリーみたいなものを思い描いていたのですが、なんていうか前提が思っていたのとぜんぜんちがった。
そこに多少の愛はあるんだろうけど、それにしても子どもたちの環境がひどすぎやしないか。
え、そういう展開なの?というあれこれも、幻想とか妄想っていうか、記憶のおきかえみたいなものだったらつらいな・・・と思いながらみました。
バリー・コーガンのチャーミングなクソ親ぶりはとてもよかったです(でもクソはクソ)。

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kikisava

5.0なんとかなる。

2025年9月20日
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悲しい

楽しい

ドキドキ

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よだか

4.0父親の愛

2025年9月18日
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泣ける

癒される

ドキドキ

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いちごのチョコレート

4.5“If I were a bird… 中学英語で習った仮定法の例文をふと思い出す 最悪の環境下でも明るくけなげに生きる少女をめぐるおとぎ話??

2025年9月18日
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鑑賞方法:映画館

鑑賞動機はバリー•コーガンが出演しているからです。『ダンケルク』や『イニシェリン島の精霊』で見せた彼の怪演ぶりからすると、彼が出ているだけで名作ではないかという錯覚を起こしそうです。彼は本作では主人公の少女の父親を演じます。

私個人はあまり好きではない言葉ですが、現代日本には「親ガチャ」なる言葉があります。子からみた親の当たりはずれということでしたら、この物語の主人公ベイリー(ニキヤ•アダムス)は親ガチャ大ハズレと言ってもよいと思います。父親と2歳ほど上の兄と同居しているようなのですが、兄は異母兄のようですし、バリー•コーガン演じる父親のバグはあまり働いてる様子もないのに新たな女性と結婚しようとしています。別に住んでいるベイリーの実母側に目を移せば、バグと別れた後もそれなりに男出入りがあったようで子どもが何人かいます。すなわち、ベイリーにとっての異父妹や異父弟ですね。まあ、ひょっとしたら、みんな父親が違うのではないかといった雰囲気も漂っているのですが、問題は現在の夫でこれがどうしようもないDV男で、ベイリーの幼い異父妹弟たちはとても可哀そうな境遇にいます。

そんななかベイリーは自らバードと名乗る不思議な青年と出会います。このバードを演じるフランツ•ロゴフスキもバリー•コーガンに負けず劣らずの怪優の雰囲気をたたえておりまして、図らずも、欧州二大怪優競演の趣きもあります(ただし、ふたりの絡みはありません)。で、このバードは生き別れた親を探しているとのことで、ベイリーも捜索に協力したりもします。

一方、ベイリーの異母兄はガールフレンドを妊娠させたみたいで彼女とスコットランドへの逃避行を企てているようです。このお兄さん、まだ14歳で妊娠させちゃったみたいなのですが、父親のバグは俺も14歳でお前の父親になったよみたいのこと言ってて、この男、30そこそこで孫を持つのか、と呆れるやら、びっくりするやら。でも、バグはまあクズと言えばクズなんでしょうけど、息子や娘に対する愛はホンモノで、根は善良でいい奴だとは思います。

この作品には、時折り、鳥の群れが空を飛んでるシーンが挿入されます。また、カラスが伝書鳩ならぬ伝書ガラスになって手紙を運ぶシーンもあります(まあでもカラスが運んだ距離は伝書鳩が運ぶ距離をフルマラソンとすると100m競走の範囲でしたけど)。そして、バードが演じるファンタジー•シーン……

ベイリーはとてもいい子です。幼い妹や弟の面倒は見ますし、兄にも協力的です。見ず知らずだったバードにも協力します。周囲の人たちともおおむねうまくやっていけそうです。でも、親ガチャだけでなく、階級社会の英国で階級ガチャや地域ガチャにも大ハズレしている感じで、日本流で言えば小6か中1あたりの年齢なんでしょうけど、学校に行ってるシーンがまるで出てきません。

タイトルに挙げた中学英語の仮定法の例文ですが、”If I were a bird, (もし、私が鳥なら)の条件節に対して I would fly to you.” (あなたのところに飛んで行くのに)という流れで、ちょっとロマンチックで切ない感じだったように記憶しています。そして、文法事項として、仮定法過去は現在において実現が不可能なことの裏返しであると習った憶えがあります。ベイリーは今、非常に厳しい環境下にいて実現が不可能なことの連続のようですが、どうか自分の周囲にある愛を大切にして、夢だけは持ち続けてほしいと思いました。

アンドレア•アーノルド監督は私にとってこの映画が初見だったのですが、英国の最貧層のリアリティを描きながら、そこにファンタジーを入れ込んでくるサジ加減が絶妙で感服いたしました。別の作品も観てみたいと思います。

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Freddie3v

4.0ここから羽ばたく

2025年9月17日
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鑑賞方法:映画館

最初、人物に寄りすぎなアングルと手ブレが激しいカメラワークのせいで酔わないか心配になった。
ただ、バードの登場以降、物語に推進力が生まれ、心配をよそに引き込まれていった。
一見、無秩序のようなたくさんのカット割りも、ベイリーの心情を説明する映画ならではの演出になっていた。
終盤の展開は呆気に取られた。あくまでベイリーの視点で描かれるため、ファンタジーなのだけど、日常の延長にある奇跡に感じ、押し付けがましくない自然な高揚感があった。
とてもポジティブで、観終わったあとに観てよかったと思える作品。

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きなり

4.0稀有な映画

2025年9月17日
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どことなくイングランドの香りが漂い、そしてロックストックやトレスポの系譜を辿りながらもケンローチな題材で描く不思議な映画だった。

言わずもがな格差社会が激しい国で、底辺中の底辺で当たり前のようにアンダーグランドな世界で生きる子供である主人公。そこには危険が隣り合わせでありながら当たり前のように恋や仕事の悩みなどもある。

birdに込められた映画の意味や希望などを類推はすれど理解はできないもどかしさもありながら、映画的な筆致によりとても見応えのある作品になっていました。

鳥が羽ばたくシーンには驚き

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ビビ

3.5最初は、なぜこんな映画を観なければいけないのかと思った

2025年9月16日
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主人公の少女12歳のベイリーに扮するニキヤ・アダムズは大柄で、14歳どころか17歳位にもみえる。既にある程度、固まっているようで、ロンドンの下町言葉とも違うぶっきらぼうな英語を話す。アフリカからの移民系を思わせる風貌、シングル・ファーザー(バリー・コーガン)、異母兄と一緒に、郊外の労働者向けの集合住宅で暮らすが、彼女は彼らとも、今は別に暮らす母や異父姉妹の誰とも似ていない。毎日違う服を着て、バックやリュックを持って外出し、それが映画に出るための条件であったかのように、一瞬だけ楽しそうにする。学校に通っている様子も、もちろん働きに出ているわけでもない。食事や洗濯のお世話を誰がしているのかも不明。お金はないようだが。

ただ、バードと呼ばれる、明らかにヨーロッパ系の男(フランツ・ロゴフスキ)が出てきて、彼は「天使」だなと思った時、全体が寓話であると悟った。
ストーリーを述べるほどではないが、まだ20歳台の父親の再婚までの数日間と、バードが生き別れした父親と再会するところが描かれる。

少なくともブレグジットの頃まで、アフリカ系等の難民の最終的な行き先が英国であることは、いろいろな映画で見てきた。英国には、彼らを受け入れるだけの度量と制度や施設があるのだろう。たとえ最初は、どうにもならないにしても、潜在的な力を持つベイリーのような娘が、バードのような天使と出会った時、蘇って途轍もない力を得てゆく。オリンピックの時見るように、今や英国は、明らかな多民族国家である。

ベルギーや、パリ郊外を扱う映画で出てくる、難民系だけれど、どこか優美さを持つところが、この映画でも垣間見られると、もっとよかったが、それは無い物ねだりということか。

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詠み人知らず

5.0両手にトカレフ

2025年9月15日
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イギリスだけじゃないけど、イギリス。
そして、日本。
あなたの世界はそこだけじゃない。

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田中

3.0おセンチなファンタジー

2025年9月13日
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興奮

幸せ

驚く

鳥!って!?、、、、

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万年 東一

4.0あとからジワジワ…

2025年9月13日
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難しい

癒される

正直はじめはタイトルの写真のイメージと映画内容が一致しないなぁ…とこの映画はイマイチだったかなと思ったのですが、終わって友人と内容を振り返ってみた時に、あぁ、あれはこういう意味だったんだ、もっとよく内容を噛み締めて観れば良かったと思いました。
良いことばかりではない、どちらかと言うと辛いことのほうが多く起こる主人公の女の子の心がある人物?によって少しずつ開かれていく観終わってから思ったのはどことなくファンタジックで優しいストーリーでした。
観て良かったと思える作品です。

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まりも

4.5そして、ろくでなしどもはイエローを大合唱する

2025年9月12日
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「バードここから羽ばたく」貧困とどうしようもない大人たち。その行き詰まりの世界で俯いて生きてた少女がバードと名乗るへんてこりんな人物との出会いから変わっていく姿を素晴らしい映像とスリリングなストーリーで描いたアンドレア・アーノルドの傑作。

アンドレア・アーノルドの視線はDV野郎を除いて、どうしようもない大人たちにも暖かく、貧困を生きる市井の人たちを肯定する。そのどうしょうもない大人を演じる、主人公の父役のバリーコーガンが秀逸でした、さすが。

一儲けをしようとする、バリーコーガンたちがガマガエルに酷い音楽を聴かせれば、金になるドラッグの内分泌液が出ると(バカ)、コールドプレイ「イエロー」を大音量でかけながら、大合唱するシーンが最高。お前ら大好きなんじゃん。

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ピンボール

2.5Yellow

2025年9月12日
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ブレミンガー

5.0生き物たちの詩的で自然な世界

2025年9月12日
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現状の孤独な鬱屈とした生活に対し、
自由な生き物の世界に憧れる少女が一歩踏み出す物語。

Birdというファンタジックな存在を少女の成長する起点としながら、
一方で粗い画質、スマホ画像、手持ちカメラ撮影などで
リアルなドキュメンタリー風になっているのが面白い。

合間に挿入される生き物たちの画像も、
安易な感情の押し付けがましさがなく、あるがまま自然なのが好印象。

観ている最中は、大人たちの刹那的な生き方はもうちょっと変えられないものか、
とか変に現実的なところが気になっていましたが、
振り返ってみると、不思議と詩的な印象の残る作品でした。

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HK