「アポロ月面着陸は、リアル or フェイク?」フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5アポロ月面着陸は、リアル or フェイク?

2024年7月20日
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鑑賞方法:映画館

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今日7月20日は、55年前の1969年に、アポロ11号が月面着陸に成功した日。その日に、この作品を鑑賞したというのも、何とも感慨深いものがある。当時、小学校3年生の自分は、日本時間の朝の5時過ぎに、その大イベントを観ようと、朝テレビの前で眠い目をこすりながら観た記憶がある。そして、その日の学校でも、先生が授業中に、そのニュース映像をみせてくれて、世界中が歓喜したのを覚えている。

この世紀のミッションが捏造かもしれないという、奇想天外な設定の本作。確かに、月面のアメリカ国旗や太陽光の角度がおかしい等、都市伝説のごとくそんな噂を耳にしたこともあった。しかし、子供心にアームストロングとオルドリンが、月面に降り立った姿をリアルタイムで観た者にとっては、フェイク映像でないと信じたい。

また当時は、米ソ冷戦時代の中で、宇宙開発事業においては、有人宇宙飛行をソ連が一歩リードしており、躍起となってアメリカもアポロ計画を進めていた時代。しかし、華やかなアポロ計画の裏では、ベトナム戦争が泥沼化し、打ち上げの失敗も続き、多額の金がかかるアポロ計画への反対意見も強まっていた。そんなアメリカの光と影が混在する時代背景が、本作の根底に流れている。

企業のPRマーケテイングであるケリーは、その腕を買われ、ニクソン大統領の側近・モ―から、NASAでアポロ計画の国家戦略としての広報活動を請け負う。宇宙開発でソ連に負けられないアメリカは、アポロ11号による月面着陸は、失敗が許されない成功必須のミッション。そこでモーは、ケリーに月面着陸のフェイク映像を撮って、それを全世界に公開するという極秘命令を告げる。

そんな中で、NASAで知り合ったアポロ計画推進の中心人物であるコールに魅かれ始めたケリーは、フェイク映像を知らないコールに対しての罪の意識に心が揺れ始める。果たして、私達が観た月面着陸の映像はリアルだったのか…、それともフェイクだったのか…?

主演には、最近はアクション映画で観ることが多くなっていたスカーレット・ヨハンソンが、美しさの中に過去を抱えたキャリアウーマンを演じ、当時のアメリカ最先端を行く女性像を映し出している。その相手役・コールには、こちらもアクションのイメージが強いマッチョマンのチャイニング・テイタムが演じている。そして、ケリーの上司のモ―役には、一癖も二癖もある顔立ちのウッディ・ハレルソンが務め、アクセントとなっている。

本作は、60年代のアメリカが色濃く反映されていて、懐かしさの中にも、月面着陸というエンタメ性とラブロマンス、そして、最後の騙し合いのオチの鮮やかさが兼ね備わった、おしゃれな古き良きアメリカ映画の面白さを感じた。個人的に、とても気に入った作品である。

bunmei21
bunmei21さんのコメント
2024年7月29日

なかなか面白かったですね

bunmei21
seiyoさんのコメント
2024年7月29日

こんにちは~。
私もお気に入りになりました☺️

seiyo
bunmei21さんのコメント
2024年7月21日

ゆ〜きちさん(^^)朝早かったのに、世紀の瞬間を見逃さないように観てました。あれはリアルであって欲しい。

bunmei21
ゆ~きちさんのコメント
2024年7月20日

共感ありがとうございました。

視聴率68%だったそうで、家族揃ってみんなでテレビを見る、いい時代でしたね。

ゆ~きち
bunmei21さんのコメント
2024年7月20日

トミーさん(^^)なるほど。そうした見方もできますかね。

bunmei21
bunmei21さんのコメント
2024年7月20日

なかなか面白い作品でしたね

bunmei21
トミーさんのコメント
2024年7月20日

共感ありがとうございます。
ベトナム戦争下の閉塞感がどれ程のものだったのか? コロナ後の五輪開催でちょっとだけニュアンス解ったような気がしますね。

トミー
Mr.C.B.2さんのコメント
2024年7月20日

私も、とても気に入りましたよ。

Mr.C.B.2