「NASA信奉者だった者からのレビュー」フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン やまちょうさんの映画レビュー(感想・評価)
NASA信奉者だった者からのレビュー
実はNASAの権威に踊らされた世代です!
しかし、冷静に考えれば「あのNASAの宇宙開発で採用された素材」とか言われてもピンキリだよな・・・と、この作品のみてふと気づきました。
別にそれが宇宙服やらロケット部品に使われたと明言されておらず、極端に言えばNASAの事務所のトイレのペーパーくらいの関与度でも、おそらくその誇大広告をまにうけて関連商品を有り難がって購入してきたんじゃないかと恥ずかしく思います。
なお作中登場したオメガのスピードマスターは現代においても高品質の機械式時計であることは揺るぎのない事実ですが、月に行った時計という宣伝文句が購買意欲をブーストさせたのは言うまでもありません。結局、悩んだ挙句買えませんでしたが、これは円安で価格高騰した昨今、買っておけば良かったなあと激しく後悔しております(笑)。
NASAネタで引っ張ってしまいましたが、本作は天才女性詐欺師がNASAの宇宙開発が存続できる様、広告宣伝活動担当に謎の国家組織の人間?から任命され奮闘するというお話。その過程においてNASAの打ち上げ総責任者(イケメン)との恋愛模様も描かれるが、イケメン担当者が嘘つき嫌悪=不誠実=絶対許さん=黒猫め!(??)・・・みたいな堅物でさあ大変ってなコメディっぷりです。コメディタッチではありますが、詐欺師がド誠実に接触し、反発しながらも次第に互いに影響受け、いい感じで矯正され人間性を取り戻していくところは、ヒューマンドラマとしても上質でした。
なお月面着陸の映像が実はフェイクだったんじゃないか、という検証が仮想敵国のソ連から発信され現在の陰謀論まで続き、この作品の中核をなすのは予告編からも明らかなんですけど、まあうまく「肯定的」に結論づけたと思います。
60年代のアメリカの光と影も若干誇張しつつも綺麗に織り込んで、大変印象的な絵作りでした。
結論、アメリカ礼賛なんですけど、しかしそれは今や過去の栄光・・・叩き上げのNASAファンからしたら寂しい限りですね。
コメントありがとうございます。
ケリーのゴリ押しに乗ってカメラ搭載を進めた政府でしたが、土壇場でビビリ出したんですかね? もし着陸直前に大爆発! なんて事になってたら・・考えたくないですが。
共感ありがとうございます。
再度の月着陸計画がさほど? 盛り上がっておらず、11号以降のフォローも薄い? 所からも一応ちゃんと成功したのだろうと、個人的には思います。黒猫も映ってなかった様ですし。