「犯罪アクション・エンタメとしてのハイスト映画の系譜に、監督らしい味付けで新たな風というより波を」密輸 1970 とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
犯罪アクション・エンタメとしてのハイスト映画の系譜に、監督らしい味付けで新たな風というより波を
もしも海女さんが密輸したら…現場としてコキ使われる側の女性たちが団結して、使う側の(女性たちを分断させようとして彼女たちの団結を忌み嫌う?)クソ男どもを成敗する痛快活劇!敵も超権力のあるパワーキャラというより、ズル賢い系の小悪党感あってリアルだし、作品終盤の海中アクションが新鮮でよかった。やはりその場に慣れたプロは違うところをヤクザ者相手に見せてくれる一致団結連帯感。
作品全体的に高カロリーになりすぎることなくほどよい風通しの良さ=監督の得意とする作風(?)で、70年代当時の空気を醸し出す音楽もいい働きをしている。途中でサービスの強キャラによる派手なアクションシーンも挟んでくれて、楽しめる。あと、『魔女』の友達役が、今回も愛すべきコメディリリーフで笑わせてくれる。かわいいけど、それだけじゃない自分の立ち位置を見つけている。
海中に眠る金塊争奪戦開幕!舞台ステージを変えた新鮮さこそあれど挫折・韓国映画らしい安定感があって、特にこういう三つ巴以上の勢力入り乱れる図式になったときの犯罪映画の巧みさには唸らされるところがある。一見ブッ飛んだ要素や展開なんかも、見ていると半ば強引にでも不思議と説得力を持たせられるような力強さがある。流石リュ・スンワン監督!!
勝手に関連作品『オーシャンズ8』
P.S. 個人的には少しハマらない・ノレないところもあったけど、薬のせいもあってか何度か一瞬意識飛びかけるみたいなことがあったから、改めてちゃんと評価できるよう配信開始されたら見直そう。
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