教皇選挙のレビュー・感想・評価
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アンマッチの美しさ
面白かった。「コンクラーベ」のことをリアルではじめて知った時、日本語の「根くらべ」に似てるし、やってることも根くらべっぽいな~、おもしろ! って思ったので、その詳細がわかるというのにテンションあがった。
ストーリーも面白いのだが、映像が本当に美麗で、すべてのシーンが、まるでセンスの良い絵ハガキを見てるようだった。整理されてシンプルな赤、白、緑、黄色のコントラスト、幾何学的な構図、静謐な空気感…。良かった! 大きな画面で鑑賞するのが良いと思う。
聖域におけるドロドロした権力闘争なんだけど、聖職者どうしの権力闘争というところで、彼らが人間的な悩みや信仰心に悩んでいるところが面白い。醜さと神聖さのアンマッチ具合が、バチカンの古めかしい儀式や建物の中に、スマホやパソコンや焼却用の機械パネルみたいなものがあるアンマッチと重なってみえる。
また、「伝統・保守・男尊女卑・排他性」VS「革新・自由・多様性・寛容」の対立でストーリーが進行することからも、あらゆるところにアンマッチが顔を出す。
最後は意外な結末になり、驚いた。
個人の勝手な解釈かもしれないがローレンスとベニテスの関係に対して、洗礼者ヨハネとイエスキリストの関係を連想した。
洗礼者ヨハネは、新約聖書においてイエス・キリストの到来を予言し、彼に道を譲る存在として描かれる。ローレンスは、コンクラーベを取り仕切る立場でありながら、最終的に彼のために道を開く役割を果たす。ローレンス自身が「ヨハネ」という教皇名を選ぼうとしていたことは、この解釈を裏付ける。
イエスは、ユダヤ教の伝統的な価値観を超え、罪人や社会の周縁にいる人々を受け入れる新しい宗教的ビジョンを提示した。ベニテスは インターセックスというアイデンティティを持ちながらも、教皇という伝統的な地位に就くことで、カトリック教会の未来に新たな可能性をもたらした。彼の存在自体が、従来の教会の枠組みを超えた革新を象徴している。
また、イエスが「神の子」でありながらも人間としての苦しみを経験したように、ベニテスも自身の性自認に関する苦悩を抱えながら、それを乗り越えて選ばれる存在となっている。
新約聖書では、洗礼者ヨハネがイエスに洗礼を授ける場面があり、それがイエスの公的な使命の始まりを象徴する。映画では、ローレンスがベニテスを最終的に受け入れ、彼が教皇になることを承認する場面がある。このとき、旧教皇がベニテスのインターセックスのことを知ったうえで枢機卿に任命していることをローレンスは確認している。この構図は、ヨハネがイエスを認め、「彼こそが選ばれた者である」と宣言する流れと似ている。ローレンスー洗礼者ヨハネ、ベニテスーイエス、旧教皇ー父なる神、という構図になっているように見える。
この映画は観る者によっていろいろな感じ方を許容する。そこが面白い。
枢機卿の息づかいを感じる。そして、最後に知る本当の真実。
雰囲気、静けさや空気感を非常に大事にした演出でした。
役者の息づかいをフルに使って、感情表現をするのは、なかなか珍しい気がします。
最初、途中、最後の息づかいの違いとか、本当によく作ってます。
そして脚本。
色々なところに、伏線がありましたが、これは、予想できなかった・・・。
途中のアクシデントと同様、斜め45度の高いところから突然、ふってくるような感覚。
この脚本が賞賛される理由も、昨今の事情から、なんとなく分かる気がします。
後から、思い返すと、
前の方が運ばれるシーンが長かった。
途中、眼をひらいた幻影が一瞬出たり、我々に存在を意識させていた。
なぜ、彼は辞めることを許されず、残されたのか、
なぜ、彼はローマに呼び出す相談をされたのか、
なぜ、あの方は、ずっと秘密裏にされたのか、
こんなところを考えると、語られずとも、事実が見えてくる気がします。
私がコンクラーベに参加したら、きっと、同じように票を入れます。
これが、計算されたチェス盤の上だと、気がついてもね。
全てはポープの掌の上
見事なまでに渋いキャストしか出てこないのに
セットと衣装と小道具の豪華さに加えて
色彩設計と構図が美し過ぎてため息しか出ない。
オレって枯れ専だっけ?って思うくらい出てくるジジイが全部オシャレでカッコ良くて釘付けだし、単調になりがちな室内劇のストーリーもBGMやイベントで飽きさせないような工夫はされているんだけど…寝ちゃう人は寝ちゃうかも。でも寝息かと思ったら劇中の息遣いだったりするし。
トランプ大統領のポリコレ全廃宣言前の映画界の政治的文化的トレンドをこれでもかってくらい詰め込んであるストーリーは、この地位まで上り詰める聖職者が清廉潔白であるわけがないという観客の期待通り、有力候補が失脚していく様子をイヒヒと楽しむ映画なのかと思ったり。
ストーリーを回していくローレンス枢機卿は「教皇は私にこの選挙を仕切らせたかった」と薄々気づいてはいたけど、このコンクラーベを陰で操っていたのは間違いなく亡くなったローマ教皇。全ての伏線を貼り巡らせて、じゃあローレンス頼んだよって。お前のことだ、規則を破って寝室だって漁るだろ?あとお前は教皇になろうなんて野心は無いだろ?ってポープの千里眼が過ぎるけど、一瞬ジョン(まあイギリス人だしね)って教皇名考えてたりして危ういバランスは最後まで続くわね。
................こっからネタバレ?.................
教皇名といえばイノケンティウスだけど11世以外はそこらの王様より権力持ってて好戦的でゴミみたいな教皇が多いもんなあ。なんでこの名前を選んだか?まあ調べてみてよ面白いから。
あとやっぱ神様はいるんだよ的な描写は、唯一神よりも明らかに自然神っぽかったわね。
それではハバナイスムービー!
ちょい眠い
ネタバレはないと思うけど
考え方次第。
システィーナ礼拝堂は
好みではないけど
壁画の青を間近に見れてよかった
特に追い払われもしなかったところも、
ありがたかったな。
ラピスラズリの絵の具で書かれたとか?
ゴツゴツしてるような青だったかな
とにかく青を見つめてると
昔の人の気持ちが、見えそうな気がした。
昔からの儀式を見れたし
人の営みなんだなと思う。
神なんてわからないけど
ナンパされたいと思ってたら
イタリアのぽっちゃりした
少年が、ベーネと言ってくれたから
ナンパしてくれるんだと思って
僕の勘違いだと思うけど
絆ができたんだと思う。
少年が大きくなって、良い人を結婚してくれたら良いな。
そんなんで良いなと思った。
彼との純粋な気持ちは、女性とは難しい
この気持ちを、簡単には共有できない。
君の笑顔は変わらないのに。
多分、僕が弱いからだと思う。
体を傷つけないところは共感できた。
僕も
おじちゃん、おばあちゃんから
もらった体をあたるなと言われて育ったから
仕事に支障がでた、多汗症も
手術は勧められても、拒否したし。
ただ、
中絶は女性に委ねてと、個人的には思ってる派
イタリアの装飾は
日本にない感性なので、毎回すごいなと思う。
そんな指輪あるんだとか。
見てて楽しい。
信仰は生き物です
こないだ鑑賞してきました🎬
宗教色の強いストーリーですが、展開はよく練られており楽しめましたね🤔
ローレンス枢機卿を演じたレイフ・ファインズは終始眉間にしわを寄せた表情ですが演技の質は高く、アカデミー賞ノミネートも納得😀
シスター・アグネスを演じたイザベラ・ロッセリーニも、ある場面では抜群の存在感を発揮👍
雰囲気を引き締めてくれますね。
結末も意外ながら、一筋の光が見えるような幕引きです🙂
陰謀うずまく宗教ドラマのなかでも、傑作といえる1本でしょう🫡
穢れたバチカンを‼️❓無難に‼️❓処理した最低のアカデミー賞の脚本賞の記念碑‼️
あゝ、バチカンの秘部は、少年を性加害したことにあるのに、現実を避けて、こんな茶番劇、これがアカデミー賞の脚本なら蝕まれている、ウィンウィンなんでしょうねハリウッドらしい見届けましたよ、両生具有の教皇なんてなんの衝撃なんでしょう、最低の映画を観て、最高の評価をしました、たまたま地下鉄サリンの報道ビデオの再現を見て二千年くらいの宗教は危険である事くらい承知してますよ、ありがとうございます😊😭ー
これは選挙という名の戦争‼️
それがカトリック教会のトップであるローマ教皇を選出する選挙であっても、何らフツーの選挙戦と変わりません‼️裏では恐ろしい人間たちの金と欲、陰謀、差別、スキャンダル、妬みや嫉妬といった人間の感情、闇が蔓延しています‼️映画は有力候補者たちの人間ドラマを挟みながらの数回の投票によって構成され、それまで有力とされていた者が、スキャンダルなどでアッという間に転落していく様が、実力派俳優陣の素晴らしい演技によって展開‼️ほんとにゾクゾクさせられるし、身の毛がよだちます‼️やっぱりレイフ・ファインズ、ジョン・リスゴー、スタンリー・トゥッチ、イザベラ・ロッセリーニは上手いですね‼️そして衝撃のラスト‼️ここでも多様性‼️レイフ・ファインズへの感情移入、凄まじいです‼️
それは新たなるカトリック教会の聖なる扉を開く鍵となるのか
偶然にも現教皇フランシスコの容体が危ぶまれている時期でもあり、また25年ごとに行われるカトリックの「聖年」にも当たる時期に公開されるというとてもタイムリーな作品。
本作はミステリー作品としてのその娯楽性、そして社会派作品としてのメッセージ性に富んだ内容で最初から最後まで緊張感が途切れない作品に仕上がっている。
教皇の急逝により使徒座空位の状態となったバチカンではコンクラーベ開催のために世界中から枢機卿が集結する。100人余りの枢機卿たちの互選による選挙の運営を任せられた首席枢機卿のローレンスは次期教皇としてリベラル派のベリーニを推すのだが、陰謀渦巻く教皇庁ではコンクラーベの行方は二転三転する。選挙の行方の鍵を握るのはいったい誰か。
死去した教皇が秘密裏に枢機卿に任命していたメキシコ人のベニテスは謎多き人物。それに加えて教皇の後釜を虎視眈々と狙うトランブレ、黒人初の教皇かと目されるアディエミ、過激な排他的思想を持つ保守派のテデスコ、リベラル派の人格者だが消極的なベリーニなどなど、有力候補たちの誰が選ばれるのかその行方がスリリングに描かれる。
当然候補者たちは立候補制ではなく互選で選ばれるため教皇の座を望まないローレンスにも票が入る。その票を入れたのがベニテスであるという。ローレンスは困惑するが、一度目の選挙では得票数が誰も届かないため決着はつかない。
有力候補の一人アディエミが食堂でシスターとトラブルを起こすのを皆が目撃する。彼は過去に戒律を破り彼女と関係を持ち子供まで設けていたのだ。そのうわさが流れると彼は有力候補からたちまち脱落する。それを仕組んだのはトランブレだった。その上トランブレの選挙買収の事実まで明らかとなる。ベリーニに見切りをつけたローレンスたちはテデスコを教皇にするくらいならトランブレで妥協するしかないと考えていただけに彼のスキャンダルによる脱落は大きかった。
しかし、意外なダークホースが現れる。閉ざされた教皇庁の外では過激派の爆弾テロが各地で起きていてこのコンクラーベがなされているシスティーナ礼拝堂にもその余波が生じ、爆発で窓が吹き飛ばされてしまう。
その有様を見たテデスコはこれを機会とばかりに大演説をぶつ。リベラル派の相対主義がこのような事態を招いたと、今こそ異教徒を排斥するために戦うべきだと。
危うく彼の思惑通りにその場が流されようとしたときにベニテスが口を開く。戦うべき敵とは誰なのか、戦うべき敵とは自分自身の中にある他者を憎むという心を言うのではないかと。
戦火にさらされた地で長く布教活動を行ってきた彼の説く言葉に皆が諭されテデスコの思惑は見事に打ち砕かれる。そうして選ばれる新教皇。しかし彼にはやはり秘密があった。
神の代理人とも呼ばれるカトリック教会の最高指導者でもありバチカンという国家の国家元首でもある教皇を選ぶ選挙を描いた本作。そこで描かれる様はけして神聖なものではなく俗世間のものと何ら変わらぬ陰謀や駆け引きに満ち溢れたものだった。
金で票を買おうとする者、スキャンダルで政敵を陥れようとする者、不安を煽り立てて敵を作り自分に支持を集めようとする者。これはまさに現在の世界の縮図でもある。特にアメリカや欧州諸国で近年みられる政治状況がそのままこの教皇選挙に反映されていて実に社会風刺のきいた作品となっている。
ミステリーとしてもよくできていて、特に作品前半から傍観者然としていたローレンスがその意思に反して選ばれるのではないかと観客を誘導する。
教皇の死に涙するローレンスの姿から彼らが特別な関係にあったのではないかと思わせる。そして教皇が秘密裏に枢機卿に任命していたベニテスによる彼への投票。有力候補のアディエミのスキャンダルを仕組んだ黒幕が教皇であったことなどからすべては死んだ教皇によりローレンスの新教皇選出が仕組まれていたのではと観客に思わせてのラストのどんでん返し。
しかしこの結末には納得させられた。前半の司教による説教でシスターたちへの見え透いたフォローに対して皮肉な笑みを浮かべるシスターアグネスの姿。同じく中盤での見えない存在の我々でも神は目と耳を与えてくださったという彼女の言葉。カトリックで長年あからさまになされてきた女性差別が伏線として描かれている。
そしてこれはたまたまだろうが昨年現教皇のフランシスコが大学の抗議でジェンダー平等を否定するような発言も物議をかもした。
それらを加味すれば最終的に性別にとらわれない教皇の誕生というのも予測できないことではなかったのかもしれない。
2000年の歴史を持つカトリック教会、幾多の試練や改革を経てもなお古い体質は抜けきれない。本作で描かれた黒人の枢機卿の存在もブラックライブズマターを経て初めて認められた。女性など何年教会に仕えても聖職者にはなれない。女性の地位向上を目指してきたフランシスコ教皇でさえも前述の通り凝り固まった考えがいまだ抜けきれない。
自由と平等がキリスト教の教えであるはずが家父長制的な思想からはいまだ脱却できないでいる。
テロによる爆発で吹き飛ばされた窓からシスティーナ礼拝堂の壁面に光が差すシーンが印象的だった。真の自由と平等の光がこのカトリック教会に差す日が来るのはまだまだ遠い先のように思えた。それがテロのような暴力によらずに。
現実にはベニテスのようなインターセックスの人間が選ばれることはまだまだないだろう。本作では選挙が終了した後に彼の秘密が判明するがそれが選挙が決する前なら当然ローレンスにより候補から脱落させられたであろう。
数人のシスターたちが開かれた扉から駆け出す姿を窓から見下ろすローレンスのシーンで作品は終わる。25年周期で行われる「聖年」の儀式では教皇が普段は閉ざされた聖なる扉を開くのだという。
それにより信者たちは免償を受け、奴隷は解放されるという聖年の儀式。カトリックにおいて女性やマイノリティが真に解放されるのはいつの日か。
ちなみに教皇に選ばれたベニテスが教皇名に選んだインノケンティウスという名前に引っかかった。歴代教皇に多い名ではあるがその大半が悪名高い教皇として知られる。
インノケンティウス3世は十字軍の遠征を繰り返し、果ては当初の聖地奪還という目的を見失い侵略戦争にまで発展してしまった。また周囲の意に介さない者たちを次々と破門し教皇庁の権威を最大にした人間でもある。
またインノケンティウス8世などは異端審問、魔女狩りを大きくすすめた人物でもある。ベニテスがこの名を語った時にローレンスがけげんな表情を一瞬浮かべたのもわかる気がする。
本作はインターセックスの人間が教皇に選出されたという単にポリコレを意識した作品というだけでなく、やはりいまだ世界に大きな影響力を持つ教皇選挙の危うさをも描いているように感じた。
アメリカという世界の超大国においてもキリスト教ロビーの影響力は絶大だ。そんな世界に多大な影響力を持つカトリック教会の教皇が密室で選ばれてることの恐怖を少なからず感じさせもした。
【旧弊的な”コンクラーベ”(教皇選挙)に、急逝した教皇が密かに仕組んでいた事。”今作は、カトリック教会でも多様性を認めるべきであるという強いメッセージがシニカルに描かれた作品なのである。】
<完全にネタバレしているので、鑑賞後にお読みください。>
■ある日、カトリック教会のトップにしてバチカン市国の国家元首であるローマ教皇が、心臓発作のため突如として急死してしまう。
教皇死去の悲しみに暮れる暇もなく、イギリス出身でローマ教皇庁首席枢機卿を務めるトマス・ローレンス枢機卿(レイフ・ファインズ)は枢機卿団を招集し、次のローマ教皇を選出する教皇選挙(コンクラーヴェ)を執行することとなった。
108人の枢機卿がコンクラーべが行われるシスティーナ礼拝堂に集まる。
1.リベラル派最先鋒のベリーニ枢機卿(スタンリー・トゥッチ)
2.穏健保守派のトランブレ枢機卿(ジョン・リスゴー)
3.初のアフリカ系教皇の座を狙うアデイエミ枢機卿(ルシアン・ムサマティ)
4.保守派にして伝統主義者のテデスコ枢機卿(カルロス・ディエス)
の4人が有力視される中、メキシコ出身で亡くなった教皇によって新たに任命されたばかりの、命の危険があるアフガニスタン・カブール教区のベニテス枢機卿(カルロス・ディエス)が開始直前に到着するのである。【亡き教皇に、急遽呼ばれた枢機卿として・・。】
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・序盤は、厳粛な雰囲気の中投票が行われて行くが、誰も2/3以上の得票数は得られない。何度も繰り返される投票の合間に、有力候補間では様々な根回しが行われる。投票が終わる度に上がり続ける黒い煙・・。
ー 厳粛な雰囲気と、劇伴も無く、やや単調なので前の席のおとっつあんが、鼾をかき始める。軽ーく頭を突いて起こしてから鑑賞続行する。-
・そして、徐々に明らかになるトップの得票だったアデイエミ枢機卿が、昔に教区の若きシスターと子をなしていた事。そして、そのシスターがコンクラーベ会場で食事係として働いていた事から、アデイエミ枢機卿が激昂し”陰謀だ!”と叫び出て行き、彼を糾弾していたそのシスターは泣いているのである。
ー 驚く枢機卿たちだが、トマス・ローレンス枢機卿は険しい顔になる。そして、アデイエミ枢機卿を呼び出し真実を聞くとその通りだという。その後の投票でアデイエミ枢機卿の得票は大幅に下がるのである。-
・それを画策したのが穏健保守派のトランブレ枢機卿である事も、徐々に明らかになって行くのである。米国大統領選も真っ青の、裏駆け引きである。
本命視されていた、ベリーニ枢機卿の票は伸びず、彼は盟友トマス・ローレンス枢機卿にも、苛立ちの言葉を掛けてしまうのである。
・到頭、トマス・ローレンス枢機卿は、蝋で封をされた亡き教皇の部屋に入り、”或る書類”を見つけるのである。
■そこには、トランブレ枢機卿が他の枢機卿に渡した賄賂の額と受け取った枢機卿の名が記されていたのである。そこには、ベリーニ枢機卿の名もあるのである。
そして、次の投票時には、トマス・ローレンス枢機卿は、初めて自分の名を投票用紙に書くのである。その時に、外で爆弾が炸裂する音が響き渡るのである。
保守派にして伝統主義者のテデスコ枢機卿は、過激派を激しく糾弾するが、そこで初めてベニテス枢機卿は、自身が経験して来た戦争の恐ろしさを、述べるのである。更に彼は”私はここに初めて来たが・・。”と言い、自分が見聞きしてきた枢機卿たちの愚かしき行為を糾弾するのである。
<その言葉に反省しつつ、感銘を受けた枢機卿たちは、ベニテス枢機卿を新たなる教皇に選ぶのである。彼はその結果を受け入れ、”インノケンティウスと名乗る”と告げる。それと共に漸く上がる白い煙。
そして、彼はトマス・ローレンス枢機卿だけに、自分が子宮と卵巣を持っており、スイスでその除去手術をしようと思ったが、止めた事を告げるのである。
今作は、カトリック教会でも多様性を認めるべきであるという強いメッセージがシニカルに描かれた作品なのである。>
鍵は絶対的な家父長制
カトリック信者じゃないし、馴染みもないからこそフラットに観れたかも。コンクラーベの仕組みとか絶対的な男性社会とか、とても勉強になるなーと思ってたらそれが鍵だったかー!!と思わせる展開。
序盤は次期教皇の候補が揃いも揃って小物でこんなのが世界的な宗教指導者になってしまうのか、、、?と絶望的な気持ちに。もうローレンスしかいないじゃんと思わせ、本人も半ば諦めたところでのどんでん返し。納得の結果ではあるけど演説ひとつで風向き変わるのはどうなの?いや、意外とカトリック教会も世俗的なようだし、こんなもんなのか、、、。と、思ってたらそうきたかー!
徹底的な男性社会で女はいるけど見えない、そんな世界をこう逆手に取ってくるとは思わなかった。
全て前教皇の計画通りにコンクラーベが行われていってたんだろうけど唯一で致命的な難点が性別だったんだろう。手術すれば良いとか傲慢じゃないか。性適合手術が神への冒涜とか言うつもりはさらさらないけど、強要するなら別。前教皇もまたカトリック教会という狭い世界で生きた人なんだなと思った。
本当に相応しい人が教皇に選ばれたとは思うけれどもその教皇名は何か意味あるの?と思わず後で調べてビックリ。意外と野心家ということかな?(ローレンスが考えてた教皇名も納得)
色んな社会の矛盾をカトリック教会を舞台に詰め込んであってむしろカトリック信者じゃないからこそ楽しめた。神の懐は広いんだけど狭めてるのは人間なんだという皮肉を感じた。
これぞ映画!最高のつくりあがり!!ラスト最高!!!
今年いちばん面白かったと言って過言ではない作品。現在No.1。
日本では(少なくとも私は)ピンとこないテーマだが、
教皇が亡くなったため、新教皇を選ぶための選挙「Conclave」に
世界中から候補の枢機卿が集い、選挙戦が展開される。
この選挙戦、アメリカ大統領選さながらの足の引っ張り合いで、
スキャンダルを暴き晒しまくるという、
人間の汚ったないところも見せまくる、まさに戦争状態。
その中でもConclaveを仕切る主人公ローレンス枢機卿(レイフ・ファインズ)が
あまりにもカッコよく人間的にも魅力的なため応援してしまうのだが、、、
本人はあまり教皇になりたいという感じではない。
それも本当かどうかはわからない。なぜなら教皇名を考えていたりするから。
ライバルがどんどん落選していく中、
ローレンス枢機卿が選ばれるかと思いきや、、、
テデスコ枢機卿vsベニデス枢機卿の場面でのベニデスの言い放つセリフは
胸にグサグサ刺さるし、であるがゆえに形成逆転することは胸熱だった。
そこからさらに意外性のあるオチが待っているとは思ってもおらず、
実に驚かされたと同時に、最後の最後まで楽しむことができた。
まさに映画というフォーマットをつかったエンターテインメントとして
飽きることが一切なく、しかも最後の最後まで楽しめる仕上がりなのは
今年は本作がダントツだと思う。
俳優陣が素晴らしいが、レイフ・ファインズは群を抜いていた。
映像の色彩も目を見張る出来で、特に赤🟥が印象的につかわれいて、カッコよかった。
劇伴も演技&映像にマッチしていて、物語を盛り上げていたと思う。
レイフ・ファインズの息づかいが音響として効果的。
第97回アカデミー賞において脚色賞しか受賞できていないのが信じられないくらい
素晴らしい作品。
パンフレットも実におしゃれな出来でオススメ!!
まず渋さと画面の鮮やかな赤のコントラストでやられる映画。
イメージは本格ミステリー会話劇、
かと言って音楽の盛り上がりや各シーンのアングルが美しいやら格好いいやらでニヤニヤしてました。
会話シーンが面白いと、時間を忘れて楽しめる、ストーリーと美術が両方素晴らしいのは貴重。
主役のローレンスの管理者として立ち回るも、その裏の人間的な葛藤、感情や一箇所出てしまった野心の部分もひっくるめて魅力的。最終的には管理者として葛藤する中、比較的一番安寧な立ち位置でした。それも彼の定められた道であった気がしますね。その他役者陣のお芝居も魅力的。キャラクター造形もテンポいい会話劇から魅力、憎らしさ含めわかるようになっており秀逸でした。
この作品は『政治闘争をかきたかった』と監督がおっしゃっていたように、今の日本、世界の政治など当てはまる部分は多いと思います。
かと言って決して分かりにくい難しい映画ではないです。この映画を見てファンダメンタルや政治、お金の流れなど、混乱に流されずある種自身が管理者のように周囲にアンテナをはることが、自分の人生を豊かにするのだと感じます。
主役のローレンスはある意味私達自身で、
この先、誰が統治する座につき、どのような社会的混乱が起ころうとも、ある種いつもの日常がこれからも続くのだと。あのラストで思い知らされました。ある意味深掘りすると怖い映画ですね。
この会話劇が素晴らしいし、やりとりの裏側を想像するのが面白味です。
ド派手などんでん返しだけが面白さじゃありませんよ。この渋さや裏にある残酷な現実を想像させる秀逸な脚本が良いのです。たまらないのです。
昨今『衝撃』ばかり求めてしまうと頭が思考停止してしまうのでこういう映画が薬になります。
音がよかった
人種、女性スキャンダル、リベラルVS保守、ジェンダー。浮上するテーマが今日的すぎてありふれてるというか、娯楽作品としてはもっと意外な展開が欲しかった。人間くささが。あるいは、このシチュエーションの作品なら今は外せないテーマなのだろうか。
音楽がすごかった。チェロ?を一回弾くだけで醸し出す不穏。あれが楽しみでもう一回みたい。
セットと衣装も荘厳ですごく良かった。
期せずして、実在の教皇の健康問題と重なってしまったが、バチカンはこのくらいの表現には寛容なのだろうか(教義に反したものではないから目くじら立てることはないかな)。
ぷはーっ!!やっぱシャバの空気はうめぇ~なぁ!
もうね。観ているこっちが胃がキリキリしてくるわ。
いくらフィクションとはいえドアの向こうは知り得ない世界。
だけど生々しい欲望と執念が渦巻いてドロドロな世界。
ある意味見えないものは見えないのが幸せな事もあるもんさ。人の心も物事も。
専門的な用語も出てきますがスクリーンの前であなたも根競べをしてみませんか?
なかなかでした。(少なくとも主要な候補者の顔と名前は確認してから見た方がいいですよ)
最後の予想はついたつもりで見ていたら、ビックリ!
途中まで、顔と名前が一致せず、退屈でした。
日本人なら「根比べ」と聞こえてしまいますよね。でも、全然「根比べ」な話ではありませんでした。強いて言えば「眠気との根比べ」。
追記(ある記事を読んで)
「私に息を飲むような驚きを感じさせた結末は、もしかするとある人々を傷つけているのかもしれない」ということに全く気づいていなかった。ある記事によってその視点を得ることができ、自分の思慮のなさを痛感した。
追記の追記(追記の「ある記事」について)
映画『教皇選挙』レビュー世界最古の家父長社会を舞台に「民主主義」を問う2025.3.20 の「編集者注記」の部分
さらに追記
2回目の鑑賞。人物関係もわかった状態でみたら、理解や感動が深まるかなあと思って見たのだが、そうでもなし。自分としては、この映画で得られたこと以上に「追記の追記」で紹介した文章の方が自分を深めた気がした。ぜひ、あの文章を、自分と同じようにこの映画の結末に驚き感動した人に読んで欲しい。
凄い権力なんでしょうね〜
どんな恥ずべき手段を取っても、男でも女でも手に入れたい・・知らんけど。
映画としては、序盤から思わせぶりな音楽を使い過ぎで最後の衝撃が薄れてしまった。あと選挙のシステムをアニメか図解で説明してほしかった。
たくさんの仕掛けがある作品で、色抜き文字の解釈で論争が起きそうな気配がありますね
2025.3.26 字幕 TOHOシネマズ二条
2024年のアメリカ&イギリス合作の映画(120分、G)
教皇の死によって選挙が行われるシスティーナ礼拝堂内部の内紛を描いたミステリー映画
原作はロバート・ハリスの著作『Con clave(2016年)』
監督はエドワード・ベルガー
脚本はピーター・ストローハン
原題の『Conclave』は「教皇選挙」のこと
物語は、バチカンにて教皇(ブルーノ・ノヴェリ)が亡くなるところから紡がれる
第一発見者のヤヌシュことウォズニアック大司教(Jacek Koman)が部屋を訪れた時にはすでに亡くなっていたが、そのことはトレンブレ枢機卿(ジョン・リズゴー)によって口止めされていた
トレンブレは教皇が亡くなった当日のスケジュールを洗い出し、不審な動きがなかったかを調べていく
主席枢機卿のトマス・ローレンス(レイフ・ファインズ)は遅れてそれを知らされることになり、悲しむ間もないままに、教皇選挙の管理人として動き出さなければならなくなった
彼には右腕的存在のレイことオマリー大司教(Brían F. O’Byrne)がいて、彼はトランブレに関する何かを握っていた
教皇が亡くなった3日後にコンクラーベが行われることになり、108人もの枢機卿がシスティーナ礼拝堂にやってくる様子が描かれていく
彼らは近くにあるマルタの家にて寝泊まりすることになっていて、そこの管理はシスター・アグネス(イザベラ・ロッセリーニ)が任されていた
有力とされているのは、ローレンスの親友でもあるリベラル派のアルド・ベリーニ(スタンリー・トゥッチ)で、彼は保守派のテデスコ(セルジオ・カルテリット)を敵視していた
他には穏健保守派のトレンブレと、アフリカ系初の教皇となるアディエミ(ルシアン・ムサマティ)も有力視されていた
物語は1回目の投票を終え、レイがトランブレの疑惑についてローレンスに話すところから動き出す
レイは、「トランブレが教皇に会った最後の人物だったが、そこで解任を言い渡されていた」と言う
事の真相を確かめるべくローレンスはトランブレに問いただすものの、彼は強く否定し、会話の内容はプライベートなものだったと言い張る
その後、2回目の選挙後の食事にて、アディエミ派たちが座っていたあたりで騒然とした一悶着が起こってしまう
ローレンスはシスター・アグネスに尋ねるものの、修道女の問題はこちらで解決すると突っぱねられる
だが、選挙に必要な情報だと確信するローレンスは、アディエミとの間に何かが会った修道女シャヌーミ(Balkissa Souley Maiga)から話と聞くことになった
そして、ローレンスは事態を重く受け止め、アディエミに候補から外れるように言い渡した
物語は、誰が時期教皇に相応しいのかを選んでいくものだが、大きく分けて3つのグループが派閥争いをしていた
ベリーニを担ぐリベラル派、ムスリムとの衝突も辞さない保守派のテデスコ派、そして、何としても教皇になりたいトレンブレは裏工作をして、複数の枢機卿を金で買収していた
さらに、シャヌーミをバチカンに来させた張本人であることがバレて、トレンブレは失脚してしまう
そして、ベリーニは周りが思うほどに自分には人気がないことを悟り、ローレンスに対して教皇になるように働きかける
だが、ローレンスが投票用紙に自分の名前を書いて投票しようとしたその時、事件が起きてしまった
それは、近くの広場にて自爆テロがあり、その影響で、システィーナ礼拝堂の天窓が割れて、辺りはガラス片とチリに塗れてしまったのである
この事件によって、保守派のテデスコは宗教戦争を高らかに宣言するものの、戦地での布教経験のあるベニテス(カルロス・ディコス)は、一連の選挙騒動にて、教会は自分のことしか考えていないと断罪するのである
映画は、劇中の呼び名とエンドクレジットの名前が違うと言うキャラが複数いて、人物相関がかなり難解なものになっていた
ローレンスはトマス、猊下と呼ばれ、ベリーニはアルドと呼ばれている
さらに第一発見者はヤヌシュと呼ばれているが、役名はウォズニアックだし、ローレンスの右腕のレイは役名はオマリーだったりする
このあたりをさっと理解できる人は、相関図に悩むことはないと思う
映画のラストは、新教皇にまつわる秘密のお話だが、さすがにネタバレレビューでも書きづらい内容だと思う
それは冒頭のローレンスの説教のアンサーになっていて、多様性とは何かをもう少し掘り下げていく必要がある、と言うメッセージがあった
ローレンスの中では、多様性を受け入れる覚悟を持っていたが、それ以上の多様性というものが登場し、狼狽する様子が描かれていく
さらに、その事実は前教皇も承知の上で聖職者として認めている部分があるのだが、前教皇の進言を誤りだと考えて、ありのままを選択することになっていた
「これも私」というのは言い得て妙というもので、生まれながらにして生まれる多様性と、後天的に派生する多様性の違いというものを色濃く対比する構造になっていたのだと思う
宗教、肌の色、思想信条などのあらゆる多様性受容の中にありつつ、それを超えてしまうもの
それを新教皇は神から与えられていた、というのである
いずれにせよ、なぜかお客さんがたくさん来る映画で、ほとんどの席が埋まっている状態で2回観ることになった
日本人受けするとは思えない内容とテーマだが、それでも口コミやメディアの宣伝で拡大上映が起こっている
また、冒頭とラストのスタッフ&キャストロールにて、「文字の色抜き」というものがあって、それが新たな考察を生んでいた
ググっても正解らしきものは出ないのだが、冒頭のスタッフロールでは「I(私)が5回」登場し、これは「次期教皇候補5人(ベリーニ、トランブレ、テデスコ、アディエミ、ローレンス)」のことを指していると思う
エンドクレジットでは合計27文字「INOUAXINXOIN IOTíDTNaIVMAIN&」が登場するのだが、枢機卿の役柄で「色抜きにならないのはベニテス役のカルロス・ディエゴだけ」だった
CARLOS DIEHZはレイ役のBRÍAN F. O’BYRNEと併記になっているが、ここで使われる「I」は「Í」となっていて、このあたりにも意味があるのだろう
それが何なのかは色々と解釈があると思うが、個人的にはレイの持つ情報が選挙を左右し、彼にアキュートアクセントの「Í」があることからも、それを強調しているように思える
カルロスの中にある「I」をあえて色抜きにしていないのは、彼自身は「I」の人ではないということの表れだと思うし、冒頭では先頭のIを色抜きにしつつ、エンドクレジットでは先頭の文字は一つも色抜きになっていない
このあたりに、選挙を通じて変化した教会というものを示唆しているのかな、と感じた
教皇に相応しくない候補ばかりで笑
教皇選挙の仰々しい儀式が見れたのはとても面白かったです。教皇の有力候補、ヤバイ人しかいなくて大変(極右の差別主義者とか、性犯罪歴ある奴とか)でしたね...。主人公ローレンスが推そうとしていたベリーニは、特に後ろ暗い過去とかはなさそうですが、最初の投票後から「なんでお前が三票も取るんだよ?お前も教皇になりたいんだな??正直に言え!」とか、めっちゃ器の小さいオッサンで全然教皇に相応しくなくて苦笑。結末のどんでん返しがすごく今っぽい感じでしたが、それまで極右の差別主義者に投票してた人たちが、あのくらいの演説で一気に流れたりするものですかね?????(いいかげん決めたいってことでしょうか)これで脚本賞なのはよくわかりませんでした。 あと、教皇って自分の名前自分で決められるんですか!? インノケンティウスかあ...
別の映画になりますが、2月21日に公開された『ノー・アザー・ランド』、パレスチナでずっと起こっている「占領」「入植」のとんでもない実態がよくわかる、凄いドキュメンタリーなので、ジャンル違いですがこちらを推したいです。観る前に背景知識をという場合は「オリーブジャーナル」というサイトを見ると色々簡潔にまとまっています。
8
試写会にて鑑賞。
今年はありがたいくらい試写会が当たって先行して観れていて幸せもんです。
どうやって相手を蹴落としていくのかという選挙ものかと思いきや、コンクラーベで教皇に相応しいもの、相応しくないものを選別していくというストーリーにジワジワと惹きつけられていきました。
選挙で7割近い票を集めないといけない中でめっちゃ票が割れまくっていて全く進まないな…これどうなるんだろうとなったところで、他の枢機卿の過去が明かされていくといったところから名前と顔が一致し出したり、その行動の卑劣さだったりがテンポ良く描かれていき、その上で仕切りを担当していく事になったローレンスが探偵ばりの推理力と悪事を暴いていくミステリーとしての展開もしっかり機能していくので面白さが持続して行っていました。
女性関係から芋づる式にバレていく様が男性社会で閉鎖的な枢機卿を徐々にぶっ壊していき、最終的な枢機卿から教皇への選出で更に風穴を開けていくというのもとても印象的でした。
サラッと合流した人物がキーマンになり、現代にも通じるテーマに繋がっていくというのも上手いなと思いました。
説教と聞くと堅苦しい部分があると思うんですが、今作ではしっかりと教えを説くという感じで要点を事細かく、それでいて納得できるものになっていたのでその点も映画としての良さが光っていたなと感じました。
途中でテロが起こって会場の屋根も爆破されたり、街中で死人が出たりと、かなり映画的にはなりましたが、結構なスリルを提供してくれて、室内だけの空間だったのが少し広がっただけで入ってくる情報量が多くなっていきました。
ラストカットまで無駄のないシーンばかりで見事にやられました。
もっと理解度を深めてもう一度観たい…!と思えるような作品でした。
この手のタイプの作品、それも試写会なんで完全に油断していたんですが、横の席はスマホいじりまくり、前の席はヒソヒソ喋っていたりして気を散らさまいとするのに必死だったのが悔しいところです。
法律を緩くしてスマホいじりとヒソヒソは手刀で意識を飛ばすくらいやってもいい法を作って欲しいです。
鑑賞日 3/11
鑑賞時間 18:30〜20:30
座席 L-1
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