教皇選挙のレビュー・感想・評価
全845件中、261~280件目を表示
実際の選挙は5月7日
教皇聖下が先月亡くなり明日からコンクラーベが始まる。そんな中、一昨日に観てきました。
正直、前半は眠かった。終盤に大きく展開するための下地作りのための退屈な時間が長かった。流れとしてはだいたい予想通り。
そしてクライマックス。なるほどそう展開するのか。結果としては驚きの展開を見せる。
作家はクライマックスを着想し、そこに向かう辻褄を積み上げて行ったのかな。落とし所としては面白かった。
そのストーリーが乗っかる背景、衣装、音楽は良かった。強い印書は衣装、これがショボいと説得力に関わることもわかってたのだろう。
全体としてはもう少しってとこかな。
ネタバレ厳禁
坊主巡り
この映画が制作されていた時には想定だにしていなかったはずだが、先月のフランシスコ教皇の死によってにわかにコンテンポラリーな話題となった本作。いわんや原作は2016年に書かれているので、当時は教皇が積極的に世界各国を歴訪していた最中だった。
実際の教皇選挙がこの映画で描かれたような権謀術数渦巻くものなのかは定かでないが、重厚な語り口と出演者たちの入魂の演技によって、見ごたえのある作品となった。
レイフ・ファインズも還暦を過ぎたが、相変わらずいい役者だと感心する。「シンドラーのリスト」で善人を演じた人は今やすっかりアクション俳優のイメージになったが、片や悪人役だったファインズは芸歴を積み重ねて名優の名にふさわしい存在となった。数々の出演作を見てきて、(シアターライヴで見た「人と超人」も渋かったが)何と言っても「レッド・ドラゴン」のダラハイド役が強烈な印象を残す。
「薔薇の名前」と違って、殺人などの血なまぐさい事件は特に起こらないが、投票の経過そのものが十分スリリングだ。ロマン・ポランスキーの映画の脚本や原作にもクレジットされているロバート・ハリスは基本的にミステリー寄りの人らしく、本作でもいくつかのツイストを効かせているが、finishing strokeはもっとインパクトが欲しかったところ。
煙突から出る黒い煙と白い煙。白い煙を見せなかったのはなぜ?当たり前のように黒澤明の「天国と地獄」の赤い煙も思い出した。
旧教皇は八手先を読む
おいめっちゃ面白いぞ
こんな皮肉きかせた映画作っちゃって実際の教会に怒られないのかな
私は宗教に無知で何も背景も設定も良く知らないまま見た。
公式サイトがネタバレページを用意してくれて、用語解説をしているのありがたすぎる!
ずっと、女性に生まれただけで同じ信仰をもっとシスターが無視されている、裏方の存在なことにモヤモヤしながら見続けていた。
男性中心・白人中心の世界に疑問を投げまくった末の、痺れる結末。
予想していなかった。
そうか、旧教皇は八手先を読むお方なんだもんな。
それにしてもインノケンティウスと名乗った意味を知りたい。。。ググってもよくわからなかった...
→公式サイトに解説があった!
「ベルガー監督はこの名を「先入観のない純粋さを表す名」と語っている。」(公式サイトより引用)
ビジュアルもこだわられていて、終始絵が綺麗だったのも惹き込まれる理由の一つだった。
個人的に、ベリーニ役の俳優さんは「プラダを着た悪魔」で知っているので、ずっとその役のゲイに見えてしまった
開けてビックリ教皇候補不祥事ビックリ箱
天井の穴から風がそよぐ
歴史と伝統は無意味なのか
教皇とは、266代・故フランシスコ教皇に至るまで約2,000年続いてきた、世界でも稀なThe宗教指導者です。
歴史が長いと往々にして色々な問題や腐敗に見舞われるのが、『組織』というものです。
ご多分にもれず、特に中世においてはローマ・カトリックも様々な闇がありました。
ガリレオ裁判や十字軍や贖宥状など、無知のゆえか特権階級の私欲の故か、様々な闇に飲み込まれそうになってきました。
しかし、2,000年の長きに渡って消滅せずに連綿と歴史を刻んで来たということは、やはり何らかの霊的な役割が、人知を超えた偉大な存在から与えられている明かしではないかと、認めざるをえません。
皮肉屋からすれば、それは裏で国家権力と手を結んでお互いの利益を融通し合ってきたからでしょ?と、言うかもしれませんが、組織の上層部はそうかもしれませんが、末端では信仰と赤貧と無私に、朴訥に生きた聖職者がいたからこそ、でありましょう。
この映画は、恐らくそういったカトリックの良心のような市井の聖職者をよく知らない人達が作っているのではないかなあと、思いました。
教皇に推されるような枢機卿という人々の中には、もしかしたら映画で描かれている様な権力欲旺盛な方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的に聖職者である時点で既に無私の祈りの人なのであります。
聖職者は、自分の人間的な成功や私欲を捨て神さまや信徒の為に働く、基本的にはそう言う人でなければ、早々にボロがでてドロップアウトするしかないのであります。
確かにドロドロした権力闘争のようなものは、ある程度あるでしょうが、あんまりそこを面白おかしくスポットライトを当てるのは、真面目で朴訥な聖職者の方々に失礼かなと思います。
また映画では、新教皇にある秘密を持った枢機卿が選ばれます。確かに新しく教皇になったら、改革してくれそうな予感を感じさせます。
しかし。ん~どうなんでしょうか。
その秘密を明かして堂々と選挙で選ばれたら良かったと思いますが、秘密のままで選ばれ・受託してしまいます。
本人としては何も悪いことではなく、やましい所は無い、ということなのでしょうが、周りの人はそれを知っていたなら選ばなかったでしょう。
新しい事を始めるとか、改革するというのはとても大事な事ですが、そう言う時こそ関わる人達のコンセンサスを得る事が重要になるのです。
もしかしたら、20から50年後あるいはもっと先に、秘密にしなくても問題にならない時が来るかもしれませんが、今回選ばれたあの時は秘密を明らかにして、それでも良いですか?と聞くべきであったろうと思う。
それならダメです。と、いう事であれば、それこそ秘密は秘密にしておいて、教皇の側近になって働いてもらう、と言うことでも十分力と存在意義を発揮できることでしょう。どうしても教皇でなければ改革出来ない訳では無いでしょう。
最後に枢機卿長が、礼拝堂で亀に遭遇します。亀は恐らく男性の隠喩なのでしょうが、亀をそっと池に戻します。
歴史と伝統は、破壊しなければ改革できないかもしれません。しかし、簡単・安易に破壊してはいけない物もあるのです。一旦破壊したら簡単に元には戻せず、多くの場合二度と元には戻りません。
遅遅として進まないように見える改革も、性急過ぎては事を仕損じるのではないでしょうか。
亀は優雅に池を泳ぐでしょう。それが吉と出るか凶と出るか、それはこれからの歴史が証明する事になるのでは無いでしょうか。
映画ではなく現実世界のコンクラーベは、つつがなくしっかりとした地に足の着いた結果になる事を願って止みません。
Thank's, all Cast and Staff ! :‑D
眠てえ作品でした
宗教に興味がなくても、ミステリー映画として楽しめる
フランシス教皇の死去に伴うコンクラーベが迫っていることも影響しているのか口コミか、田舎のシネコンでも上映が始まったので観てきました。連休中ということもあるでしょうが、お客さんもまあまあ多かったですね。
100人以上の年寄りの男性が集まって(女性は蚊帳の外!)、密室で3分の2以上の得票者が集まるまで日を改めて選挙を続けるという、画面から加齢臭が漂ってきそうな感じなのですが、票を集める駆け引きや陰謀がうごめき、宗教に興味がなくてもミステリー作品として楽しめます。
前評判が非常によいので、期待しすぎる悪い癖が出たので、思ったほどではなかったので、採点は厳しめです。
レイフ・ファインズも歳を取ったなぁと思ってみていましたが、今調べたら62歳だったので、老けメイクだったのかな…
眠みに負けました
ああ…なるほどそうきたか!
最後にどんでん返しがあるとの情報を持っての鑑賞。
おお!そうきましたか。
今の時代らしいね。
皇帝選挙は、ホント権力欲のためのいろいろ、ドロドロ
だけど、そこは想定の範囲。
途中、ちょっと眠気も💦
だけど賞を取るに相応しい作品ですね。
まさにタイムリー
2025年5月7日からコンクラーベが始まるらしいことで、そんなタイミングで鑑賞できてよかったです。
正直知らないことばかりで、他の方が言う、次々に色んな事が起る極上のミステリーって感じはしませんでした。作品の素晴らしさは理解できるものの、私自身の無知さからか何が起こっても「そういうものなんだ、、」と受け入れてしまい、あまりミステリーを見ているようには感じませんでした。
オチもカトリック教界隈ではとんでもない事なのかもしれませんが、「なるほど、そうなのか、、」と思って見てしまいました。よかっただけに、演出もそういうことならもう少し上手い見せ方もあったんじゃ?と思ってしまいました。
しかし、バチカンの歴史に裏打ちされた厳かな雰囲気や、衣装、なによりレイフ・ファインズの演技は素晴らしくオスカーでもよかったと思いました。(シャラメもよかったですけど。)
聖教者も人の子ということか。
法王が亡くなって、次の法王を決めるため、世界各国から、枢機卿が集まってくる。この人々の世界観から圧倒される。前の法王の周りでお世話をしていた人たちでは制御できないドロドロした人間ドラマがはじまる。映像は赤を中心に描かれてとても静謐なかんじがする。老年の野心が渦巻く。コンクラーベの下調べをきっちりしたのだろう。ドキュメンタリーを見ているよう。少し、HPを見て前知識があった方が言いかも。人の本質を見せてくれる作品だ。あなたは法王になれないなんて言われたら本気で泣くよね。しかも、すれすれ落選。タイミングが悪い。人間関係が複雑すぎて一回では完全に理解できない。足の引っ張りあいは分かるが誰の視点で物語が進んでいるかが分かりにくい。テロのシーンが圧巻。何が起こったのと思った。枢機卿誰もが、実力者という設定だとおもわれるのでリアルな投票風景はおもしろかった。もう一度見たい。
ラストが素晴らしい!
老いらくの息遣いが最後までこだまする。
理想的な人物選びではなく陰謀劇
冒頭は、登場人物の整理がつかず、やや混乱します。事前確認した方がいいかもしれません。
大筋は新教皇を誰にするか?となっています。有力候補が次々と失脚されます。
新教皇にふさわしい理想的な人物選びという展開となります。そしてベニデス枢機卿が選ばれます。しかし彼にも問題がありました。
主人公であるコンクラーベの首席、ローレンス枢機卿の苦悩と葛藤という展開です。
しかし、そうではなく、前教皇の陰謀ではないかとも思えます。
次期教皇に推したいベニテス枢機卿をギリギリのタイミングで会議に参加させます。
その後有力候補の、アデイエミ枢機卿トランブレ枢機卿は次々失脚の証拠を白日にさらします。
この計画を実行するために自分に忠実なローレンス枢機卿を首席枢機卿として、ある意味道化役を演じさせる。
「8手先を読む」前教皇の手の内ですべてが進んでしまったと思えます。
ラストはバットエンドです。新教皇の「ある秘密」をローレンスが一生秘密にしたままであることもありますが、カトリック教会はあらゆる人種、国家、大陸をまたいだ大きな組織であるからこそ、選挙自体の公正性に疑いがあってはならない。しかしこの陰謀が暗躍するのであればこの後、カトリック教会は分裂するんじゃなかろうか。タイムリーにもコンクラーベが始まろうとしているこのタイミングで鑑賞したことは意味深いです。
ネタバレされずに観れて幸いだった。素晴らしい作品。
ずっと観たかった本作、公開劇場拡大につき近くの映画館で上映してくれることになり、その初日に鑑賞。
言葉の一語一句聞き逃したくはなかったんだけど、いかせん自分の記憶能力で書き起こすことはかないませんが、素晴らしい作品でした。台詞を書いてしまうとネタバレになってしまうので、そこは割愛します。私はカトリック系の高校に3年間通っていたので、シスターたちにはより思い入れがあります。また最初の食堂でのシーンで彼が現れたときとその彼による食事の祈りの言葉にこそ今回の教皇選挙が象徴されているようで印象に残りました。
確信と疑念、信用と虚偽。枢機卿という立場でさえ人の業というのか、私利私欲で動いてしまう。冒頭から最後まで終始息づかいを感じるのは、どんな崇高な役職だとしても一人の人間なんだという証に見えました。まさに心理戦の醍醐味。ネタバレされずに観れたのが幸いしました。
事前知識なしで評判だけで観に行ったので、登場人物の名前と顔を一致するのに少し時間がかかりましたが、選挙のたびに名前が連呼されるため覚えることができました。なんといってもストーリーが良い、これぞ私が観たかった映画です。観に行けて良かった。吹き替え版もぜひ製作上映してほしいです。
「この中で罪のない者だけが石を投げよ」
「………えっ?100人も信者の中の信者である枢機卿が集まって1人も資格あるやついないのぉ?」
てキリストも驚いとるよ。
私も驚いとる。
信仰心と無縁の一般人からしたら、聖人が聖比べ(※誤字ではない)して一番選ぶだけやろ、聖人同士なんだからさぞほのぼのしとるんやろなあ、というイメージだったのによお。
枢機卿って、100人以上もいるのに女性1人もいないんだ…ふーん…厨房とか掃除の下働きに男性いないんだ…へえ…まあでもそこが主題じゃないだろうし気にしても仕方ないか…
と思ってたら最後の最後で性別の話が急に勢いよくゴリゴリに全面に出てきてビックリしたわ。
そこ違和感持つように作ってらしたの?
すごくてよ。
いや無駄のない硬派で先が見えない作品でした。
ノンフィクションと言われても納得してしまう訴求力がありましたが、ちょうど(?)ついこの間現実の教皇が亡くなられて、彼の質素ぶりが話題になっていたところ、フィクションなんだね…!やはり聖人なのだ…!と安心しております。
まさかベッドの隙間に不正行為を隠していたりはしまい。
………よね?
全845件中、261~280件目を表示