「面白い!」教皇選挙 Raspberryさんの映画レビュー(感想・評価)
面白い!
つねに8手先まで読むと言われた前教皇。彼が撒いた種によって物語が次々と展開していく〝推理サスペンス〟として観ていたが…。
終盤、ローレンスが自分の法王名をヨセフに決めていたことですべての合点がいった。
洗礼者ヨハネは、イエスが尊敬する先駆者であり、イエスに洗礼を授けイエスが神の愛する子であることを証明した人物。
前教皇=神、ローレンス=ヨハネ、ベニテス=イエスの構図がピタリとハマる。
イエスの働きの出発点を作った重要な役割を担ったヨセフのように、ローレンスはベニテスを新法王に任命する。ベニテスこそ、新しい価値観を体現する奇跡の赤子だったのだから。
アメリカのMAGAとリベラルの対立をわかりやすく表現しつつ、二項対立こそ戦争だと訴える。前教皇が大切にしていた亀(新たな価値観)を泉に解放し、3人の乙女が扉を開き歩き出す姿に、作り手の真っ直ぐな希望を見た。
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