「ミステリの中に潜むメタファー。ぜひ公式の用語解説も。」教皇選挙 sasaさんの映画レビュー(感想・評価)
ミステリの中に潜むメタファー。ぜひ公式の用語解説も。
不気味に鳴る弦楽器の音が印象的な本作。
ミステリとして楽しめるだけでなく、多くのメタファーが潜んでいて、鑑賞後に「あれはこういう意味だろうか」と思考を巡らせたり、公式の用語解説を読んで「そういうことだったのか」と驚いたりと、じっくりと楽しめる作品だった。鑑賞後はぜひ公式HPに掲載されている用語解説(ネタバレあり版)を読んでみてください。
また、シーンの一つ一つの映像としてとても美しかった。特に後半の光の使い方が好きだ。冒頭に映されたタバコの吸殻も、教会の腐敗を示すようで印象的だった。(まったく別の意図のメタファーかもしれないが)
あれこれと考えながら鑑賞できる作品だったので、2時間ほぼ薄暗い室内シーンだったが飽きずに鑑賞できた。
激しく二転三転するようなストーリーではないが、じっくりと考えを巡らせながら観たい人には楽しい映画ではないだろうか。
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