アプレンティス ドナルド・トランプの創り方のレビュー・感想・評価
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ウインターソルジャーがトランプ、、!!
いやー似てる、実に似てる。
大変タイムリーな映画だし、このアリアッバシ監督の作品はディテールきちんとしてるから信用している。ボーダー、聖地には蜘蛛が、、、、にしても守備範囲広い監督だなぁ、イラン系デンマーク人、、凄いよ。
内容はトランプの修行時代と先生の話、そして終焉と怪物の誕生。この映画みたあと毎日のトランプの発言が全て膝ポンで理解できて気持ち良くニュースが見れます。
妖怪から怪物への伝承
現実世界でのトランプ大統領再任と映画公開が同時と言うすごいタイミングだけど、時節ネタだけではない非常に見応えのある作品で、2時間があっという間でした。不動産会社を経営するアクの強い父親とパイロットで颯爽とした兄に挟まれ、自信のなさそうな御曹司のトランプ青年が、辣腕弁護士ロイ・コーンの指南のもと成功していくのが前半のストーリーです。このロイ・コーンと言う男のキャラが強烈で、アグレッシブで冷酷な性格は上流社会の伏魔殿に巣食う妖怪のようです。ところが、中盤からトランプが自信と欲望を肥大化させ、身振り手振り、口調や目つき、体型まで変化していくにつれ、ダークサイドの師弟関係が逆転してくるのでさらに面白くなってきます。妖怪のような風貌のロイ・コーンがどんどん萎びていくのに、その妖気を吸収したトランプ青年が、師匠や親兄弟、家族まで貪欲に呑み込んでいく異形の怪物へと変貌していくのは圧巻です。監督のアリ・アッバシはイラン出身だけに、外国人の視点で冷徹に70年代から80年代の時代の熱気の中でのトランプ像を描く腕前は秀逸です。役者では、モノマネではなくトランプと一体化したかのようなセバスチャン・スタンの熱演が素晴らしかったです。マーベルに出ていた時,こんなにうまかったっけ?また、ロイ・コーン役のジェレミー・ストロングも、まさに妖気漂う怪演だけど、しっかりと主役を盛り立てる見事なバイプレイヤー振りでした。
「ドナルド・トランプの創り方」
...という副題にあたるものは実際のところ、この映画には描かれていません。
映画が描いている物語は、初めから巨大な野心だけは持っているが、他には何も持たない若いロクデナシ(Bastard)が、悪名高い悪徳弁護士をロールモデルと仰ぎ不動産業界のビジネスマンとしてのし上がっていくストーリーです。
明らかな児童虐待や洗脳的環境の生い立ち、もしくは著しい貧困下でもない限り、いわゆる民主主義国家において、人は(それが無意識か、意識的選択かの違いはあるにせよ)自らロールモデルを選び、自分の人生を形成していくものです。勿論、その過程や環境が恵まれたものかどうかについては考え方次第で、個人差も大きいですが。人格形成や人生の出来事、結果の全てを第三者の影響によると見なすのは、無責任かつ短絡的すぎる捉え方だと思います。
一部の解説記事などでは、この映画について、善良な若者が怪物に作り変えられていく過程を...といった論調で語られている印象ですが、実際主人公が善良であるところは最初から最後まで一つも描かれてはいません。基本的にこの映画には、徹頭徹尾ロクデナシしか登場せず、少なくとも日本の一般市民が共感できるところが一つもない、というのが妥当な印象かと思われます。
"勝ち・負け"や"損・得"が基本的な価値基準であるアメリカ合衆国においては、世の中の"ある部分"をフラットに、リアルに描いた秀作、ということになるかもしれませんが。それでも、この映画を見て清々しいとか、勇気をもらった、とかポジティブな感想を持つ人はいないでしょうね。なぜなら主人公が、とにかく一般的に云われる道徳とか倫理観を微塵も持ち合わせていないロクデナシ(Bastard)として描かれているから。同時に、(その人物、人生自体を肯定するかどうかは別として)絶対に諦めないしぶとさ、執念深さを終始一貫示していることに理解を示すアメリカ人は一定数いるかも知れませんね。
シーンの多くは主人公のプライベートな場面(師と仰いだ悪徳弁護士や夫人、親兄弟との密室)での会話ややり取りから構成されており、多くは憶測や脚色の域を出ないものだと思われます。(インタビューや自叙伝などで本人達に語られた事柄が根拠であれば別ですが、そこは未確認。これまた筆者の"憶測"に過ぎませんが。)
いずれにせよ(製作者の意図がどこにあったかとは無関係に)、"結果的"に、これは彼の半生を描いた伝記映画というよりは、明らかに反トランプ氏プロパガンダ映画として出来上がった印象です。
では、そのプロパガンダは成功しているかというと、恐らくそうではありません。なぜなら、親トランプ派は「こんなのはデタラメだらけのフェイク映画だ」と言うでしょうし、反トランプ派は「やっぱり思った通りのロクデナシ野郎じゃないか」と言うでしょうし、どちらでもない人にとっては「胸くその悪いつまらないモノを見せられた」となるからです。結果、少なくとも反トランプ氏プロパガンダとしては機能せず、この映画がもたらすものは、単に「分断の助長」でしかない、ということになります。
ちなみに、映画の良し悪し、好き嫌いとは無関係に、この作品は、描かれた当時のアメリカ合衆国や主人公を取り巻く世界を、見事に再現しているように見えます。撮影が、セットや衣装や小道具など、ディテールに拘って手間とお金をかけて非常に丁寧に行なわれたことに疑いの余地はありません。また、主演のセバスチャン・スタンさんをはじめ、出演者の演技はどれも見事な出来映えです。あの"ウインター・ソルジャー"が徐々に(我々の知っている)トランプ氏に近づいていく様子が見事に演じられていました。その点では、最初から最後まで見る者を引きつける完成度の高い映画であるといえます。
トランプの「成長」をメンターたる弁護士ロイ・コーンとの関係を軸に描く。
映画は主人公の「成長」を描くものだ。弱いヤツから強いヤツへ、嫌なヤツから良いヤツへ、その「過程」が共感、感情移入できる作品が「良い映画」と呼ばれる。
本作もトランプの「成長」を描く。
時間軸としては15〜20年ぐらいなのかな。
野心あふれる若者が、その野心、自尊心、エゴ、ワガママを巨大化させていく姿を描く。
トランプの姪(精神科医)の著書ではあの性格は、独裁者気質の父親の影響で形成された旨の分析だったが、本作でその父親の存在感は希薄で「目の上のたんこぶ」程度の扱い。
それより弁護士ロイ・コーンに焦点を当てている。
今後、「トランプ作品」は数多く作られるだろうが、その時はまた別の視点になるだろうが、本作が「ベンチマーク」になるのは確実。トランプ役のセバスチャン・スタンも同様。
トランプは市民からどう思われていたのだろう?公聴会のヤジやインタビューアーの態度(チヤホヤする)がイコール「市民目線」となるだろうが、大統領選立候補以降の「熱狂的な人気」の片鱗も見えない。これは今後の作品に期待しよう。
願わくば、
アダム・マッケイ監督版とか、
サシャ・バロン・コーエン脚本&主演版とか見てみたい。
彼らがトランプをどう「料理」するか。
資本主義が生んだ虚像
アプレンティス
自分の想像よりも、思いのほか早い段階でトランプの人生の表舞台から消えるロイ・コーン。
トランプが彼の傀儡のような存在になり下がるのかと思いきや、そうではなく、飼い犬に手を噛まれた形となった。
イラン人アリ・アッバシの視線はあくまで客観的。
随所に「トランプらしい」描写があり、うまい。
口説き途中で氷に滑って転んだり、ださい髪型を必死に直す姿など、かっこつけたいのにどこかかっこ悪くて、小物感が漂う。キッシンジャーなど政界のフィクサーのような凄みも感じず、大言壮語で金にものをいわす。要するに世間知らずの根っからのボンボンなんだな、と。
ロイ・コーンはなぜ彼に目をかけたのか。たまたまルックスがタイプだったのか、道化にするなら面白い素材だと思ったのか。
他人の言葉やアイデアや、価値観を自分に取り込み、自分の考えのように語るトランプ。
そんな彼が抜きんでた存在になれた理由は、結局のところ、これだという決定打はない。
若さと傲慢さと思い上がりに、親からの金と運…。そしてアメリカの資本主義というシステム。
シンプルな理想を語るがゆえに、そこが魅力ととらえる人もいるのかもしれない。
キャッチコピーの化け物という形容は仰々しくてあまり相応しくない。
高圧的な父親の教えを受け継ぎ、克己心はなく理念も信念もなく、虚像に虚飾を重ねて肥大化した人物。
ロイ・コーンの涙は、こんな薄っぺらな人間に目をかけた自分への哀れみ、自責の念からだろう。
ただ、本当にそれだけなのだろうか。本当のところ、彼のポピュリストでスマートでチャーミングな側面が、大統領に押し上げたのではないだろうか?という疑問が首をもたげる。
つかみかけたところで霧散するトランプ像。
結局、目を離せない存在なのは確かだ。
経済的に豊かになることは重要だBecoming Economically Prosperous is Important
原題は「The Apprentice」で見習いと言う意味。
世間を渡る術を知らなかった
若きトランプが、いかにして、
生き馬の目を抜く世間と渡り合っていくのか
を描いている。
反トランプの人からすれば、
【ほら見たことか、やっぱり酷い奴だ!】
になるんだろうな。
今のコンプライアンスからすれば、
出てくる有力者の数々は
とんでもないし、
あり得ない、だろう。
個人的な体験からすると、
1980年代から今世紀に至るまで、
SNSが発達するまでは、
世間はあんな感じだった。
今でもある意味変わっていないかもしれない。
(それは駆逐されつつあるが)
今から30年くらい前は、
大人たちはあれくらい荒々しかったし
ガチンコな感じだった。
その観点からこの映画を観た
と思ってくれれば幸いです。
若きトランプは、
野心家で、自分考えたアイデアで
生まれ育ったニューヨークを良くしよう!
良くしたい!と思っていた、と。
ただそのアイディアは、父親を始めとする
上の世代から、相手にもされていなかった。
そんな時、悪名高き弁護士ロイ・コーンと出会うのだ。
彼から学んだ世渡り術を
【真摯に学び?】、
夢を実現させて行く。
実際、彼のやったことで、
放置されていたマンハッタンに
投資を呼び込んだのは事実なのだ。
個人的にはこの映画を観て、
トランプさんは、
若い頃から一貫して変わっていないのかも
と思った。
自分のやれること、
その及ぶ範囲、
応援してくれる人を
経済回してみんなで豊かになろう
って言ってるだけな気がするのだ。
それらを実現するためなら、
交渉を厭わない。
つい先日、世界を驚かせ
物議を醸したアイディアも
そこに住む人たちを豊かにして
持続的に食べていけるように、
2度と争いの起こらない地にするために
本気で言っている気がしてならないのだ。
今の僕には彼を非難する人々の言動は
問題を解決に向けて1ミクロンも前進させない
【きれいごと】にしか聞こえない。
The original title is The Apprentice, meaning “trainee” or “learner.”
This film depicts how a young Trump, who was unfamiliar with the ways of the world, learned to navigate the ruthless and competitive society.
For those who are anti-Trump, this will likely be a confirmation of their views:
“See? I told you he was a terrible person!”
From today’s perspective on compliance, many of the powerful figures that appear in this story would be seen as outrageous and unacceptable.
Based on my personal experiences, I can say that from the 1980s to the early 2000s—before social media took off—the world operated in a similar way. In some ways, it may not have changed much even now, though such an approach is being gradually phased out.
About 30 years ago, adults were rougher, more direct, and engaged in serious, no-holds-barred interactions.
I hope you can watch this film from that perspective.
Young Trump was ambitious. He wanted to improve the New York he was born and raised in—he genuinely wanted to make it better.
However, his ideas were dismissed by the older generation, including his own father.
Then, he encountered the infamous lawyer Roy Cohn.
From Cohn, Trump learned the art of survival—earnestly?—and used those skills to turn his dreams into reality.
The fact remains that he succeeded in attracting investment to a neglected Manhattan.
Personally, after watching this film, I feel that Trump has remained consistent throughout his life.
He simply focuses on what he can do, the scope of his influence, and those who support him—trying to generate economic prosperity for everyone.
To achieve that, he is never afraid to negotiate.
Even the recent, controversial idea that shocked the world—I can’t help but feel that he is genuinely proposing it to ensure the prosperity and sustainability of the people living there, turning the area into a place where conflict will never arise again.
At this point, the criticisms against him sound like nothing more than hollow idealism—offering not even a micrometer of progress toward solving real problems.
見習いトランプの成長物語
映画の原題『THE APPRENTICE』は見習い、初心者という意味で、映画は若き日のドナルド・トランプがロイ・コーンの指導を仰ぎ、その哲学を学びながら大富豪にのし上がっていく軌跡を描いています。
脚本は元雑誌記者で過去にトランプへの取材経験もあるジャーナリストのガブリエル・シャーマン。彼は『ほとんどが事実に基づいて描いたものであり、なぜトランプがあのような人物になったのかを描きたかった』と語っています。
一方、トランプはSNSでこの映画について『嘘っぱちで品のない映画。安っぽくて攻撃的で反吐が出るほど悪意ある中傷だ。おそらく失敗するだろう』と批判しています。
どちらの主張が正しく、どこまでが事実で、どこまでが脚色なのかは分かりません。ですので、この映画はあくまで現実のトランプとは切り離して見るのがいいのかなと思います。
若き日のトランプは常識も恥じらいもあり、どこか頼りなげで繊細な一面もあり、厳しすぎる父親に遠慮しつつも、手柄を立て認められたいと願う純朴な青年として描かれています。一方で、この世界には勝者と敗者しかおらず、自分は絶対に成功して勝者になるのだ、という強い野心も抱いています。
しかし、成功を望むにも、父の経営する不動産業は経営難で財政は火の車。さらに多くの訴訟も抱えるなど課題が山積していました。
そこでトランプが頼ったのがロイ・コーンで、政財界の実力者が集まる高級クラブでコーンと出会ったトランプは、トイレまで付きまとうなどして執拗に自身の顧問弁護士となるよう懇願します。その情熱を見込んだのか、はたまたタイプだったのか、コーンは顧問弁護士を引き受けます。
コーンは大統領の非公式顧問を務めたり、世界に名だたる大富豪を顧客に持つなど、確かな手腕の持ち主ではあるのですが、一方で多くの顧客や企業から偽証や証人脅迫、証人買収、横領などで訴えられており、勝つためなら非合法含めどんな汚い手段も厭わない悪徳弁護士でもありました。
コーンはまずトランプに3つのルールを授けます。それは『攻撃、攻撃、攻撃』『絶対に非を認めるな。全否定しろ』『どれだけ劣勢でも勝利を主張し続けろ』という非常にシンプルなものです。さらに偽証や証人脅迫、証人買収といった非合法な手法についても、現場にトランプを引き連れ、目の前で手本を見せながら惜しみなく伝授していきます。
良くも悪くも素直なトランプは忠実にこれを実行し、ノウハウを自分のなかに取り込んでいきます。コーンとの出会いを通じ、トランプはまさに我々がいま見ている怪物へと変貌していくわけですが、とはいえ、真っ当な人間ならば、教えられたところでその手法を取り入れようとは思いませんし、その意味でトランプは元々こういう種類の人間だったのかもしれません。
コーンの教えを受けたトランプは一切の非を認めず、どんな不利な裁判もひっくり返し、自分の思い描いたゴールに向かい、力業で強引に事業を推し進めていくようになります。
たとえばニューヨークのビル建設に際しては、債権者への返済を拒んで借金を踏み倒し、労働者への報酬未払いも常態化し、さらには議員を脅迫して税金免除を勝ち取るなど、もはややりたい放題。コンプラ的には真っ黒なわけです。
一方でトランプは犯罪が横行する荒廃したニューヨークを活気ある街へと蘇らせると豪語し、ホテルの買収や改築など大事業を次々に成功させニューヨークを蘇らせることに成功します。そして、人々はそんなトランプを熱狂的に支持する。
過程に問題があろうが、中身が真っ黒だろうが、体裁さえ整えれば誰もその中身など気にしせず、人々は成功者として崇め称えてくれる。このスキームを確立したトランプは勢いに乗り、次々と事業を拡大していきます。
こうしてかつて見習いだった男は、金や名声と引き換えに一切の羞恥心や道徳心を失い、不動産王の地位を確立すると、師であるコーンとも決別して我が道を行く怪物へと変貌します。
日本のような漂白社会では真っ先に消されるでしょうが、80年代の米国は良くも悪くも(倫理的に問題があろうが)成功者にはルーズなので、トランプのやり方が問題視されることもなかったのでしょう。
それにしてもやり方はどうであれ、これだけの財を築き、大統領にまで昇り詰めたのですから、世の中なにが正解か分からないものです。
一度決めたゴールに対する異常な執着心、なにがあっても一切ブレない信念、並外れた行動力。目指す方向が正しければ、その過程がどれだけ真っ黒でも、問題山積でも、批判されてもまるで気にしない。こんな常人離れした割り切りと振り切った性格こそがトランプの強みなのだろうなと映画を見て感じました。
個人的に、ほら吹きで単細胞のトランプがなぜ大統領にまでなれたのか、なぜあのような怪物に仕上がったのか、興味があって映画を見ていたのですが、事実かどうかは別としてなんだかいろいろ腑に落ちることも多くて楽しめました。
また、トランプは性的多様性を認めない立場ですが、それはコーンが同性愛者でエイズで亡くなったこととも関係があるのかなと思ったり、映画はそんな彼の政策に繋がるような逸話がいくつも出てきて興味深かったです。
トランプ氏のバックグラウンド拝見。
ドナルド・トランプ氏とロイ・コーン氏との出会いが
あって今の大統領トランプ氏へ多大なる影響を与えたのだなと
理解できた。彼の人間性、そして彼のスピーチ…
多様性を批判する政治的コメントもあるが、その奥底には
ロイ・コーンの死も無関係ではないのだろうと推察する。
現在進行形の大統領をモチーフに映画を製作するのは
とても大変で勇気のある試みだったと思うし政治的に
どこまで踏み込んで締めくくるのか興味深かったが
エンタメ作品として充分に楽しめた。
ドナルドトランプ役のセバスチャン・スタン氏
は背格好から歩き方まで完璧なほど特徴を捉えていたし
ロイ・コーン役のジェレミー・ストロング氏の演技力は圧巻であった
事も付け加えておきたい。
卑劣な手で成功を掴むことは珍しい話ではない
ロイ・コーンと出会う前のトランプ氏が、どんな人生だったのかは、ほぼ描写されてないので、気になりました。検索してみたら、姪っ子さん(兄の娘)が暴露本を出版していて、父親の教育方針が相当トランプ氏の人格に影響していることなど書いてあるらしいです。お兄さんは、普通の人だったんだろうな。
誰も幸せじゃないのに進み続ける未来
アプレンティスとは、弟子とか師弟とか見習いとかって意味らしい。
若いドナルド・トランプは成功を夢見つつ、良心があって受身な青年として描かれていた。
そんなドナルド・トランプを、ロイ・コーンが育てるが、やがてドナルドはロイが予想もしなかった怪物になるという話。
ドナルド・トランプとは、アメリカの超富裕層の傀儡であるって描き方なのかなーって思ってたけど、そうではなかった。そういう面もあるだろうけど、そこが主ではなく読めた。
ロイの勝利の三原則?(攻撃攻撃攻撃・非は認めない・勝利を主張し続ける)を実践し続けることによって、その成功体験から降りられなくなった。
でも悲しみも喜びもあまり感じていない様子で、ドナルドは全然幸せそうじゃない。
だけどそれを辞めない。
何とかの一つ覚え的に、自らハマった地獄の沼の中で、溺れていることに必死で気付かないふりをして、未来に進む。その未来が全然キラキラしてないのに。
ラスト付近で、ドナルドの自伝を書くために雇われたライターが、めちゃくちゃあきれてた感じのシーンがすごく面白く、恐ろしかった。
コーンは自分が作り出した怪物に、冷たく袖にされて世を去る。
彼も、同性愛者でありながら、ホモフォビアを隠さず「アメリカの男」という虚構を演じて、犯罪も犯しながら弁護士をやってきたけど、あのおとなしい青年がよもやここまで化けるとは思ってなかったのだろう。
最初っから、コーンが標榜する世界は民主主義ではないと思うけど、あれを民主主義と本気で思ってたのかなって思う。
ドナルド・トランプ役の人、後年になればなるほどすっごく似ててよかった。
2025年2月。ドナルド・トランプが2期目のアメリカ大統領に就任して十日余り経過した。
彼は正気を疑うような大統領令を出しまくってて、流れてくるニュースに気が滅入る。
情報が溢れすぎている時代、日々に生活に追われていたら、表面的で簡潔なメッセージしか頭が受け付けなくて、ドナルド・トランプの言うようなことがインプットされちゃうのもわからなくはない。敵を仕立てて、やり玉に挙げ攻撃することで、晴れる気分があるのもわかる。
程度に差はあれ、日本でも同じようなことが起きているから。
そこに良心の付け入る隙なんてあるんかい?もうやる気が起きねーよと、厭世的になっちゃうのが、相手の思うつぼなんだろうけど、やる気が起きねーよ。
なんなんこの世界、どこへ向かうんだろかね。
まず創作作品として見るべき(事実も含むだろうぐらいに)後半ネタバレ
今作は史実に基づいた伝記ドラマではない。 勿論、ある程度は事実を参考にはしているだろうが、特に後半は脚色・創作がかなり含まれていると感じる。
レビュー前に、これを読んで頂いた方に提案♪
政治に関する全て(書物・映画・ニュース・SNS・情報・コメント等)に触れる時は、その発信者が左派・右派にどちらに属しているかをチェックすべし♪ なにかを批判・逆に賞賛している場合は特に。 (もちろん中道的でどちらにも属さない場合も多々ある)
予告でトランプさんを「怪物」と呼んでいる事から、どうせ左派(反トランプ)のプロパガンダ作品だろうと、視聴前に監督をチェックした。
が、アッバシ監督は自身で映画コムに語っている様に、特に政治的思考はないようだ・・。
が、脚本家をチェックすると・・やっぱりだった!
このガブリエル・シャーマンという脚本家は、、NBCニュース(左派メディア)の寄稿者で、彼の奥さんはもっと左のニューヨーカー誌のファクトチェッカーをしていたらしい。
そんな左寄り作家がトランプさん(保守・右派)を賞賛する様な作品を書く訳がない・・。
欧米メディアが左派・右派どちらに属するかは、メディア・バイアス・チャートを見れば分かる♪(media-bias-chart で検索すると出ます)
(日本メディアは載ってないが、「産経新聞」以外は、TVも新聞もほとんど左)
トランプファンの私はどれどれ、どれ程トランプさんを批判した作品になっているか確かめてやろう・・的に鑑賞♪
ようやく作品内容^^;
えっ、意外と序盤から面白いじゃないか!
家賃を集金するシーンに、えっこんな下積みの様な事もしていたんだ♪
最年少で一流ラウンジクラブの会員になった時、古参メンバーに呼ばれ、おぼっちゃん扱いさる微笑ましいシーンに、笑いも出る.
その中心メンバーが、ロイ・コーンなる、辣腕弁護士だった。
その後、窮地に陥ったトランプが、そのクラブにいるコーンに助けも求めるのに、トイレまでくっついて行くシーンに感心した。
「本当にあなが必要なんです!」的に訴えるトランプは豪胆だが、実直で、その姿にマナーにうるさいコーンでさえ、耳を貸してしまう。
根回しする日本流ではなく、当たって砕けろのアメリカを感じた♪
そんな見入るシーも度々あり、特に負けそうになった裁判を一発でひっくり返す"裏技"をコーンから伝授されるシーンは、「ほ~~!」と声が出そうになったほど♪ まあこれがフィクションか事実かは判断出来ないが、脚本的には最高に巧い展開。
ビジネスに勝つ3箇条なども教わり、トランプはドンドン成長し、トランプタワーを無事完成させてからは、成功列伝となり、
前半1時間位は、没入出来て、あっとういう間♪
なんだ、良作じゃないか! その時点では★3.9~4.0でもいい位♪
自分の青い部分を描かれたから、トランプさんは上映を拒んだのか・・
ぐらいに甘い考えが浮かぶ・・
が、後半。 師であったコーンとは、対等以上の関係になり、徐々に態度も不遜に・・・
きたきた、やはりマイナスイメージの拡散が!
後半はまるでトランプさんが豹変したかのように、卑しい人物に描かれている。
そう、この作品は米では大事な大統領選の前に公開されている事にも、
その意味がある!
↓ ネタバレ
病いを押して僅かな事を頼みに来たコーンを、罵り、文字通り、恩を仇で返す。
落ちぶれた兄に僅かな金を与え、追い返す・・。
醜くなった容姿は金で補う・・。
親をも騙そうと・・
傲慢・厚顔・金欲・欺瞞・搾取 とあらゆる角度から、
トランプさんを悪しき者としての描写が続く。
この辺から、徐々にフィクションを感じて、当然見ていて面白くもない。
特にコーンへプレゼントしたダイヤに妻が、
「これは本物じゃないわ! ジルコニアよ」という台詞。
実は私は、宝石類も扱った事があり、ダイヤをぱっと見て、
本物か人工石か素人が判断出来ない事を知っている。
あのシーンは、すぐに創作だと認識し一気に冷めた・・。
(妻が嘘をついたのか、当初より知っていたのかは不明だが・)
と、まあ悪印象を引ききずってのエンディングは、
当然トランプさんにプラスにならない。
が、トランプさんは、ほぼ圧勝に近い形で勝利した。
敵の民主党が勝利した州は、投票に身分証を必要としない、
州のみだった。(これが意味するのは・・)
尚、この監督のインタビューで、「彼には数多くの重罪や不正行為、告発や問題がありました」と語っているが、この監督こそが、左派の脚本家らに、うまく言いくるめられてるのでは、と感じる・・。
youtube等で、良識ある日米の政治通の意見を知れば、皆、あの訴訟や裁判は、とにかくトランプさんを選挙戦に出させない為の、無理筋工作で、良識ある判事なら、却下して当然の事例ばかりだと・・・。
怪物の創り方
トランプが大統領に返り咲いた(恐ろしい)
このタイミングで観る意味。
とはいえ、ドナルド・トランプの物語と言うよりは
ロイ・コーンと言う怪物製造機についての
映画のように感じました。
ロイ役のジェレミー・ストロングの怪演は
見どころ満載じゃないでしょうか。
不気味でずる賢くて気味が悪い(褒めてます)
またそんな彼をまるで師と仰ぐ?若きドナルドが
徐々に師を越える化け物、怪物に変貌していく様を
見ていると吐き気がしそうなほど嫌いでした(笑)
これも作品としては褒めていますw
それにしても若かりし頃のドナルドさん
容姿をめちゃくちゃ気にしてたのね。
脂肪吸引も頭皮の手術も結果的には効果なかったねw
予告編で済んでね?
ニュースのみかたがわかる
英雄映画では無い
まんまだったのか…
第45、47代アメリカ合衆国大統領になったドナルド・トランプが、若き日に実業家として成り上がっていく様とそれを導いたキングメーカーのロイ・コーンを描いたドラマ。
まず印象的なのが、ロイ・コーン演じるジェレミー・ストロングの古代英雄譚にでも出てきそうな天才軍師っぷりだ。思想が強く勝利の為に如何なる心理戦も厭わぬ剛腕は見所だ。
ストーリは、気弱王子だったトランプ氏のサクセスストーリーを生々しく描いている。最初は構えて観ていたが、途中からこの映画はコメディとしてみれば、結構アリだというのが鑑賞後の印象。序盤のレストランで運命的に二人が出会うシーンなんて、BGMを変えると恋愛ドラマのワンシーンだ。
また各エピソードが関係者公認なら、「知られざるトランプ物語」ではなく、トランプ氏ってこんな感じの人なんだろうな、のイメージのまんまである。だが、遠くを見ている彼の瞳の中は、誰にも理解できない、させないのである。
80年代の雰囲気も相まり、稀代の怪物誕生とその人間関係を余すことなく描いたエンタメ作品として楽しめた。特にロイ・コーンから継承された勝利の法則は、人の強さと弱さを確り抑えていると思う。
今この時期にこの作品を鑑賞できる奇遇を噛みしめたい一作
現職の米国大統領であるドナルド・トランプを主人公に据えたというだけでも話題性が十分だけど、もし先の大統領選挙でトランプが当選しなかった場合、いったいどういう気持ちで本作を観ていたのか……、という想像を巡らせてしまうのは”いま現在”じゃないと味わえない感覚でしょう。
本作はセバスチャン・スタン演じる若き日のトランプと、彼の人生観に強い影響を与えた「師」である弁護士ロイ・コーン(ジェレミー・ストロング)との関係に焦点を絞っていて、その後破産を経て2度にわたって米国大統領となる経緯までは描いていません。あくまで「若き日のトランプ」を描いた物語であることは鑑賞前に知っておいたほうがいいかも。
トランプ陣営が本作の制作・公開に難色を示していたことから、彼に批判的な内容だと想像してしまうのですが、もちろん妻であるイヴァナ(マリア・バカローバ)に対する暴力を批判的に(そしてかなり間の抜けた調子で)描いてはいるものの、アリ・アッバシ監督の描写は意外なほど中立的、というか見方によっては悪魔的な魅力を持つロイ・コーンによって(とにかくあの三白眼が怖い)魂を汚されてしまう青年としてトランプを描いている、とも解釈できそう。あの父親とこの師匠じゃねえ……、とちょっとだけだけど彼に同情してしまいそうになりました。
今世界を動かしている人物がどのような人生哲学を持っているのか、その一端を知ることができるだけでも貴重な一作です。トランプを成功者とみなしてその人生訓を信奉したところでどういう先があるのか、本作のメッセージをよくよく噛みしめたいところ!
なるほど
先月就任したトランプ大統領の青年期からトランプタワーを建ててビジネスで成功を収めるまでの話。
尊大で自己中心的な言動が強いイメージだが、若い頃はそうでもなかったようだ。
ビジネス上の問題を解決するために、顧問として契約したある凄腕の弁護士に訴訟で勝つために必要な3つのルールを教わり、その教えに従って行動して自分の勝利の方程式として身につけたらしい。
トランプ大統領の選挙戦の戦い方を見ると、今もこの3つのルールが言動の根っこにあるように思え、「なるほど、こういう経験があったからか。」とこの人物への理解が深まった。"Make America Great Again"やジェンダーに関する考え方、政治上の取引なども、この映画にその思考の基が描かれている。
トランプ大統領という人に興味がある方は、今のこの時期に見ておく価値は十分にあると感じた。
にしても、今の夫人との関係や、身体の劣化を隠すための手術の話はかなりプライベートな内容だったけど出してOKなんだな。
酒やタバコをやらないというのは意外。
必見!!!!!
民主主義を破壊しそうな男、それが現在の米国大統領トランプ氏と、俺には見える。危険過ぎる。しかし、だからこそ、彼と彼を賞賛する人々を理解しなければ前には進めない。と考えているのでこの映画、絶対に観ない訳にはいかないのです。
観た直後の感想。俺にとっては、ホラー映画。それもかなり怖いホラー映画。
ロイ氏といいトランプ氏といい、「勝つことが正しく手段さえ問われない」と心の底から考え、というか信念として持ち、そのためにはルールすら無意味と考える人間が実在する、ということは俺にとってはホラー以上に怖い内容だった。
一方、映画としては、ちゃんと映画だと思う。すごい映画だと思う。ネガティブキャンペーンムービーには決してなっていないと、俺も思う。ただ、トランプ氏自身は、成功し取引に勝っている自分の姿を見たいだろうし見せたいだろうし、彼がどんなふうにいまの姿になっていったのかなどということは、ちっとも見せたくないと考えていることはよくわかる。トランプ氏は、「過去を語るなら俺の大胆な企画を語れ、俺を映すならニューヨーク市長にすら勝った俺のディールの強さを映せ」と言いたいだろう。俺は「でも、そんな映画じゃ、誰も観たくない」と言うだろうが、トランプファンは喜んで観るのだろう。観て「U.S.A.!」と連呼するのだろう。いやはや。
この映画を観てから、あらためてトランプ氏を見ると、その行動の原点というか原動力がよくわかる。ロイ氏の言葉では、
1. 攻撃、攻撃、攻撃
2. 非を認めず全否定しろ
3. どれだけ劣勢でも勝利を主張しろ
トランプ氏にとってはロイ氏に教えられた、ではなく自分が生まれた時から信念としている3つのルールという域まで達しているのだとわかる、終盤でトランプ氏がこの3つを語るシーンは俺の中では圧巻だった。
彼は、自分でこの道を選んだんだな。それは彼の自由だ。その彼を政治のリーダーとして選ぶ人が半分いることが、俺にとっては最も怖いことなのかも知れない。
「俺は天性の才能を信じている」本作の中でのトランプ氏のセリフだが、そう信じている彼の中では、世界は神である自分と同じ考えの者とそうでない者にニ別されており、後者は悪魔かもしくは限りなく愚か者なのだろう。信念で大成功した者は、信じるものは自分の信念で、それは絶対。したがって意見の異なる相手と話し合うことも相手を理解することも、彼にとっては露の先ほどの価値もないのだろう。意見の異なる相手をディールで叩きのめすことにこそ、価値があるのだから。
さらに、映画とは離れるが、言動が非常に似るイーロンマスク氏とトランプ氏。大成功する者に必要な強い意志と折れない心が、間違った方向に迸る(ほとばしる)二人。政治の世界でも、勝つためにだけを追求する二人。
今のこの状況を少しでも理解したかったら、必見の映画です! アリ・アッバシ監督、ありがとう! そしてロイ氏、トランプ氏を演じた二人、本当に見事でした。
あと配給したキノフィルムズも偉い! ありがとう!
映画に対して星4つ。トランプ氏に対しては個人的に星マイナス5つです。
おまけ1
とにかく目の前のひとつひとつを解決していった先に未来はある、ひとつひとつは折れなければ負けなければ必ず成功する、という生き方もいいと思うのですが、その人に政治を任せたいか、といったら俺は任せたくないかなあ。(その生き方だから、環境問題のように科学による未来シミュレーション的なことは性に合わないのかなあ、と腑に落ちたのはよかったけれど、それって結局は自分の経験の範囲の中でのみ暮らす、つまり "無知" のままで暮らし続けるリスクなんじゃないかなあ)
また、彼のいう「愛国」の中での "アメリカ" は、単に彼が生きてきた経験を愛しているだけなんだなあ、と思いました。いわゆる「昔はよかった」というヤツですね。この点も俺は、政治家には特にそう考えてほしくないなあと思っている点でした。
そんなわけで、なぜ俺はトランプ氏を嫌いなんだろうということを理解させてくれた映画でした。
全く共感出来ない人たちの話
1980年代、若き実業家ドナルド・トランプは政財界の実力者が集まる高級クラブで、弁護士のロイ・コーンと出会った。勝つためには手段を選ばない冷酷なコーンはトランプを気に入り、勝つための3つのルールを伝授した。コーンに指導されたトランプは多くの敵を作りながらも不動産事業を成功させた。そして、コーンの想像を超える怪物へと変貌していった。そんなトランプ大統領の若い時の話。
これをトランプ大統領が観たら怒るだろうな、という感想。
全く共感できないし、3つのルールが、攻めまくり、非を認めず、勝ったといい続ける、という、頭のおかしいルールのもとに行動してるからだと感じた。
弁護士のロイ・コーンがトランプを育てた、という事が知れたのは良かった。彼も相当なワルみたいだし、金の亡者みたいだった。
この作品を観て何を感じるかと言えば、不信感だけ。
むかつくような人たちばかり出てくる。共感できる人がいないし、内容はつまらない。
トランプの何が素晴らしいのか、さっぱりわからなかった。普通なら、主人公の素晴らしいところが1つや2つは有るものだが、そんなシーンは全くない。もしかしたら、彼には良いところは無いのかも知れないが。
でも、トランプ大統領の考え方を知るために、観る価値は有ると思った。
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