「何を食い何を話すかが人としての在り方を決める」動物界 ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)
何を食い何を話すかが人としての在り方を決める
動物化病ともいうべき感染症のアイデアがCOVID−19のみならず、人種差別や移民問題、障害差別などをも想起させる。主人公フランソワは口うるさく、フランス人らしく?反体制・反権力的なのだが、動物化して森に逃げた妻を一所懸命探したり、息子の変化に心を寄せたり、最初から最後までかなり家族思いの親父っぷりで泣けた。自分に足りないのはこういう熱い愛情なのだと反省した…(爆)。
エミール役のポール・キルシェは元々イヌっぽい顔貌なのでオオカミ化する役によく合っていたけど、家のイヌちゃんの演技がパルムドッグ級なので、人間の言葉がわからなくなっても先々、飼い犬と会話できるのではないかと思った。近ごろはクマが秋田で民家のコタツに入ったり、イノシシが横浜に出没したりで、別の意味で人間社会も動物界化が進んでいるように思う。
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