ブルーピリオドのレビュー・感想・評価
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好きな事に集中する素晴らしさ
目覚めた八虎くんの夢の入り口を掴むまでの苦悩と努力を描いた秀作。
この夏一番熱い作品に仕上がってました。何げに薬師丸先生もカギのひとつを持っていました。
渋谷の朝から始まった絵を描く喜びの先に待つものを見逃すな!
是非映画館で🎦
92
青春
夢を諦めたことがあるひとへ
夢を追いかけたことがあるひと、諦めたことがあるひとにとって、どうしようもなく突き刺さる映画だと思う。
私は夢をここまで突き詰めただろうか。それができなかったから、叶えられなかったのではないか、と自分に問うてしまう。でも、突き詰めても叶えられなかったひともいるというシビアな現実も描かれる。
その夢では食えないから、堅気でないから、諦めろ、やめろ、という大人も、みっともないという理由で言うひと(おそらく龍二の父親)もいる一方で、相手のことを思って言うひと(八虎の母親)もいる、ということは、大人になってしまうとわかる。本当に才能が、覚悟があるか、見極めるのは難しい。そして才能も覚悟もあっても幸せになれるかわからない茨の道だと分かっていても、背中を押せるだろうか、自分なら。
ぐるぐると頭の片隅で考えながら観たけれど、観終わって思うことは、夢を叶えるって本当にすごいことだ、ということ。努力と才能と、お金と、運と人の縁。いろんなものが噛み合ってやっと叶う、ことがある。そういう奇跡なのだと感じる。
夢を諦めたことがある自分にとっては、その奇跡は眩しくて、少し苦い。でもこの映画はさりげなく、追いかけたことは無駄ではない、とも伝えてくれる。
原作は読んでいないけれど、役者さんも皆素晴らしかったと思う。龍二の女装や振る舞いが、なんら違和感がなかったり。
原作も読もう、と思う、とても素敵な映画だった。
努力ができる天才
夢中になれるものがある人は幸せだ
なぜこんなに高評価?
原作ファンです。
日本映画で漫画の実写化なんてどうせろくなことにならんだろうな〜、と、葬式に行くくらいのつもりで行きましたが、その期待をさらに下回ってきました。
あんなにも優れた原作から、なぜこんな駄作が出来上がったのか真剣に考えるほど、どうしようもない作品でした。怒りが湧きました。
「芸の上澄みをすくったような絵だな」というセリフが原作、映画どちらにも登場しますが、まさしく「原作の上澄みをすくったような映画」と言えるでしょう。
演技は良いですが、脚本が大問題です。
原作に登場した人物の多くがこの映画にも登場しますが、そのほとんどは原作をなぞるためだけに存在している、ストーリー上何の価値もないモブです。ユカちゃんと森先輩くらいでしょうか、必要なのは。
ヨタスケくんに至っては、ただちょこちょこ出てきて嫌味を吐き続けるだけのキャラクターと化しています。
誰の何も掘り下げず、ただそこにいるだけ。
主人公であるはずの八虎すら、その内面はろくに掘り下げません。なんか言われてちょっと練習したらなんか上手くなっちゃった。このくらい。
ブルーピリオドの魅力は、キャラクターの魅力だと思いますので、これは実写化としては論外です。
2時間という枠の中で受験全てを書ききるのは無理があったのでしょう。それなら扱う範囲を狭めるか、登場キャラクターを絞るか、工夫の余地はあったはずなのに、原作をなぞることしか頭になかったのでしょうね。
石田ひかりと薬師丸ひろ子
原作ファン用のダイジェスト
天才と見分けがつかなくなるまでやればいい
主人公の高校生、矢口八虎は成績優秀だが、夜は渋谷で友人との付き合いで
朝まで遊び歩く二面性。しかし、日々の生活に物足りなさを感じていた。
ある日、学校の美術の授業で「私の好きな風景」という課題を出され、
最初は未提出も考えた末に、明け方の青い渋谷の風景を描く。
そこから、美術に興味を抱くようになり、あっという間にのめりこみ、
東京藝術大学への受験を決意する。
・・・といった展開。
原作を知らず、前知識もないままの鑑賞。
美術が苦手、目標もないまま、何気なく無難に過ごしていた高校生が
美術に目覚めてからの情熱を熱く描いていた。
専門学校?予備校?で天才と遭遇し、自分は天才じゃない、
やった分しかうまくならない、と自問自答。
東京藝術大学への受験も親に反対され、自信がないから押し通せない。
でも、好きなことをやってみたい、やり続けたい。
「天才と見分けがつかなくなるまでやればいい」
と、何枚も何枚もいろいろな絵を描き続け、上達していく。
周りを囲む、先生、先輩、友人、そして両親、いい人ばかり。
ホントに美術が好きな人なんだろうな、と思わせるセリフが多々あった。
主人公の矢口八虎を演じたのは眞栄田郷敦さん、きれいな目、顔、
そしてナイスボディ。内に秘められた情熱をキャンバスにぶつけていた。
友人のユカちゃんは高橋文哉さん、難しい役でしたね。まさに多様性。
天才高橋くん役は板垣李光人さん、ちょっと嫌な役でしたね。
学校の先生役は薬師丸ひろ子さん、専門学校?の先生は江口のり子さん、
どちらもいい先生だ。こんな先生に出会っていたら、美術に目覚めちゃうよな。
私自身も絵に興味を持ちながら、他の趣味のため優先度が下がり、
後回しにしていたが、再び絵を描きたいな、と思わせられる作品でした。
予備校の話だけでも良かった
生きる目的を見出だせなかった高校生が東京芸術大学を目指す胸熱な作品。 本年度ベスト!
予告編で眞栄田郷敦さんの熱い感じが良かったので鑑賞。
周りに流されて生きている大学受験を目の前にした高校生。
眞栄田郷敦さん演じる矢口の高校3年になってからの1年間を描いたストーリーって感じ。
出だしのスポーツバー。
自分が応援しているFC東京の試合が映されてテンション上がる!
もう作品に集中するしかない(笑)
裕福とは言えない家庭に育った矢口がある事を切っ掛けに芸大を受験する事を決意。
美術予備校に通いながら狭き門の芸大に合格する為に奮闘する感じ。
桜田ひよりサン目当てもあったけど登場するのは少なめで残念。
でも落ち着いた先輩の感じが今までに無いキャラクターで大人の女性を演じていた感じが良い!
周りを固めた女優陣も素晴らしい!
矢口の母役の石田ひかりサン。
息子の事を思う優しいお母さんって感じが良かった。
学校の美術の先生は薬師丸ひろ子さん。
余裕ある安定した演技で好印象。
江口のりこサンは美術予備校の講師役で登場。
生徒思いの優しい講師。学生時代、あんな先生に学びたかった(笑)
尺の都合なのか、矢口がいきなり絵画に目覚める感じは残念だったけど飽きることもない115分だった印象。
とにかく矢口が絵画に目覚めてからの行動が熱い!
キャンバスに描く時に火花が散るシーンが熱い!
「書いて、書いて、書きまくる」のセリフをエンドロールで実体験(笑)
作品で流れる音楽も本作にハマってた感じで良好。
自分が子供の頃、何故か油絵をしていたのが懐かしくなりました( ´∀`)
70%の感動
苦しそうながらも描き続ける八虎、試験で自分自身を見つめるシーン…
ぐっとくる所はあれど熱くなりきる前に次の展開へ進んで、どことなく消化不良でしたね〜
なにせ漫画を読んでいるので。
夢中で読みふけったし、しばらく熱い気持ちがくすぶったんです。芸大受験した人がリアルで苦しくなるから読めないって感想も目にした位です。でもこの映画は、普通に見れちゃうんじゃないかなぁ。
良かったのは八虎の感情が内にこもってます!って表情と、世田助君の八虎への嫌味な態度。そして大人組がキャラそのものだったことです。これには感動しました。
世田助君は解像度が高すぎて、わ〜リアルだと嫌な奴!ってほくそ笑みました。この役者さんすごい。
ユカちゃんは、話の流れ的におばあちゃんとの関係を実写でも見たかったですね。
この作品に対する期待が高かった人はきっと漫画を読み返したくなります。
良かった
恋愛なしの青春映画が好ましい
原作は好きで読んでいて、
特にこの映画になっているお受験パートが好きなのですが、
実写ってどうかなって思ってたけど、
大変よかったです。
青臭い青春のうにゃうにゃは、
おばさんにも素直に響きました。
何者でもなくて、何かになりたくて、
どこに向かえばいいのか分からなくて、
自分が息ができるところを見つけたような、
でも進むのが怖くて、怖くて。
こんな経験、私にもある。
私は諦めた側ですが。
というか、挫折した側かな。
そして、現在進行形。笑
芸術は、才能か、努力か、戦略か。
原作では、もう少し葛藤があったかなとも思うけど、
うまーくまとめてエンタメに仕上げてて、
私は好感持てました。
ピュアに心震えました。
細かいけど個人的に面白かったのは、
絵では食えないという問いに対して、原作では、
美術部顧問は、今は美大を出ると普通の大学より就職率はいいですという、功利的な答えを言うのですが
(実際のところは知りません)、
映画では、それでも絵を描くことには意味がある的な
ロマンティックな回答をしていましたね。
ま、その方が映画の盛り上がり的にはいいのかな。
自分を表現する大切さがわかる映画
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