劇場公開日 2024年8月9日

  • 予告編を見る

「渋谷が本当に青い」ブルーピリオド 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5渋谷が本当に青い

2024年8月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

渋谷の明け方が本当に青いのが良い。物語が始まるきっかけは、明け方渋谷の「青」なので、これを本物の渋谷で表現できるのは実写の特権だ。マンガやアニメでは絵で「再現」するしかないから、八虎がどんな「青」に感動したのかは想像することになるが、実写は本物の渋谷の明け方を映せる。実際、本当に青くて、これは何か特別な時間を過ごしているのかもしれない、と思わせるに充分は感動が映像に定着していた。
それなりにボリュームのある原作を一本の映画にまとめているので、削られたエピソードも当然多いが、吉田玲子の見事な脚本で削られた感じがあまりしない。八虎の物語として構成し直して群像劇的な要素を抑えて、一人の高校生が絵の魅力に目覚めてから成長していく姿を鮮やかに描き出している。眞栄田郷敦を主人公にキャストしたのは、最初はどうかなと思ったけど、思い返してみると良かったなと思う。彼は豪放で線の太い雰囲気があるが、それは絵を描く人のイメージから離れている。離れている方がこの作品の伝えたいことにはあっていたかもしれない。しかし、ヌードを描く時の彼の裸は引き締まっていて、「薄いゴムみたいで情けない」という印象はあまり受けなかったけど。

杉本穂高
When I am 75♥️さんのコメント
2024年12月10日

なぜ渋谷の朝が青いか分かりますか?渋谷は谷底だから、中々お日様が顔を出さないからですよ♥️

When I am 75♥️